神戸市議会 2003-03-06
開催日:2003-03-06 平成15年予算特別委員会第3分科会〔15年度予算〕(みなと総局) 本文
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◯主査(布施典子) ただいまから予算特別委員会第3分科会を開会いたします。
(みなと総局)
2 ◯主査(布施典子) それでは,日程によりまして,みなと総局関係の審査を行います。
当局におかれては,説明,答弁とも簡明にお願いします。
それでは,当局の説明を求めます。局長,着席されたままで結構です。
3 ◯小柴みなと総局長 それでは,予算第20号議案平成15年度神戸市
港湾事業会計予算及び予算第1号議案平成15年度神戸市一般会計予算のうち
みなと総局所管分,予算第17号議案平成15年度神戸市
空港整備事業費予算,予算第21号議案平成15年度神戸市新
都市整備事業会計予算,第33号議案神戸市港湾施設条例の一部を改正する条例の件,以上5件につきまして,お手元の平成15年度予算説明書に基づきご説明申し上げます。
予算説明書の1ページをお開きください。平成15年度
みなと総局予算編成方針でございます。
みなと総局では,ポートセールスや
エアポートセールス,企業誘致の一層の推進に一体的に取り組み,神戸港の港勢の回復・拡大,産業団地・住宅団地の分譲の促進,神戸空港の整備と活用を図り,「人が活き,人が育ち,人が集う」まちづくりを推進いたします。
港湾事業では,神戸港の活性化を図るため,
スーパー中枢港湾の実現を目指し,官民一体となった取り組みを進めてまいります。また,人・物・情報が集まる総合的な交流拠点機能を目指し,港湾施設の整備を図るとともに,既存施設の有効活用を図り,新たな物流空間や
都心ウオーターフロントの構築に取り組んでまいります。さらに,
港湾施設使用料の減額,
港湾物流情報プラットホームのシステム開発などにより,神戸港のトータルコストの削減,高水準の港湾サービスの提供に努め,利用しやすい港づくりを進めてまいります。特に輸入貨物対策など,船社・貨物等の誘致をより一層強化することにより,港勢の回復・拡大を図り,港ににぎわいを取り戻してまいります。また,安全で,働きやすく魅力ある港湾環境を整備し,市民と港を結ぶさまざまな行事を開催してまいります。
平成15年度は,「神戸経済の基盤となるみなとの充実及び活性化」,「港湾サービスの向上とポートセールスの強化」,「市民に親しまれるみなとづくり」,「港湾労働者等の福祉の増進」を重点施策として事業を実施してまいります。
2ページをお開きください。一般会計でございますが,海岸事業では,高潮や津波等から市民の生命や財産を守るため,高潮対策事業を推進するほか,須磨海水浴場を明るく健全な市民の憩いの場とするため,
海水浴場対策事業を実施してまいります。
次に空港整備事業でございます。神戸空港は,神戸市及びその周辺における航空需要を賄うとともに,21世紀の活力と魅力ある神戸のまちづくりに不可欠な都市基盤であり,環境に配慮した利便性の高い空港として平成17年度の開港に向けて整備を進めております。平成15年度は,空港基本施設の整備工事を進め,エアライン及び航空関連産業の誘致などの
エアポートセールスに取り組むとともに,積極的な広報活動を行ってまいります。さらに,平成14年度に設立したターミナル会社への出資等を行ってまいります。
新都市整備事業では,従来より,「住み」「働き」「学び」「憩う」というまちづくりを行い,良質な住宅宅地の供給,雇用の確保と産業用地の供給を計画的・継続的に実施してまいりました。
住宅団地では,市民のニーズに沿って引き続き西神住宅第2団地等において民間活力を最大限に活用し,多様な供給手法も検討しながら事業を進めてまいります。
産業団地では,
ポートアイランド第2期や
神戸複合産業団地において,需要に応じた整備を進めてまいりますとともに,企業誘致に当たっては,定期借地・
長期分割納入制度等の
インセンティブ策や民間人材も活用してまいります。特に
ポートアイランド第2期では,
神戸起業ゾーン条例を最大限に活用しながら,
神戸医療産業都市構想やKIMEC構想などの
各種プロジェクトを推進するとともに,
神戸複合産業団地においても,環境関連産業などをはじめとして,産業構造の変化や多様化に対応した企業誘致に精力的に取り組んでまいります。さらに,21世紀の神戸の都市基盤として,空港及び
空港関連施設用地の埋立事業を進めてまいります。
平成15年度は,安定した宅地供給に向けた事業の推進,経済基盤確立のための産業用地の供給を重点施策として事業を実施してまいります。
3ページをお開きください。平成15年度神戸市
港湾事業会計予算につきましてご説明申し上げます。
主要施策の概要でございます。
まず,「神戸経済の基盤となるみなとの充実及び活性化」でございます。
スーパー中枢港湾の実現に向けた取り組みでは,国際競争力を強化することを目指し,民間事業者や関係官公庁とともに,具体的な検討を進めてまいります。東部臨海部地区再開発事業では,引き続きハーバーウォークの整備を,
ポートアイランド沖事業では,係留施設の背後の埠頭用地の整備を進めてまいります。
ポートアイランド第2期事業では,島内道路の整備などを行い,企業誘致を推進してまいります。
臨港交通体系の整備でございますが,
新港東ふ頭連絡船につきましては平面道路の整備を,神戸新
交通ポートアイランド線延伸事業では,中公園駅以北において複線化の関連整備を行ってまいります。
4ページをお開きください。「港湾サービスの向上とポートセールスの強化」でございます。
港湾物流情報基盤の構築では,国並びに神戸港を含む主要10港湾管理者により,
港湾物流情報プラットホームを共同で開発してまいります。また,民間事業者とともに,プラットホームを活用した神戸港独自の
港湾物流情報メニューの調査研究を行ってまいります。
港湾施設使用料につきましては,
港湾関連事業者の多くが利用する施設である埠頭用地と上屋の使用料を減額改定し,神戸港の競争力の強化と港の再生を進めてまいります。
また,神戸港利用促進の強化を図るため,
ポートセールスチームを主体として官民一体となって
ポートセールス活動を展開するとともに,企業誘致を推進してまいります。
国際交流の促進では,姉妹港・友好港をはじめ世界の港と交流事業を行い,神戸港のPRと国際交流を進めてまいります。
右のページに参りまして,「市民に親しまれるみなとづくり」を進め,また,観光資源としての港を活性化させるため,「海フェスタ」KOBE・海の祭典2003をはじめ,市民と港を結ぶ事業を実施してまいります。
また,「港湾労働者等の福祉の増進」を図るため,港湾厚生施設の補修などを行ってまいります。
区局連携事業では,兵庫運河をまちづくりに生かすため,利用実態の調査等を行ってまいります。
また,
緊急地域雇用対策事業として,
港湾環境美化対策事業を実施いたします。
7ページをお開きください。予算第20号議案平成15年度神戸市
港湾事業会計予算でございます。
第2条業務の予定量では,港湾管理で岸壁,物揚場等の業務の予定量を,港湾施設運営で上屋,荷役機械等の業務の予定量を掲げております。
第3条収益的収入及び支出でございます。収入では,
港湾管理事業収益と
港湾施設運営事業収益を合わせまして 211億 4,800万円を計上しております。
8ページをお開きください。支出では,
港湾管理事業費と
港湾施設運営事業費,予備費を合わせまして 230億 1,200万円を計上しております。
第4条資本的収入及び支出でございます。収入では 348億 7,580万円を,支出では 406億 3,100万円を計上しており,収入が支出に対して不足する額57億 5,519万円は,
当年度分損益勘定留保資金等で補てんいたします。
右のページに参りまして,第5条債務負担行為でございます。神戸港埠頭公社が行う資金調達に対する損失補償で,平成25年度までを予定しております。
第6条では,企業債の限度額を79億 3,600万円,第7条では,一時借入金の限度額を 200億円,第8条では,一般会計からの補助金を90億 8,173万円といたしております。
第10条では,重要な資産の取得及び処分を掲げております。
10ページには,
建設改良事業概要を掲げております。
11ページに参りまして,予算実施計画でございます。まず,収益的収入及び支出でございます。
港湾管理事業収益のうち営業収益は,岸壁使用料,埠頭用地使用料などで 124億 4,197万円を計上しております。
12ページをお開きください。営業外収益は,神戸港埠頭公社への貸し付けに伴う受取利息,一般会計補助金及び雑収益などで51億 1,902万円を計上しております。
次に,
港湾施設運営事業収益のうち営業収益は上屋使用料,荷役機械使用料などで34億 7,431万円を計上しております。営業外収益では,雑収益などで1億 1,268万円を計上しております。
13ページに参りまして,
港湾管理事業費のうち営業費用は岸壁,埠頭用地など港湾施設の管理運営経費である業務費,
ポートセールス費用などの振興費,港湾施設の維持補修費用である
施設保繕費及び減価償却費などで 104億 9,542万円を計上しております。営業外費用は企業債の支払利息及び取扱諸費などで77億57万円を計上しております。
港湾施設運営事業費のうち営業費用は,上屋,荷役機械などの管理運営経費や,維持補修費用である業務費及び減価償却費などで36億 9,865万円を計上しております。
14ページをお開きください。営業外費用は,企業債の支払利息及び取扱諸費などで10億 9,734万円を計上しております。さらに予備費を 2,000万円計上しております。
15ページに参りまして,資本的収入及び支出でございます。資本的収入では,建設改良費に充当する企業債を79億 3,600万円,基金借入金及び基金繰入金を合わせた他会計繰入金を71億 9,869万円,一般会計補助金を67億 2,780万円,国庫補助金5億 2,000万円を計上しております。また,
港湾用地等売却代及び基金運用益を合わせた財産収入を12億 9,272万円,港湾用地貸地収入などの組入金を41億 165万円,関連公共工事に係る工事負担金,神戸港
埠頭公社貸付金等の返還金などの雑収入70億 9,892万円をそれぞれ計上しております。
16ページをお開きください。資本的支出のうち建設改良費は 140億 6,236万円を計上しております。道路等建設のための港湾建設費のほか,
廃棄物埋立護岸等の整備のための
港湾環境整備費,
ポートアイランド第2期における
港湾直轄事業費負担金,
ポートアイランド第2期などの埋立費,
ガントリークレーン基礎整備の荷役機械整備費,港湾施設改良などの其他建設改良費,
六甲アイランド港湾関連用地購入のための土地等購入費,職員の給料等の関連建設改良費でございます。また,港湾事業基金の造成費を57億 3,208万円,企業債元金等の償還金 208億 3,654万円をそれぞれ計上しております。
17ページから33ページにかけましては,資金計画,予定貸借対照表,予定損益計算書,給与費明細書,債務負担行為に関する調書を掲げておりますので,ご参照ください。
35ページをお開きください。平成15年度神戸市一般会計予算のうち,
みなと総局所管分につきましてご説明申し上げます。
高潮対策事業では,平成15年度の完成を目指し,東部4工区胸壁の築造等を進めるとともに,遠矢浜地区の現地測量,詳細設計に着手いたします。
須磨海岸の管理では,引き続き
海水浴場対策事業を実施いたします。
また,区局連携事業では,市民にも参画していただいて,須磨海岸の美化対策を行うとともに,
緊急地域雇用対策事業として
須磨海岸環境美化事業,
須磨海水浴場対策事業を実施いたします。
37ページをお開きください。予算第1号議案平成15年度神戸市一般会計予算のうち,
みなと総局所管分でございます。
歳入合計は1億 6,135万円,歳出合計は3億 8,232万円でございます。
38ページをお開きください。歳入予算の内訳でございます。使用料及手数料 3,131万円,国庫支出金 6,100万円をはじめ,財産収入,諸収入,市債をそれぞれ計上しております。
右のページに参りまして,歳出予算の内訳でございます。土木費では,職員費を1億 2,427万円,事業費として
高潮対策事業費,
海岸環境整備事業費,
須磨海水浴場対策事業費及び海岸保全施設等の維持管理費を合わせて2億 5,805万円,それぞれ計上しております。
41ページをお開きください。平成15年度神戸市
空港整備事業費予算につきましてご説明申し上げます。
主要施策の概要でございます。神戸空港は,21世紀の活力あるまちづくりに不可欠な都市基盤として,平成17年度の開港に向け,整備を進めているところでございます。平成15年度は,滑走路や誘導路部分の地盤改良及び舗装,照明施設や電源施設の設計及び設置など,空港基本施設の整備を進めてまいります。また,エアライン及び航空関連産業の誘致などの
エアポートセールスに取り組むとともに,積極的な広報活動を行ってまいります。さらに,平成14年度に引き続き,
神戸空港ターミナル株式会社に対する出資等を行ってまいります。
42ページをお開きください。歳入予算についてご説明いたします。
空港整備事業収入として63億 3,759万円,
空港関連事業収入として33億 2,397万円,合わせて96億 6,157万円を計上いたしております。
空港整備事業収入の主なものといたしましては,国庫支出金14億円,県支出金 7,400万円,他会計からの繰入金14億 3,830万円,市債34億 2,500万円を計上いたしております。
空港関連事業収入といたしましては,財産収入 8,397万円,新
都市整備事業会計及び新
都市整備事業基金からの繰入金32億 4,000万円をそれぞれ計上いたしております。
右のページに参りまして,歳出予算でございます。
空港整備事業費として63億 3,759万円,
空港関連事業費として33億 2,397万円,合わせて96億 6,157万円を計上いたしております。
空港整備事業費の内訳といたしましては,職員費2億 4,900万円,建設費59億 8,660万円,他会計への繰出金 9,199万円,予備費 1,000万円を計上いたしております。建設費関係では,滑走路や照明施設など空港施設の設計及び工事等を行うとともに,企画調査として環境調査や
エアポートセールス等を行ってまいります。また,空港活用に向けた広報活動を引き続き行ってまいります。空港関連事業では,
貨物ターミナル用地を取得して,ターミナル会社への貸し付けを行うほか,平成14年度に引き続き,ターミナル会社への出資を行います。また,新
都市整備事業基金からの繰入金について,平成15年度から償還してまいります。
45ページをお開きください。予算第17号議案平成15年度神戸市
空港整備事業費予算でございます。
第1条で歳入・歳出をそれぞれ96億 6,157万円,第2条で市債の限度額を34億 2,500万円といたしております。なお,46ページに第1表歳入歳出予算を掲げておりますので,ごらんください。
47ページをお開きください。平成15年度神戸市新
都市整備事業会計予算につきましてご説明申し上げます。
主要施策の概要でございます。
まず,安定した宅地供給に向けた事業の推進でございます。平成15年度は,
西神南ニュータウンを中心に宅地分譲や民間事業コンペを実施し, 9.5ヘクタール, 680戸を供給する予定でございます。
西神住宅第2団地では,造成工事,道路,上下水道,公園等の基盤整備,用地取得等を行ってまいります。ひよどり台第2期住宅団地,西神住宅団地では,造成工事,道路・上下水道等の基盤整備等を進めてまいります。
48ページをお開きください。経済基盤確立のための産業用地の供給及び都市基盤の整備でございます。
ポートアイランド第2期は,21世紀の人・物・情報が交流する新しい都市空間を形成するものでございます。15年度は造成工事,道路,上中下水道等の基盤整備のほか,
神戸医療産業都市構想など
各種プロジェクトを核としたまちづくりを進めるとともに,精力的に企業誘致を行ってまいります。
神戸複合産業団地は流通系・工業系・研究開発機能をあわせ持つ新しいタイプの産業団地でございます。15年度は引き続き粗造成等の造成工事,道路,上下水道,公園等の基盤整備を進めるとともに,立地条件を生かして精力的に企業誘致を行ってまいります。
ポートアイランド沖事業は,21世紀の神戸の都市基盤として空港及び
空港関連施設用地の埋立事業でございます。15年度は,引き続き埋立工事や連絡橋の整備を行ってまいります。また,
緊急地域雇用対策事業として,民間人材を活用した
企業誘致促進事業を産業振興局と連携して行ってまいります。
49ページをお開きください。予算第21号議案神戸市新
都市整備事業会計予算でございます。
第2条業務の予定量では,
ポートアイランド第2期など,全体で35万 9,000平方メートルの土地処分を予定しております。
第3条収益的収入及び支出でございます。収入では 269億 300万円を,支出では 251億 8,700万円を計上しております。
50ページをお開きください。第4条資本的収入及び支出でございます。収入では 420億 6,700万円を,支出では 616億 5,500万円を計上しており,収入が支出に対して不足する額 195億 8,800万円は
損益勘定留保資金等で補てんいたします。
第5条債務負担行為でございます。
ポートアイランド沖埋立事業及び
神戸複合産業団地造成事業で平成17年度まで,その他の事業で平成16年度までを予定しております。
第6条では,企業債の限度額を 346億円,右のページに参りまして,第7条では,一時借入金の限度額を60億円といたしております。
52ページには
建設改良事業概要を掲げております。
53ページに参りまして,予算実施計画でございます。まず収益的収入及び支出でございます。新
都市整備事業収益のうち営業収益は土地売却収益,受託工事収益で 243億 8,800万円,営業外収益は
受取利息及配当金や貸地料などの雑収益で25億 1,500万円を計上しております。
54ページをお開きください。新
都市整備事業費のうち営業費用は土地売却原価,受託工事費,一般管理費,減価償却費で 249億1,900万円,営業外費用は,消費税及び雑支出で1億 6,800万円,予備費は1億円を計上しております。
55ページに参りまして,資本的収入及び支出でございます。資本的収入では,建設改良事業に充当する企業債を 346億円,基金収入や財産売却代などの財産収入で7億 4,100万円,建設局などからの受託工事収入で16億 2,800万円,貸付金返還金や雑入で50億 9,800万円をそれぞれ計上しております。
56ページをお開きください。資本的支出のうち,
ポートアイランド第2期事業など各団地の事業費である土地造成事業費,職員費や建設利息などの関連事業費及び造成が完了した団地の事業費である完成土地整備費を合わせた建設改良費 560億 5,600万円を計上しております。また基金造成費,長期貸付金,他会計貸付金を合わせた投資26億 9,400万円,企業債償還金28億 500万円,予備費1億円をそれぞれ計上しております。
57ページから71ページにかけましては,資金計画,予定貸借対照表,予定損益計算書,給与費明細書,債務負担行為に関する調書を掲げておりますので,ご参照ください。
73ページをお開きください。第33号議案神戸市港湾施設条例の一部を改正する条例の件につきましてご説明申し上げます。
本件は,神戸港の競争力を強化し,港の再生を進めるため,港湾施設のうち,埠頭用地及び上屋の使用料を減額改定しようとするものであります。埠頭用地につきましては,一般使用と専用使用の単価を引き下げるとともに,長期の割増料金の廃止及び等級の見直しを行います。これに伴う
荷さばき地使用料の減額改定と合わせまして,平均19.2%の減額を行います。上屋につきましては,専用使用の単価を平均10.7%下げるとともに,等級の改定を行います。これらの改定に伴う市の減収額は,埠頭用地と荷さばき地を合わせて約3億 7,600万円,上屋で約 4,800万円の合計約4億 2,400万円を見込んでおります。
77ページをお開きください。改正の主な内容でございますが,新旧対照表によりご説明申し上げます。左側に現行の条例を,右側にその改正案を掲げております。まず,
荷さばき地使用料につきましては,単価をそれぞれ5%減額しようとするものでございます。
78ページに参りまして,上屋につきましては,一般使用,専用使用とも等級を1級から6級までに改めるとともに,専用使用につきましては,単価を引き下げようとするものでございます。埠頭用地その他につきましては,80ページにございますように,一般使用の16日以降の使用料区分を廃止し,等級を1級から5級までに改めるとともに,一般使用と専用使用の単価を引き下げようとするものでございます。
施行日につきましては,76ページにございますように,平成15年5月1日を予定しております。
以上で当局の説明を終わらせていただきます。何とぞよろしくご審議のほどお願い申し上げます。
4 ◯主査(布施典子) 当局の説明は終わりました。
引き続いて順位により質疑を行います。
なお,委員会運営の効率化のため,答弁は適当なものについては担当部課長からも答弁されるよう,この際,特に申し上げておきます。
また,委員各位におかれては,質疑の要点をおまとめの上,簡明にお願いいたします。
それでは,吉田謙治委員,どうぞ。
5 ◯分科員(吉田謙治) おはようございます。それでは早速質疑をさせていただきたいと思います。
まず第1に,港湾の関係についてお尋ねをいたします。
先般,私の代表質疑に対する市長答弁の中で,中国の領事館の方だったかと思いますが,神戸港が横浜港と比較してサービスの質が落ちていると,そのために荷物が横浜に流れているというような趣旨のご発言を市長が答弁の中でされました。この点につきまして,私がお尋ねした質疑内容とは別にですね,わざわざご答弁をされたことでもありまして,神戸港の港勢拡大を考える際の重要な指摘であろうというふうに理解をいたしております。この原因について,みなと総局としてどのように分析をされておるのか,まずお尋ねをいたしたいと思います。
それから,港湾の関係で2点目でありますが,これも代表質疑でお尋ねをいたしましたけれども,規制緩和の関係でありますが,人とか物の流通を拡大をしていこうという際には,やはり入国管理局であるとか,税関ですね,通関の関係ですとか,こういった部分の規制をより広く緩和することを求めてはどうかという趣旨で,具体の提案としては,高速の貨物船による上海航路のお話を申し上げたわけでありますけれども,それに対して市長がまず,現在取り組んでいる
スーパー中枢港湾と,それから国際みなと経済特区の実現を図りたいというふうに答弁をされました。そこで,あえてお尋ねをしたいわけでありますけれども,この
スーパー中枢港湾が実現をされると,あるいは国際みなと経済特区が認められれば,神戸港の港勢というのは,どのぐらい回復するのか。施策として追求するわけでありますから,その効果を想定するのが当然かと思いますけれども,港勢拡大の具体的なイメージですね,こういうものが実現されれば,神戸港はこういう形で港勢拡大がなされるという効果について2点目お尋ねをいたしたいと思います。
それから,新都市整備事業についてお尋ねをいたします。
先ほどもご説明ございましたけれども,産業系の売却というのは非常に昨今の景気動向からいたしますと,厳しいと。住宅系も確かに同様の状況があるわけでありますけど,まだ住宅系については,何とか頑張っていただいているという状況かと思いますが,ただ,この住宅系の用地の処分についての処分方針といいますか,どうもこの計画,予算に盛り込まれております計画がですね,13年度決算では残念ながら予算どおりにはいかなかったわけでありますけども,この処分方針が具体にどうなのかということについてお尋ねをしたいと思います。
先般,資料をちょうだいをいたしまして,ちょっと具体に申し上げますと,住宅団地の売却状況ということで,14年度予算と決算見込み,それから15年度予算の資料をちょうだいいたしましたけれども,ちょっと余りアバウトなことですと,わかりにくいので,具体に申し上げますが,例えばですね,住宅のコンペの中で,この15年度予算でまずいきますと,西神南のところで,16, 17 ,19,20とコンペがそれぞれ夏とか秋とかに行われると,中高層だとか低層だとか戸建てだとか入っているわけでありますけれども,一気に
西神南ニュータウンでこれだけの──夏から秋にかけてコンペがなされるということでありますが,ある一定の場所で一気に住宅供給がですね,住宅供給といいますか,住宅供給のための用地処分がなされると,実際に,事業者としてはですね,競合するんじゃないかなと懸念するわけであります。
例えば中高層で見ますと,15年の秋に,これ16次コンペですか, 1.2ヘクタールで中高層が 155戸,それから西神南の第20次コンペで,これも15年秋,同じ時期に中高層で 155戸,あわせて 310戸ですかね。これ,現在のこういう住宅の需給関係を見ると,こういう同様の場所でやっぱり処分をしてしまうということについて,事業者が本当にやり切れるのかどうかということを懸念するわけでありますけれども,売らなければいけないというこちらの事情と,買っていただく事業者なりマーケットの状況とですね,そういうものを十分に勘案をして予算を編成をされているのかどうか,そういう,具体に言えばそういうことなわけでありますけれども,その処分方針については,どういうふうにお考えになっているのかをお尋ねをしたいと思います。
それから,同じく新都市の関係ですが,公益的施設用地の処分手続について代表質疑でお尋ねをいたしました。鵜崎助役からは,関係各局なり,地域の住民の皆さんのご要望といいますか,ニーズを反映した形での手続を考えたいというご答弁があったわけでありますが,みなと総局として,今後どのような手法をお考えになるのかお尋ねをしたいと思います。
それから,3つ目はですね,このコンペの手法でありますけれども,もう時間の制約もありますので,ストレートにお尋ねいたしますけれども,この手法そのものは,とりあえずいいとしまして,審査段階で何か点数計算をされるようでありますけれども,どのような点数配分とか,あるいは審査基準だとか,こういうものが公開されているのかどうか,これをお尋ねしたいと思います。
それから,大きく3つ目は空港整備事業でありますが,その1つは,エアラインの誘致の状況についてお尋ねをしたいと思います。空港のターミナルビルの出資の状況を拝見いたしますと,有力航空会社が出資者に名を連ねておられまして,大変喜ばしいことだと思いますけれども,現在のエアライン各社への誘致の状況について,どういう状況なのかをお尋ねしておきたいと思います。
それから,2つ目は用地処分のことであります。これは新都市の整備事業とも関係をいたしますけれども,従来から何度か私もお尋ねをしてきた点でありますけれども,この空港の用地の売却ということは──多分後で野党の皆さんからご質問があるんだろうと思いますけれども,非常に重要なポイントでありまして,ところが,空港の用地処分につきましては,空港整備室の中に用地処分のご担当があり,新都市整備事業──技術本部ですね,済みません,失礼しました。技術本部の中にも処分のご担当がありと。いつも出てくるのは,産振局も関係をし云々と,こういうことで,市総力を挙げて売却をしていこうという体制になかなかなっていないのではないかということをいつも懸念しているわけであります。
よく,空港関連産業をと,こういうことを,用地処分の対象としてはですね,出てくるわけでありますけれども,我々がイメージする空港関連産業だけではなくて,この都市型空港,非常に都心に近い,本当に交通の便でいえば,至便の場所に用地を構えているわけでありますから,我々がイメージする空港関連産業だけではなくて,より広く,いろんな業種・業態の企業の皆さんに訴求ができるんではないかと思います。そういう意味からしましても,市総力を挙げて,この空港用地,ポーアイ2期も近接いたしておりますから,そういう観点からも,総力を挙げての体制づくりということが必要ではないかと思うわけでありますけれども,この点についてのお考えをお伺いいたしたいと思います。
以上です。
6 ◯小柴みなと総局長 それでは,私の方から,この間の領事館の会議で横浜に流れているんじゃないだろうかなというようなことがあったわけですけども,それの原因の問題,それから,
スーパー中枢港湾あるいは経済特区でいろいろ取り組みをしてますけど,それの効果あるいは港勢拡大の効果いうことでございますけども,それから,あと空港の関係につきまして私の方からお答えさせていただきます。それ以外は本部長等に答えさせたいと思います。
まず,領事館会議での発言の件でございますけども,これにつきましては,去る2月18日に,いわゆる在関西の総領事と県内の国際機関の幹部らが国際化について意見を交換するということで,いわゆる領事館サミットが開かれたということでございまして,その中で,中華人民共和国の駐大阪総領事の王さんから,神戸港では輸入貨物の検査基準が厳しく,貨物が横浜などの他港にシフトしていると聞くと,また,横浜に比べて動植物の検査が厳しい,それから,中国からのサカキの検査が厳しい,薫蒸率が高くて輸入業者の負担が大きいというような発言があったようでございます。
これを受けまして,我々もちょっと具体的にいろいろお聞きしに行ったわけですけれども,具体的な事例につきましては,領事館側からは具体的な業者名あるいは時期等については明らかにできないというような回答があったわけでございます。ただ,総領事の発言にございましたサカキにつきましては,農林水産省の神戸植物防疫所に我々もちょっと確認したわけでございますけども,その中では,サカキの検査については,害虫がいれば薫蒸する必要があって,特に厳しいという認識はないというようなことでございまして,検査は輸入業者ごとに全件実施すると,実際に箱をあけるのは一部ですけども,抽出率については,全国一律の基準があるんで,特に神戸だけが厳しいということではないというような回答でございました。また,神戸港の海貨業者にも我々はいろいろヒアリングもさせていただいたわけですけども,これは個別にいろんなケースがあるので,一概には言えないけども,他港と変わらないというような意見がございました。
原因ということでございますけども,これにつきましては,貿易については,いろんな多くの関係者が間に入るというようなことがあって,荷主さんにとっても,どこに問題があるのか,非常にわかりづらくなっているというようなことが原因の1つではないかと思っております。我々もそんな具体的なケースに応じて,いろいろ税関とか検疫所とか,いろいろ相談はさせていただいているわけですけども,通関等の行政サービスの向上につきましては,各官庁とも業界等の意見を参考に取り組みを今現在進めておりまして,例えば昨年の10月15日から税関による土・日・祝及び平日の夜9時までの開庁時間を延長するという7デイズトライアル,あるいは昨年9月15日から検疫所の方で食品検査に関する事前届出制度を全品目に拡大するというようなことで,いろんな具体的なケースに応じて具体的な取り組みをやっていただいているところもございます。
いずれにいたしましても,リードタイムの短縮が非常に神戸港にとっても重要な課題ということでございまして,今現在,官公労26団体で構成いたします利用促進協議会がございますので,その中でもリードタイム短縮のためのワーキングをつくりまして,関係官庁との協議を進めておりまして,日ごろから,輸入関係官公庁との,やはり十分な密接な連携をとりながら,使いやすい港づくりを進めてまいりたいと。いずれにいたしましても,やはり具体的なケースが出てきまして,それに応じて具体的な相談をしていくということでやっていきたいと思っております。
それから,
スーパー中枢港湾あるいは経済特区ということで,いろいろ取り決めをしておりますけども,それの港勢拡大の効果ということでございますけども,これは神戸港の港勢の回復,港の活性化ということで,市長もよく言っておりますけれども,コストの削減,それからサービスの向上,スピードと,この3つを特に重点的に言っているわけですけども,みなと経済特区につきましては,これはスピードを上げていくというようなことで,いわゆる規制緩和が中心になってるわけですけども,それから,
スーパー中枢港湾につきましては,コストを3割削減ということで,釜山港との対比で3割ほど高いので,それを下げていこうということ,あるいはリードタイムの3日から4日を1日にということで,そういうサービスの向上も取り組んでいこうというようなことで取り組んでいるところでございます。
みなと経済特区につきましては,今現在,いろいろ新聞等でも報道されておりますけども,我々も1次提案,2次提案で既に具体的にいろいろ出させていただいておりますけども,特にリードタイムの短縮に効果のある規制の特例が多く認められておりまして,中でも神戸から提案いたしました税関の執務時間外における通関体制の整備ということが,これは特区対応ということになっておりまして,もうそれ以外でも到着即時輸入許可制度あるいは簡易申告制度,非居住者在庫,コンテナ扱いということで,ここらにつきましては,一応全国対応ということで,特区ということじゃないんですけども,全国対応ということで一応認められるということでございます。
また,神戸港は他港に比べまして親水ゾーンとしての優位性もあるというようなことで,神戸港観光に効果のある観光客船での留学生などの資格外活動ということで,アルバイト的なこともやれるというようなことを提案いたしまして,これも結果として全国対応ということで一応認められているということでございます。
スーパー中枢港湾につきましては,3バース以上の複数コンテナバースを一体的に管理運営するということで,次世代高規格コンテナターミナルということで,国の方で呼んでおりますけども,そういうようなコンテナターミナルを形成いたしまして,荷役作業も共同化などを行って,効率のよい作業体制を導入していくと。それによってアジア諸港にも匹敵するような,そういうコンテナターミナルをつくってコストも下げていくというようなことでございまして,
スーパー中枢港湾の指定を受けることのメリットにつきましては,これを指定を受けまして,国の方から支援もいただきまして,ソフト・ハード両面における特例的な施策を導入ができるというメリットがございます。国の支援だけじゃなくて,我々行政としての取り組み,あるいは民間も含めまして,そういうコストの削減に取り組んで,リードタイムの短縮をしていくことによって,海外諸港と競争できる国内の拠点港湾をつくっていくということでございます。これをすることによりまして,神戸港の国際力を強化して,結果として取扱貨物量が増加すると,それによって港の活性化を図るということでございます。
それから,港勢拡大ということでございますけども,我々,今考えておりますのは,震災前の水準に戻すことを目標に今取り組んでおります。ただ,震災前の状況もかなり取り扱いが多かったということで,平成13年が外貿・内貿合わせまして 201万TEUということでございまして,昨年もほぼ大体横ばい,14年度横ばいということでございますけども,震災前は,それが 270万個ほど, 270万TEUあったということなんで,非常に目標は高くなりますけども,震災前の水準を目標にして今後ともそういう
スーパー中枢港湾,経済特区等の取り組みを進めて,コスト削減して競争力をつけていくということでございます。
それから,空港の関係でございますが,これにつきましては,うちの中の組織でいろいろ連携とりながらというようなことだと思いますけども,これにつきましては,我々としても,みなと総局ということだけじゃなくて,やはり企業誘致につきましては,各局との連携を十分とりながらやっていくということは十分必要であると認識しております。特に企業誘致に密接に関係いたします産業振興局あるいは医療産業都市構想とかKIMEC構想を所管いたします企画調整局とも十分連携を図りながら,今現在,庁内での企業誘致連絡会議を開催しておりまして,お互いにやはり情報の共有化を図っていくというようなことを行っておりますし,各企業のニーズに対しまして,迅速かつ臨機応変に対応してきているということでございます。また,平成17年度の開港を控えまして,空港島への企業誘致を進めていくということで,庁内におきましても,神戸空港活用推進本部,これは助役を本部長にしまして,そういう本部を設置いたしまして,庁内の関係各局と情報の共有化を図っております。また,昨年,エア
ポートセールスチーム,これは民間の方にも参加いただきまして,チームをつくっておりますけども,このような民間の専門家の知恵あるいは人脈なども活用しながら,エアラインや航空関連産業の誘致に取り組んでいくということでございます。今後とも,この取り組みをさらに進めまして,航空関連産業の集積を加速させるということで,今回,
神戸起業ゾーン条例の改正案も上程させていただいているということでございます。
いずれにいたしましても,空港の立地を生かしました企業誘致につきましては,関係部局が総力戦でやっぱり取り組むべき課題であると我々も十分認識しております。企業誘致の推進に当たりましては,みなと総局の推進体制を強化するとともに,局内の連携も強めていきたいと思っております。今後とも庁内の各誘致担当部局との連携・連絡調整を密にしながら,民間企業の知恵,人脈,専門知識などもフルに活用しながら,神戸市の総力を結集いたしまして,企業誘致に当たっていきたいと思っております。
それから,航空関連産業,いろいろを幅広くということでございまして,我々も今現在,数十社,いろいろ当たっておりまして,これにつきましては,幅広く企業誘致に取り組んでいきたいと思っております。
以上です。
7 ◯竹山みなと総局技術本部長 新都市整備事業関連に3点お答えいたします。
まず,宅地の処分の方針というお尋ねですが,従来から宅地分譲につきましては,戸建ての宅地分譲なり建築条件つきの宅地分譲,それと事業コンペ方式ということで,いろんな方法で今までもやってきております。お尋ねの1点で,南ニュータウンの方で15年の秋に2回予定している中高層住宅で,需要があるのかというお尋ねだったと思いますが,確かに現在,西神地域では西神住宅団地の方で民間で地区センターの中でおやりになっている住宅がございます。それと,我々の方で昨年から今年度にかけて実施した名谷でのコンペ物件,研究学園都市でのコンペ物件もありますし,現在,中高層住宅でいいましたら,名谷駅前と研究学園都市の駅前で事業コンペをやっておりますので,そういう関係での競合は出てくるだろうと思います。ここら辺については,これからいろいろ民間とのヒアリングをやりまして,例えばコンペでの事業期間の長さ,通常2年でやるのを3年とか4年とかいうようなケースで可能かどうかいうのも含めて,いろんな意見を聞いて,できれば,この時期に具体化していきたいということで思っております。特に西神地域の方で,これから供給を進めていきたいのは,この
西神南ニュータウンでございますので,委員にご説明しておりますように,低層集合住宅用地でも戸建て住宅用地でも,あわせて来年度コンペができないかということで,ぜひ,これから検討していきたいと思っております。
それから,2点目の公益的施設の処分方針というお尋ねだったと思いますが,一般に公益的施設の処分というのは,通常,公募して複数の場合は基本的に抽選で行っておりますが,この公益的施設と分譲住宅とを合築したコンペの場合は,新住法の規定がありまして,ある一定量を超えた場合は公募して選考委員会等で審査するようにという内規がありますので,それに従ってやってきております。先ほども言いましたように,現在,公募中の名谷駅前と学園都市の事業では,これは保健福祉局から,待機児童の解消をという要望が強くありましたので,保育所と分譲マンションの複合施設の事業コンペをやってきております。この公益的施設の内容を広く周知するのが十分でなかったということもありまして,これからは区役所と庁内での関係部局で連絡会議的なものを設けて,まず庁内での意見も酌み,それから地元の自治会なり,ふれあい協議会なりを通じて地元の要望も踏まえて,できるだけ公益的施設自身を限定して合築する場合のコンペはやっていきたいというふうに思っております。
それから,審査段階での審査基準を公表しているのかというお尋ねだったと思いますが,これは公表はしておりません。コンペ──住宅だけのコンペもありますし,こういう合築したときのコンペもあるということで,コンペの場合は,いずれにしても広く応募者を募集しておりますし,事業計画の提出を求めて,その事業計画案で審査するということですが,内規的なものは持っておりますが,公表はしておりません。
以上でございます。
8 ◯山本みなと総局空港整備室長 エアラインの誘致でございますけれども,委員ご指摘のとおり,私ども非常に重要なテーマだということでとらえております。市長,助役によるトップセールスをやっていただいておりますし,また,エアラインの誘致に関しましては,具体的な協議を進めておるところでございます。昨年末に設立いたしましたターミナル会社に対して大手エアラインが出資とか,あるいはターミナル会社の役員の就任をいただいたということでございますけれども,このことからも,出資とか役員の就任だけではなしに,エアラインの誘致ということで努めておりますので,大手エアラインにおいても,路線就航に向け,具体的な検討に,我々としては入っていただいているものというふうに理解しております。
今後はですね,ターミナル会社とエアラインとの間でターミナル施設の協議が具体化していくわけでございますけれども,また,このたび広報こうべでお伝えしましたとおり,市民参加イベントという形で3月と4月に親子航空教室というのもやりますけれども,これもエアラインとタイアップしてやるというような形で,エアラインと協働していろんな事業を進めていきたいというふうに考えております。そういった取り組みを通じて路線就航についてもより具体的な協議に努めていきたいというふうに思っております。
また,局長が申し上げたとおり,エア
ポートセールスチームというのを昨年4月に立ち上げました。その中で,就航想定路線の空港所在地の訪問ということもやっておりますので,直接にエアラインにアタックするという点もありますし,また,そういった就航想定路線の空港所在地の訪問を通じまして,間接的にその地から,エアラインに対して神戸空港へ乗り入れたいというようなこともございますでしょうし,直接・間接を通じてエアラインの誘致に取り組んでいきたいというふうに考えております。
以上でございます。
9 ◯分科員(吉田謙治) それでは,再質問させていただきたいと思います。
まず,市長答弁の話でありますけども,ちょっとまだ私,本会議の代表質疑のときの市長の答弁の,簡単なものはちょうだいしましたけども,詳細なものをいただいてないので,ちょっと印象ではありますけれども,市長はたしか民間に頑張ってもらわないかんという話をしておられたように思うんですね。今,局長からお話があったところだと,海貨業者さんにも聞いていただいたということでありますけども,いずれにしても,他港とは変わりがないというような,一応それぞれ関係──この公の分も含めてですね,別に神戸だけが厳しいわけじゃない。神戸だけがややこしいわけじゃないという反応が返ってきた。けれども,お客さんである,中国のどこの会社かわかりませんけれども,お客さんの方は現に神戸より横浜の方がええと。ちょっと揚げ足とるようで申しわけないんですが,わかりにくくなってるのが原因と局長おっしゃいましたけども,これ,何がわかりにくくなってて,お客さんが言ってることと現場の関係者が言ってることとが相食い違うというのは,ちょっと私が聞き違いかもわかりませんが,なぜかよくわからないような状況になっているのが原因だと,こういうふうにおっしゃったのかなと思うんでありますけども,ちょっとこのあたり,もう少し,お客さんとサービスを提供する側との意見が全く違うというのは,これは原因を追及したことにはならないのではないかと思いますので,お尋ねをしておきたいと思います。
あえて,2番の規制緩和のことにも関係いたしますけれども,いろんな規制緩和を求めていただいているわけですが,ちょっといろいろとお伺いいたしますと,通関の関係なんかですと,関税の番号があるそうですね,私も詳しくはよく知りませんけれども,税関とか──HS番号と呼ばれてるそうですが,局長は,よくご存じだと思いますけども,これがどうも国際的にはといいますか,世界で統一の番号があるそうで,関税の税率は各国によって違うわけでありますけれども。ところが,どうもこのHS番号というのが,日本の場合は単純にですね,例えばジーンズを輸入するとしても,素材がどうだとかこうだとかによって番号が変わってくるというようなことを聞いたことがあるんですね。要は,単純ではない。簡単に税番というのが決めにくいということがあって,どうもなかなか日本の場合は輸入がしにくい。恐らく背景には,やっぱり海外からいろんなものを輸入してくると,それに競合する日本国内の産業があって,いわゆる非関税障壁の1つだというふうに思うわけでありますけれども,やはり昨今の経済情勢からすると,輸出よりも輸入がふえてくる。その中での港間競争をしてるわけでありますが,これは別に神戸港だけじゃなくて,日本全体のこういう物流のサービスといいますか,先ほどありましたリードタイムを縮減していくという意味からも,こういった規制緩和も求めていくべきではないのかなと思うわけでありますけれども,この点どうなのか,お尋ねをしたいと思います。
それから,時間がないので簡単にお答えいただきたいんでありますが,こっちも簡単に聞きますが,対釜山に対して3割高い。この3割を削減するということでの目標でやってらっしゃるということですけども,どうやったら30%ダウンできるんでしょうか。30%ダウンしたら,このコストだけではありませんけれども,当然ながら,スピード,リードタイムが短くなれば,それだけコストも下がっていくということかと思いますが,ちょっと意地悪な聞き方ですけれども,どうやったら30%ダウンできるのか,30%ダウンできたら 270万TEUに回復できるのかと,このあたりの具体的な目途といいますか,そういうものはどうなってるのかということをお尋ねしたいと思います。
それから,新都市整備事業についてですね,私は需要があるのか,ないのではないかということを否定的に申し上げているわけではなくて,地下鉄沿線全体でのニーズというのは,決してないわけじゃないと思います。ただ,最近はこの旧市街地の方で,特に中部,東部あたりでインフラが整備されているわけでありますから,マンションラッシュがあるということで,神戸市内で見ると,どうも東の方に引っ張られて,地下鉄沿線はしんどいのかなというような印象を持つわけでありますけれども,決してやっぱり売れないわけじゃない。技術本部長もですね,竹山さんも頑張って売ろうというのは大変結構なことだと思うわけでありますけれども,やっぱり買っていただきやすいように,アロケーションはやっぱり要るんだろうなと,それも当然お考えのことかと思うんでありますけれども,そういうことでお伺いをしたわけでありますが,何も事業をやっていただく事業者にすり寄っていく必要はないんですが,やっぱり買っていただきやすい処分計画とか,あるいはコンペの場合も,もうひとつよく──なぜ公開しないのか,私はちょっとよく理解ができないんでありますが,ちょっと具体に申し上げますと,公益的施設用地の処分で複合利用の場合はですね,これもお伺いしましたら,全体の延べ床面積の中で,たしか公益的施設はやっぱり20%ぐらい確保してほしいと,こういうコンペ要綱になってると思うんですね。
そうすると,事業者の方々は,いわゆる公益的施設の中身をどういうものをつくったらいいのかということの,まさにご提案をしていただくのが──こちら側からすると,その内容を幾つか出してもらって,よりいいものを考えようということではあると思うんですが,実際のところは,事業者の皆さんだけではなしに,今ご答弁があったように,市当局,関係各局なり地元の皆さんのご要望というのが恐らくその地域にかなった公益的施設の内容になるんでしょうし,じゃあ,そういう方向でいこうとしたときに,単純に言いますと,公益的施設の面積が20%であれば,審査のときにはですね,じゃあ2対8なのかとか,いや,半々なのかとかですね,要は一体,どういうところにウエートを置いて,事業者としてアピールしていっていいのか。逆に言いますと,なぜ公開してはいけないのか,別に審査員まで公表せえとは言いませんけれども,根拠の要綱だけではなくて,やはり具体に,こういうところにウエートを置いて審査する側としては見ておりますよと,したがって,そういう部分にウエートを置いて考えてくださいねということをおっしゃってもいいのではないかなと思うんですが,何か問題があるんだったら,公開されなくても結構かと思いますけれども,この点,もう1度お尋ねをしておきたいと思います。
以上です。
10 ◯小柴みなと総局長 領事館の関係の会議の話,ございましたですけども,この問題につきましては,たまたま領事館サミットでそういうような話も出たということもありますけども,これにつきましては,以前から官公庁の検査あるいは通関が遅いというような話は,特に震災前ですけども,そういうような話も確かにあったということをお聞きしておりまして,そのような話をですね,海貨業者あるいは荷主等から個別にいろいろお聞きする──市長,聞く機会もあったということで,それはたまたま領事館サミットでの発言が直前にあったものですから,ああいうような発言になったと思うんですけども,横浜とか,あるいは大阪ですね,とも比べて神戸が遅いんじゃないかと,あるいは検査の品目が多いとかいうような話は確かに以前からあったことはあったように聞いております。その以前あった分が,何か風評みたいな格好で流れているというような部分もあるんじゃないかなと思っておりまして,それがたまたまこの間の発言になったと。領事館サミットが直前にあったものですから,そういうのがいろいろ業界との懇談会等で,いろいろ話聞いてるもんが重なってしまって,ああいうことになったんじゃないかなと思っておりますけども,我々もそういう話はいろいろ聞くたびに,やはり個別にですね,やはりちょっと案件を整理しまして,具体的な話に持ち込むということで,それによって解決している分も何件かございます。特に税関につきましては,トライアルもしておりますし,今後,やはり神戸港の活性化のために,やはり税関としても,やはり取り組んでいくということで,非常に協力的にしていただいてますので,我々,個別具体的な話に応じまして,そういう取り組みをしてまいりたいと思っております。
それから,原因で,非常にいろんな人を介しまして,わかりにくくなってるということがございますけども,市長が,民間にも頑張ってもらうという話は,恐らく業者さんがいろいろ通関──税関に持っていって,いろいろ通関──あれするわけですけども,その中で,通関の方法もいろいろあるようでございまして,その中で,横浜と神戸の業者さんによって,その通関の手続ですね,そこらのやり方がちょっと変わって,そこらのやり方を変えれば,もう少し早くなる部分──通関にも手法がいろいろあるようですけども,そういうようなことも1つ原因かなというようなこともあります。また,検査料金の問題がありますけども,これにつきましては,公共の料金なのか,あるいは業者から荷主に請求した金額なのか,そこら辺がちょっと内容的にちょっと不明な分もあるというようなこともございます。
それから,委員ご指摘のHS番号の問題ありましたですけども,これについては,我々もちょっと詳細について理解してない分がありますので,これにつきましては,税関等にもいろいろ話して,一度確かめてみたいと思っております。
それから,30%削減の方策ということでございますけども,具体的な取り組みということですけども,我々も30%が非常に大きい差であると思っておりますけども,我々も昨年の1月から,いわゆる埠頭公社の管理しておりますコンテナバース,これにつきましては,かなり思い切って,30%の削減,貸付料を減にしているというようなことがございます。まあまあ,そういうような効果も徐々に出てきておりまして,特にその,これは2バース連続のバース対象ということでございますので,全部が全部じゃないんですけども,そういうような30%削減したバースにつきましては,特に昨年からですね,後半から貨物が出てきておりまして,その実施したバースだけで見ますと,通年で見ましても,8%ほど伸びているという状況がございますので,そういう面では,我々の取り組みがですね,徐々に効果を発揮してきているんじゃないかなと思っております。
それから,コンテナ貨物につきましては,ことしに入りまして,まだ1月,2月,2カ月しかないわけですけども,1月につきましては,前年比で 1.9%伸びておりますし,2月の速報値でも3%ほど伸びているということで,昨年の11月ぐらいから4カ月で連続でふえてきているという状況もございますので,こういうような取り組みが徐々に効果を発揮してきているんじゃないかなというふうに思っております。
そういうふうな我々の取り組み,それから,先ほど申し上げました国の支援ということで,ちょっとお願いしておりますけども,国の方にも,我々も──やはり地方だけでは,なかなかやはり限界があるので,国の支援についてもぜひよろしくということで,
スーパー中枢港湾のヒアリングのときにもお願いしたわけですけども,具体的には,今,公社で供用しております既設のバースにつきまして,例えば岸壁の部分を買い取ってもらうとか,あるいは埠頭用地の分について無利子貸し付けを導入していただくとか,そういうふうな具体的な国に対して要望も行っているということ,それからあと,民間で,水先につきましては,国の方で今検討していただいてまして,いろいろ取り組みしておりますけども,あと,タグとか綱取りとか,そういうようなものにつきましては,割増料の問題とか,そこらにつきまして,利用促進協議会等でいろいろ勉強会もしながら削減していこうということで,とにかく30%を目標に我々,取り組みをしているということでございます。
以上です。
11 ◯竹山みなと総局技術本部長 事業コンペの審査基準についてお答えします。
従来,審査の基準にしておりますのは,まず最初に,コンペ条件に合致しているかどうかというのがまず大きな選考の方法です。その次に大事にしておりますのは,提案のあった事業主体がですね,確実に事業をやってもらえるかどうかという財政的な問題,それから,地域にその計画がマッチするのかどうかというような問題,景観等も含めてですね,そういうようなのが大きく要素となって選考をしていたわけなんですが,委員ご指摘のように,住宅だけの事業コンペと違いましてですね,公益的施設と住宅と合築の場合の選考基準というのはですね,どちらにどれだけウエートが置いてあるのかというのは,確かに,そういう面では,選考基準についてですね,わかりにくい面があったと思いますので,どこまで,どう工夫ができるのかは,ちょっとここでお約束できかねますが,何か公募の段階で,募集の段階でそういう点について,ある程度明らかにできる方法を一度工夫してみたいと思っております。
以上でございます。
12 ◯分科員(吉田謙治) あと6分ですね。もうちょっと質問をという余裕がないので,ちょっと意見を申し上げて終わりたいと思いますけれども,まず,港湾の関係でありますけれども,この原因云々については,先ほど局長から,震災以前からこういう通関検査が遅いと,横浜とか大阪に比べて,震災以前から遅いという話があって,風評とおっしゃいましたけども,風評であればいいんでありますけれども,やっぱり単なる風評ではなくて,震災前からあった話がそのまま続いて,震災からもう8年たっているわけでありますから,なおかつ,今日においても,そういう領事館の方がおっしゃってるというのは,やはり現実そうではないのかなというふうに認識をして確認をする必要があるんではないかと思います。ぜひ,その点,どうなのかということをご検討いただきたいと思うわけでありますが。それからなおかつですね,通関の方法もいろいろあるので──私,素人ですから,実際にどういうふうに通関をしているのか,よくわかりませんけれども,やり方がいろいろあって,やり方を変えれば早くなる。じゃあ,今現在,神戸の通関業者の皆さんのやり方が問題なのかということになるわけでありまして,この辺のところもどうなのかということを,ちょっともう時間ありませんから,お尋ねはいたしませんけれども,状況がおわかりであれば,やはり官民一体となってとよく言われますけれども,こういった部分の改善を行えば,リードタイムが短くなって,先ほどの30%コストダウンと,こういうことになるんだろうと思います。そういう点でも,お取り組みをお願いをしたいと思います。
それから,埠頭公社が30%下げたというのはですね,よく頑張っているというよりは,埠頭公社,これからどうなるんだろうかという懸念をどうしても持ってしまいます。30%のコストダウンをなぜ市だけがやらなければいけないのかと,官民一体となるわけでありますから,やはり先ほどの業界の皆さんとも鋭意ご協力をいただいてですね,やはりこのコストダウンをしなければ荷物が戻らないということは明々白々でありますから,そういう趣旨でお取り組みをされるんだと思いますけれども,先ほど,何か勢い込んで,30%,埠頭公社が下げるという話をされたので,この点についてはちょっと──これだけちょっとお答えを簡単で結構ですから,していただきたいと思います。
それから,新都市の関係でありますけれども,そういう方向でやっていただければと思いますが,やはり,これまでは出せば,いろんな業者さんがやってきて,どんどん買ってくれたという状況ではもうありませんし,昨日も資料をいただいて,西神ニュータウンのところの事業コンペで事業者が決まったようでありますけども,資料を拝見しましたら,ご提案されたのは1社だけということでありますから,コンペとしては余り望ましいことではないかもわかりませんが,実態としては,やはりそれだけ事業を展開をしていこうという力のある業者さんが少なくなっているということだと思います。あるいは,そのマーケットの事情が冷え込んでいるということの反映だろうと思いますから,そういう意味では,できるだけ,公平性は当然担保していただきながら,具体にその,特に公益的施設用地で複合利用だということになると,市の方も初めてといいますか,これまで経験がないわけでありますけども,事業者さんの方からすれば,余計経験がないわけでありまして,そういう意味から,やはりいろんな提案を出していただきやすい,あるいは意欲を持って取り組んでいただきやすいような形にぜひ改善をしていただきたいと思います。
ということで1点だけ,ちょっと市の方針としてですね,30%のお話をちょっとご答弁いただきたいと思います。
13 ◯小柴みなと総局長 先ほど埠頭公社で一応30%下げたということですけども,今,
スーパー中枢港湾で30%──トータルコスト30%削減ということで言うておりまして,たまたま30%は一緒なんですけども,トータルコストの中で,いわゆる埠頭公社のターミナル使用料の占める率は,これは港によっていろいろ違うわけですけれども,大体3割ぐらいと言われてますので,3割の分を3割下げた,大体10%ぐらいということになるわけですけども,これにつきましては,我々としては先導的にそういうこともやっているということですので,今後はですね,やっぱり国にもお願いして,そういうような岸壁の買い取りしてもらうとか,無利子貸し付けとかしていただくと,さらに民間につきましては,今申し上げましたタグとか綱取りとかそういう,それから,あと共同化とか,そういうことをすることによって,効率的にすることによってコストを下げていくということ,これについては,今現在進めておりますので,具体的な取り組みを進めて,今後指定を受けれるように頑張っていきたいと思っております。
14 ◯主査(布施典子) お疲れさまでした。次に,西下委員,発言席へどうぞ。
15 ◯分科員(西下 勝) それでは早速,最初に,今,全国的にはむだな大型公共事業の見直しが注目をされるということで,各地方でむだを見直したり,事業を中止をするという変化が起こっておるのが特徴だというふうに思います。そういう点で,みなと総局というのは,社会問題になっておる大型公共事業を進めておる典型的な局でもあろうというふうに思います。山も強気で開発を従来どおりやっておられますし,海も同様であります。空港も多数の市民の声を聞かずに強行されてきたと。しかし,この間,六甲アイランドの南の開発については,多くの市民の声に抗し切れなくなったというか,市長が凍結を表明をせざるを得ないという事態に追い込まれたと私は思うわけであります。
改めて神戸空港の中止,さらには複合産業団地については中止をすべきだと,六甲南についても,凍結ということは言われておりますが,温めれば溶けるというのは明らかでありますので,改めて中止を求めたいと思いますが,いかがでしょうか。
次に,スーパー中枢港に関連してでありますが,市長は,この間も神戸港の再生なくして神戸市の再生はないというふうに各地で繰り返して言われておられます。この間,先ほども議論がありましたが,バースの利用料の軽減とか,あるいはクレーンの使用料の減額措置が行われてきました。来年度の予算案では,埠頭用地を19.2と,上屋使用料の10.7の減額を行おうとしておるわけであります。しかし,業界からはですね,やっとこれで大阪並みじゃないかと,大阪は,さらに用地を引き下げると言っておる。神戸がついていけるんかという,こういう声すらですね,既に出てきておると。当局のこの施策というのは,他港の後追いをするような形でやられておるんではないかというふうに思います。この間を見ても,神戸の荷物はふえていないと,むしろ,先ほども話がありましたが,横浜をはじめ名古屋であるとか,あるいは大阪はふえていっておるという状況だと思うんです。
こういう中で,スーパー中枢港指定というのが最大のよりどころだというふうに言われておるわけでありますが,果たしてそれだけに望みをかけていいのかというのが私の思いでもあるわけであります。特にスーパー中枢の指定要件という,今も議論出ておりましたが,コストの30%削減と,あるいは4~5日のリードタイムを1日に短縮すると,極めて厳しい条件だというふうに思うんです。そこで,これがやられるとなると,中小の企業とか,あるいは港湾労働者は一体どうなるのかと。つまり労働者はもう大幅に削減をされ,労働条件も悪くならざるを得ないんではないか。さらにですね,長時間労働,24時間フルということになれば,長時間労働も避けられないというふうに思いますが,これらに対してはどう対応されるのか,お伺いをいたします。
それから,次にハード面では水深がマイナス15と,岸壁が 1,000メートルで奥行きは 500メートルを目標にすると,さらに年間 400万TEU程度のコンテナ取り扱い規模が望ましいと,こう言われております。指定がどういう形でされるのか,湾なのかバースなのかというのも明らかでは,まだないようであります。そこで,仮の話でありますが,例えば目論見書で出されておりますが,神戸の場合は,六甲アイランドターミナルと──六甲アイランド2カ所ですかね──あるいは
ポートアイランドターミナルという形でやられておるわけでありますが,仮にポーアイ2期が指定されて,六甲ターミナルが外れたというふうになればですね,例えば指定された岸壁には財政支援もかなり厚いと,なら,それを埠頭公社から買い上げると,こうなると思うんですが,一方外れたところは,そのままだということになれば,一体どうなるのかと。こうなった場合は,結局神戸港の中で競い合うと,こういう矛盾が出てくるのではないかというふうに思うわけであります。こういうことに対してはどういうふうに対処をされるのか,お伺いをいたします。
次に,このスーパー中枢指定に向けて大阪と共同で目論見書を出されました。その中身見てみましたけれども,概要の説明はそれなりの概要が書いてあると,具体的に大阪と神戸がどうなんかというたら,港勢とか基盤とか機能とか,あるいは利便性などについては,なるほどそれぞれ神戸はこうだと,大阪はこうだというのは書いてあります。しかし,大阪,神戸の機能分担についてどないするんかというのは全く触れられていないと,仮に指定をされたとしても,今度はですね,大阪と神戸の競い合いになるではないかという,こういう側面があると思いますので,これに対してはどういう形で対応されるのか,お伺いをいたします。
次に,空港についてでありますが,空港整備事業が始まりまして,2001年から今年度で3年目と,問題はこの財源でありますが,国庫補助が54億,市債が72億,その他新都市整備会計と基金から,合わせて 106億が繰り入れられております。この3年間の事業総額というのが 234億ですから,財源の半分近くは新都市から繰り入れておるということになるわけであります。そこで,平成10年に示されました財政計画では,財源は国庫補助と起債が主なものだと,その後でですね,新都市整備会計から一時立て替えをすることもあるかもしれんということはこの間示されてきたというふうに思うわけですが,そこで,どれぐらい,この新
都市整備事業会計から借り入れを今後やるのか。借りた場合,それ返さないかんということになるわけでありますから,どう返していくのかということであります。ことしも 3,800万でしたか,ちょっと返す予定はあると思うんですが,今後の借入総額と返済計画ですね,これをちょっと具体的にお伺いいたします。
それから,最後でありますが,漁業補償の問題についてであります。神戸空港の建設に伴って漁業補償がこの間行われてきました。ところが,神戸市の漁業協同組合の幹部が19億円の所得隠しをしたということで国税の調査を受けて,これは去年の話でありますが,7億 3,400万円の追徴課税を受けたと,この問題は今までも委員会,特別委員会等でも議論をされてきたわけでありますが,この間,神戸市は,六甲,それから空港,ポーアイ等々で 257億 8,500万ですか,漁業補償をしてきておるというわけでありますが,これは摂津漁協ということの,主にはね。このうち市の漁協に幾らかというのは,もちろんちょっと明白ではありませんが,こういう漁業補償という公金を受け取っておきながら,簿外処理をしておると,つまり脱税容疑でありますから,これは問題だと。この間,当局はですね,漁業組合は監督行政庁が知事だということで,兵庫県の水産業協同組合法に基づいて指導をされてきておるというふうに言われておるわけですが,その後,県の指導がどういうふうになっておるのか,お伺いをいたします。
以上です。
16 ◯小柴みなと総局長 それでは,私の方から大規模開発中止の問題,それからスーパー中枢の関係の問題,それから大阪との連携の問題,それから空港の関係の繰り入れの返済をどうするかという問題について私の方から答えさせていただきます。
まず,大規模開発を中止すべきではないかということでございますけども,みなと総局も空港,内陸,いろいろやってるわけですけども,空港島あるいは六甲アイランド南,複合産業団地,これらのいずれの事業も,まず計画段階から市会にも諮りながら進めてきた事業ということで,予算や法手続に関する議決も得ながら事業を従来から進めてきているということでございます。空港島につきましては,もう既に護岸が概成いたしまして,約70ヘクタールが陸地化しておりますし,工事の進捗率も今現在約65%ということで進捗しておるところでございます。六甲アイランド南につきましては,港湾工事に伴うしゅんせつ土砂の受け入れを行うとともに,フェニックス事業についても,一昨年の12月から廃棄物の受け入れを開始しているという状況でございます。
また,複合産業団地につきましては,団地内の西神自動車道あるいは神戸三木線等の幹線道路がもう既に供用済みということでございまして, 270ヘクタールのうち約80ヘクタールの整備が完了しておりまして,事業費ベースで約60%の進捗率になっております。神戸空港につきましては,神戸経済の発展あるいは雇用の確保,
神戸医療産業都市構想の推進のために必要不可欠な都市基盤ということで,今現在,平成17年度の開港に向けまして着実に整備を進めていくということでございます。複合産業団地につきましては,もう既に42社の企業が進出しておりまして,約 1,200人の従業員が働いておりまして,今後とも神戸経済の活性化と雇用確保ということで,長期的な視点で事業を進めていきたいと思っております。
それから,六甲アイランド南のコンテナバースの件,ございましたですけども,このコンテナバースの整備につきましては,これはもう従前から借受者からの希望によりまして行っているということでございまして,今現在,現時点におきましては,六甲アイランド南のコンテナバースへの要望は特にございません。今後の海運動向を見きわめていく必要もあるわけですけども,必要があるということであれば,既存バースの増深とかいうようなことでも十分対応できるんじゃないかなと思っておりまして,六甲アイランド南の凍結という点では,従来と何ら変わっておりません。
それから,
スーパー中枢港湾の絡みで,今回,埠頭用地,上屋の減額とかいうことをしておるけども,やっと大阪並みになったんじゃないかなということですけども,確かに従来から,大阪と従来,競争もしながら,ずっとやってきたということですけども,他港の後追いということはございますけども,これは我々は,先ほどもちょっと申し上げましたけど,埠頭公社のバースで思い切って下げたとかいうようなこと,それから,従来から港湾関連用地の賃貸料を下げたり,クレーンの使用料を時間単位にするとか,いろいろな取り組みしておりますけども,これらは必ずしも,他港と同じにというようなことではございません。我々としては,やはり神戸港の活性化という観点から,やっぱり我々としては取り組むべきこと,取り組めることについてはやっていこうということでしてきている分でございます。
それで,非常に
スーパー中枢港湾については厳しい条件が確かに課せられておりますけども,我々としましては,国にもお願い,いろいろしながら,民間も一緒になって,そういう取り組みをすることによって競争力をつけて,アジアの諸港とも競争できるような港にしていこうということでございます。
中小企業あるいは労働者への影響ということでございますけども,これは我々はあくまで神戸港を活性化することによって,全体としての貨物をふやしていくと。それによって,雇用の確保も図っていこうという趣旨で行ってきているものでございますので,やはり港全体として,そういう貨物をふやす,あるいは活性化するということによって雇用も増やしていくということでございまして,全体のパイをふやしていくということですので,それが中小企業労働者への影響ということについては,逆に,我々それをすることによって全体として活性化すると,中小企業も含めて活性化していくんじゃないかなというようなことで考えております。
それから,次世代高規格コンテナターミナルというようなことで,我々,今,目論見書も提出していった中では,いわゆる六甲アイランドとポーアイ2期の部分,これにつきまして,申請お願いしておるわけですけども,今回,この間の第3回の選定委員会で,一応候補港湾には選定されたということで,その中には六甲アイランド──我々が出しておりました六甲アイランドと,それからポーアイ2期,これについて一応候補港湾ということになっております。今後,具体的な取り組みを進めることによって,この指定に向けた動きが出てくるということですけども,これにつきましては,やはり先ほど委員申し上げました指定を受けたとこと受けないとこと差が出てくるんやないかなという話でございますけども,これは今後,育成プログラム等を出しながら,具体的な取り組みを出して,その中から実現可能なとこを指定していくというようなことでございまして,ターミナル指定という格好になるんか,あるいは湾としての指定になるんか,そこらについては,ちょっとまだ国の方でもはっきりした見解が出ていないということでございますので,我々としては,当初目論見書を出したときと同じ趣旨で,神戸港の場合は,特に従来から,時代の変化に対応した格好であのような整備を進めてきているということで,六甲アイランドにつきましても,ポーアイ2期につきましても,それぞれもうユーザーさんが張りついてやっているということで,次世代高規格コンテナターミナルとしての機能も十分持っているということですが,これは先行して,そういう時代の変化に合わせて整備してきた結果ということで我々思っております。
今後,育成プログラムを出しながら,指定に向けてということになるわけですけども,我々としましては,こういうコンテナターミナルの形成につきましては,やはり現在使っておられるユーザーさんの意向が一番大事であるということで,我々行政側がどうこうというより,やはり実際に使っておられるユーザーさんの意見をよく尊重していきたいと思っておりますので,そこら辺を踏まえて,今後どうなるかということでございますけども,ユーザーさんの意向によって,段階的にやはり進んでくるということでございまして,そのような形成の過程において,あるいは将来において,次世代高規格コンテナターミナルと,その他のコンテナターミナルが共存するというようなこともあり得るということもございますけども,どちらにしましても,今後,ユーザーさんの意向を十分踏まえて,神戸港全体が活性化するように適切な対応を行ってまいりたいということで考えております。
それから,大阪との,いわゆる広域連携の問題でございますけども,これは機能分担とかいう話がございましたですけども,これは今回,目論見書を提出させていただいたわけですけども,これは神戸港と大阪港が共同で一緒に出させていただきました。ほかの港では全然なくて,神戸,大阪だけが出したということで,これにつきましては,第3回の選定委員会があったわけですけども,その中でも非常に評価いただいているということでございます。
両方でどれだけの,そしたら機能分担ができていくのかというような問題でございますけども,これにつきましては,やはり従来から,競争もしながらやってきているということで,なかなか一朝一夕に一緒になってというのは非常に難しい面があると思いますので,共通でできる分についてやっていこうということで,目論見書の提出の中でも触れておりますけども,神戸・大阪両港に入港する船舶のとん税,特別とん税の負担を軽減するということで,1開港化につきまして,これにつきましては,非常に厳しい状況ではございますけども,引き続き国等と協議を進めてまいりたいと思っておりますし,港湾物流の件,情報化いうことで,情報化の推進を行うことによって,神戸港と大阪港の手続の一元化とか,そういうことも図れる分があるんじゃないかなということ,それによって,利用者に対する利便性を向上させるというようなことも共通としてございます。また,内航フィーダー網等の活用をいたしまして,神戸港,大阪港と瀬戸内海の諸港との連携も図っていくということで関西圏を活性化するというようなことも考えられるんじゃないかなということで,具体例として,今申し上げましたような格好で提出させていただいているということでございます。
今後につきましては,育成プログラム等で具体的な取り組みを行っていくわけですけども,これにつきましては,大阪港との具体的な施策について,今後さらに関係者とも十分検討を進めてまいりたいというふうに思っております。
それから,空港の関係でございますが,新
都市整備事業会計からの繰り入れということでございますけども,これにつきましては,いわゆる財政計画上は,空港建設期間中に45億円繰り入れるということで計画をしております。これにつきましては,13年度決算から14年度予算,15年度予算,合わせて,今現在,約22億円の繰り入れを一応予定しておりまして,今後の問題でございますけども,今後につきましては,一応財政計画上45億ということでございますけども,今後の起債の動向とか金利の変動あるいは県からの補助金等の受け入れとかいうような状況を見きわめながら考えていきたいということで,返済計画の話がございましたですけども,これにつきましては,今現在は20年ということで一括返済ということで今現在考えております。
私の方からは以上です。
17 ◯竹山みなと総局技術本部長 私の方からは漁業補償の件についてお答えします。
神戸市漁業協同組合は,平成9年から13年までの過去5年間の漁業補償金の取り扱いについて,昨年の4月に国税局の税務調査を受けて,7月に更正通知を受けて追徴課税をされたという事実はそのとおりでございます。兵庫県の方では,水産業協同組合法に基づいてですね,神戸市漁業協同組合を監督なり指導する立場から,今回の件について,漁協の幹部から事情聴取を行った後で,国税局から指摘のあった簿外処理をしていた残額のすべてを本会計に繰り入れて適正化しているということを県の方で確認されたというのは聞いております。県の方では,これからも神戸市漁業協同組合の経営改善に向けてですね,指導を徹底されるというふうに聞いております。以上でございます。
18 ◯分科員(西下 勝) それでは,最初からでありますが,この大型の開発でありますが,今までどおりの答弁ですけど,やっぱりかじ取りを変えなかったら大変な事態になるというのは,各地でそういう状況が出てきておると思うわけであります。例えば土地は売れんわけでありますし,借金も返されへんと,ちょっと資料もらってポーアイ2期の外債の状況を見たら,13年に 216億借りて借金返したと。14年に 264億,15年は予定でありますが, 257億ということになれば,これだけで 727億ということになるわけであります。これ,高利のものを借りかえるということならともかくも,返されへんから,借金して借金を返すと。何か最近社会ではサラ金問題がいろいろ取りざたされて,我々のとこも,いろいろ相談来るわけでありますが,まさにそのとおりの状況になっておるんではないかというふうに思うんですね。にもかかわらず,一たん決めたことはそのまま進めていくというのが今の局長の答弁でありますから,これでいいのかと,私はこれでいいと思いませんから,これはもうかじ取りを変えていただきたいと思いますが,どこをどう変えるところがあるんかというのがあれば,お答えをいただきたい。
それから,スーパー中枢に関連してでありますが,労働者の問題とか中小業者の問題で言えば,総量がふえればふえると。そうなればいいんですが,しかし,実態はそうなってないわけですよね。そこでスーパー中枢,追い求めると言えば失礼かもしれませんが,一生懸命何とかということでいっておるということなんですが,今,中小の港運だとか会社はですね,もういつつぶれるかわからんと。あるところでは,いわゆる労働組合というか,労働者が持っておるお金を会社に貸してでも支えとると,こんな実態が現にあるというわけであります。ちょっと,それこそ強い力で押されたら,すぐ連鎖倒産,可能性があるという状況も出てきておるわけであります。
そこで,そら全体うまくなればいいわけでありますが,ちょっとそういう人たちに対してどうするのかと,例えばこの間もさまざまな業であるとか関係者からですね,いろんな要望も当局に出されておると思うんですが,その1つは,例えばターミナル付近でシャーシーというか,駐車場をですね,これを何とかつくってくれと。無料がいいけども,低料金でつくってくれないかというのが多分出されておると思いますが,検討もなされておるんかとは思うんですが,これ,どう対応されるんかと,いっぱいあいた土地は1期でもありますし,2期でもあるわけであります。ですから,この点どうなのか。
それから,ハーバーハイウェイなり摩耶大橋ですね。できれば,これも今までもうちも議論してきましたけども,無料券を出すというようなことを含めてですね,いわゆるそういう皆さんへの手だてを講じていただきたいというふうに思うわけでありますが,この点,どう対応されてきておるか,今後どうなさるのかということをお伺いをいたします。
それから,スーパー中枢で育成プログラムでユーザーの意見聞くん,大事やということでありますが,特に大阪との関係ですね,これで見ると,局長も競争もしながらいうて言われましたけど,今までそれオンリーでなかったかなという感がせんでもないわけでありますが,それが一応何か作文は出したと,ここまでは読み取れるんですが,そしたら,もうちょっとすり合わせやっていこうかというのは全く読み取れないんですわ。相変わらずの競争になるんではないかという気がします。
そこで,こんなことできるかどうかわかりませんが,やっぱり1歩踏み込んで,そら,指定されればという前提もあると思うんですけども,お互いに──そら大阪もバース指定か湾かいう問題もありますけど,仮になればですよ,大阪と,それから神戸の機能分担等については,すり合わせやってね,お互いにと,こうならないかん。ということは,今までとは違うスタンスで話し合いを進めなかったら,うまく進まんのではないかと思いますので,この辺のところ,どういう形で取り組みをやられるのかということをお伺いをしたいというふうに思います。
それから,先ほどの仮にどちらか,神戸港の中でですよ,どちらかということになると,例えば六甲か,あるいはポーアイ2期かということになるということになれば,これも仮の話ではありますが,これ,仮に片方が指定受けたら,片方は従来のままの埠頭公社の運営になるわけですね。指定受けた方は,かなり資本入れられて,公社から買い取るということになるわけで,そこはかなり安く設定されるということになれば,従来の公社は今までどおりで仮にいくとしたらですよ,そこは必ず次の安い方へ行くいうのは,だれが見ても明らかやというふうに思うんですね。そうなればどうなるんかと,今までも,例えば1番から5番まで,今いろいろ問題になってますが,12とか13つくってきて,だんだん沖出ししてきて,2期までいったと,むだなもん,随分できてきたということになるわけでありますが,これと同じような,ある意味では,もっと激しい形でですね,同じ神戸港の中での競い合いが,つまりやられてくるということになれば,もっとこれ,むだをつくっていくということになるんではないかというふうに思うわけですが,この点についての見通しというか──を聞いておきたいと思います。
それから,時間余りないから,その程度にします。空港はおいときます。
あと,漁業補償の問題で,県が指導されたということでありますが,これ,今,竹山さんお答えいただきましたけど,私もちょっと県に聞いてみましたがね。この事件があって,慌てて県が指導マニュアルをつくられたと──後からですよ──いう実態であります。その後,ことしの2月の16日にはですね,組合長主催のパーティーがやられて,そこへ行って,知事もあいさつされとるということなんですが,指導は極めて不十分だと私は思います。
ここに県の広報がありますが,ここでですね,選管の政治資金規正法に基づく報告がございます。これを見ておりましたらですね,矢田立郎後援会連合会に漁協の組合長さん,副組合長さん2人,それぞれ 100万円,合計 300万円の献金がなされております。これはですね,今,社会的にも一番大きな問題になっておるわけでありますが,政治資金規正法に違反するんではないかというふうに思うわけでありますが,ましてや,この漁業補償の金といえば,皆さん方からいえば税金ではないと,公金だと言われるんかもしれませんけども,19億の簿外処理をやって不正をやった人が市長の後援会に 300万出しとるわけですわ。もちろん,これ以外にもいろいろ民間の企業からと,市の仕事をしとるところから出ておるというのもありますが,それは別にしときまして,要するにこういう公金を受け取っておる組合から,まして,それもはっきりまだその段階でしてないという時期に後援会に金もろとると,こういうことがいいのかと,これ,政治資金規正法に違反するんではないかと思いますが,いかがでしょう。
以上。
19 ◯小柴みなと総局長 外債の借りかえの話がございましたですけども,それに絡めてかじ取りの話がちょっと出ておると思いますけども,今回の平成15年度予算でも,できるだけ収入の確保を図っていく。それから支出については,できるだけ最小限のことをやっていくというような方針で取り組んでおりまして,港湾事業会計でいきましても,単年度で赤字がかなり出ておったということでございますけども,これ,13年度で29億ぐらいの赤字が出ております。それで,我々といたしましては,やはり単年度のいわゆる損益,これについては何とかやはりゼロにもっていくというようなやっぱり目標を掲げていくというようなことで,今度,平成15年度の予算につきましては,一応赤字が19億足らずと,18億 8,000万ほどになりますけども,19億ということでしております。
それで,できたら,目標として,例えば平成17年度ぐらいに損益をゼロにもっていこうというような目標を掲げておりまして,15年度はとりあえずは20億切るという格好で19億足らずの赤字と。さらに16年度,これはちょっと先の話で今言うんもあれですけども,16年度には,やはり10億切るぐらいの赤字にしていこうと。そして17年度には単年度で損益をゼロにしようというような目標を持って取り組んでおりまして,そのために何をしていくのかというようなことで,これはもう収入の確保を図る,あるいは支出を抑えるという,これはもう本当に普通の話なんですけども,これをやっぱり徹底的にやっていこうということで,収入の確保につきましては,処分につきましては,いろんな手法を考えながら,従来だったら,売却とかいうことで,できとったわけですけども,昨今の経済情勢は非常に厳しいという中で,定借制度とか長期分割とか,そういういろんな手法を講じることによって処分を進めるということで,まあまあ,そういうような結果として,港湾部分でも13年度から14年度にかけて,14年につきましては,13年に比べても倍ぐらいの14ヘクタールとか15ヘクタールの処分がもう確実になってきています。
そういうようなことで,いろんな手法を使いながら処分していくということで,それと従来賃貸で貸して──いただいたとこについて,借地権と相殺して,残りの分について買っていただくというようなことで,そういうような方策も出しまして,数社から,買ってもいいよというような話をいただいておりますので,そういうようなことで,いろんな我々も工夫もしながら収入の確保を図っていくと。一方,支出についても,やはり経常の見直しでもかなり,これも市全体でかなり大きな経常の見直しに取り組んだ。その中でみなと総局の中でも,そういう削減できるものはしていこうということで,かなりそういう取り組みもしていったということで,それから,新都市の分につきましても,できるだけやっぱり処分する分について,やっぱり造成していくということで,処分に合わせた格好での造成ということで,できるだけ経費も切り詰めようということでしておりまして,そういうようなことで15年度の予算も編成したということですので,そういうような方針でやっていくということでございます。
それで,外債の借りかえにつきましては,昨今の非常に厳しい状況の中で,なかなか土地が売れないということで,どうしても定借とか賃貸とかいうことになってしまうと。これは昨今,非常に厳しい経済情勢──そういうことですので,借りかえにつきましては制度として認められるということですので,そういう昨今の経済情勢を反映して,従来売れてたものが賃貸になったから,それに合わせて償還についても借りかえで長い時間かけてやっていくと,これはもう制度として認められるということですので,その制度を活用していきたいということでございます。
それから,
スーパー中枢港湾の関係で,中小港運が非常に厳しい状況,確かに我々もそこら辺は十分認識しておるわけですけども,先ほどもちょっと言いましたように,我々としての取り組みをいろいろ進めるという中で,昨年の1月からも埠頭公社のバースを大幅に下げたと,その結果として,徐々に効果もあらわれて,全体的にふえてきつつあると。このコンテナだけに限っても,昨年の11月から4カ月連続で前年比でふえてきているということで,そういうような効果がやはり出てきてるんじゃないかなと思っております。
非常に大きな目標になりますけども,震災前の数字に,やっぱりふやしていくという,やっぱり大きな目標を持って1つ1つ取り組んでいくということがやはり大事かなと思っておりまして,それをすることによって全体をふやすと,活性化するということで,それによって中小企業の方にとってもプラスになると,雇用の面でもプラスになるということでございます。
それから,大阪との広域連携の話でございますけども,これについては機能分担,やっぱり進めるべきではないかなということがございます。確かに今回,一緒に出したということです。ただ,それぞれやはり従来からの長い歴史・経緯があるもんですから,なかなか一朝一夕にいうのは非常に難しいと思いますけども,だから,我々としても,やっぱり1個ずつ,できるとこからやっていこうというようなことで,先ほど申し上げました3項目についても,やれるとこはやっていこうということで進めているということでございます。今後につきましては,育成プログラム等作成して,具体的な取り組みをこれから出していくということですので,今後については,そういうようなすり合わせもいろいろしながら,一緒になって検討していきたいということで考えております。
それから,神戸港の中で,いわゆる指定受けるとこと受けないとこの話が出たわけですけども,これは先ほど申し上げましたように,あくまでユーザーさんが今使っておられるんで,やっぱりそこら辺の意向をやっぱり大事にしていくということでございます。ただ,我々としましては,やはり同じ港の中でそういう差が出るというのはやっぱりよくない話なんで,だから,目論見書につきましても,神戸港の場合は,たまたまそういう次世代高規格コンテナターミナルとしての機能を十分持っているということで,六甲アイランドとポーアイ2期をあわせて提出させていただいた。それに対して,第3回選定委員会では一応両方ですね,我々が出したとおり,一応候補港湾として認められたということでございます。今後の問題につきましては,育成プログラム等を見ながら指定していくということですけども,これにつきましては,先ほど申し上げましたように,ターミナル指定になるんか,そこら辺,ちょっとまだわからない部分ございますので,我々としましては,基本的スタンスは全然変わっておりません。六甲アイランドとポーアイ2期全体を,神戸港の場合は,やはり従来からのそういう実績があるということで全体を指定していただきたいということでお願いしているところで,これにつきましては,引き続き同様のスタンスでお願いしていきたいと思っております。
私の方からは以上でございます。
20 ◯竹山みなと総局技術本部長 漁業補償の件についてでございますが,みなと総局は政治資金規正法についてお答えする立場にございませんので,ご理解をいただきたいと思います。
21 ◯岡口みなと総局経営部長
スーパー中枢港湾と中小企業の関係で,シャーシープールの関係とハーバー,摩耶大橋の無料の話だったかと思いますが,シャーシープールにつきましては,特に平成13年度に制度をつくりました定期借地のさらに傾斜減額を生かしまして,特にポーアイ2期の方でさまざまな企業の進出の意向もふえてきております。この制度を今後とも活用いただいて,シャーシープールとしての土地の利用も進んでいくのではないかというふうに思っております。
ただ,今後,スーパー中枢の構想を固めていくに当たりまして,例えば渋滞の対策でありますとか,そのことを含めた物流の効率化を図るに当たりましては,スーパー中枢のバースの背後地の利用というのも重要な要素になってございます。今後,スーパー中枢の育成プログラムの中で,アクセスの改善なり物流の効率化の観点から,今後議論していきたいと思っております。
また,ハーバーと摩耶大橋につきましては,これは埠頭間の交通を円滑にするために建設したものでございますが,その建設費用につきましては,実は料金には転嫁しておりませんで,維持費に──維持費用だけを実はちょうだいしておりまして,最低限のものにとどめてございます。また,使用料は大型通行車につきましては,平成10年,13年あわせて半額にしておりますので,これ以上の料金減というのは難しいかというふうに考えてございます。
以上です。
22 ◯分科員(西下 勝) もうちょっと頑張ってほしいなと,今の件はですよ。それと,借りかえについては,制度やからいうて,サラ金も制度なんですわ。それだけではいかがかと,もっとやっぱり厳しい認識持たなあかんの違うかと私は思うんですよ。制度や,制度やいうて普通にやっとったら,えらい目に遭うとるというのが一般社会なんですから,そういう認識があるのかと私は思います。一般会計,企業合わせて3兆超すような状況になっておってね,さらに悪化をつくり出すという原因なんですから,今の制度論でいかれたら困りますから,これは認識改めていただきたい。
漁業補償でありますが,政治資金規正法は答える立場にない,それはそうかもしれません。そしたら,政治的なモラルとしてはどうお考えになるのか,局長の答弁をちょっとお聞きしたいんです。というのは,政治資金規正法では,これ,22条で書いておるんですが,地方公共団体から補助金やとか負担金,利子補給を受けた会社,その他の法人は寄附をしてはならないと,こうなっとんです。皆さん方から出た漁業補償は税金ではない,公金だと,こうおっしゃるんかもしれませんが,神戸市の漁協に対しては税金も入ってます。それは皆さんの局ではありませんが,農政局が漁業活性化構造資金だとかですね,高品質改善資金だとか, '92年から '01年までで約12億円の補助金を出しております。これは税そのものであります。つまり,今,きょうもある国会議員の秘書が逮捕されるというニュースが出ておりましたが,その単なる政治資金ということだけでなくて,政治的な道義的なモラルがどうなんかというのが問われておるわけです。選挙のときには,一生懸命皆さんも頑張ってこられたと思うんです,今の市長のためにね。市長に,そら,お答えはいただくとして,きょうは局長にですね,そういうモラルの問題としては,どういうふうにお考えなのか,再度お伺いをしたい。
23 ◯小柴みなと総局長 漁業補償の問題につきましては,これはもう従来から申し上げておりますように,損失補償基準に基づきまして適正に処理したということで,我々としては,その基準にのっとって出したと,その出したお金をどういう格好に使われるかということについて,その法律の問題とかモラル,ありましたけども,それについて我々がどうこう答える立場にはないということでございます。
24 ◯分科員(西下 勝) 答える立場でないいうて,これ,社会的に問題になってですよ,それでも私は知りませんいうて言い通すんですか。そういうことは,一般社会では通用しないということだと思うんです。ですから,つまりね,今,税の還流というのが最大の問題になっておるわけでしょう。逮捕される人まで出てきて,議員やめる人まで出てきとるということなんですよ。ルールがよかったから,それでええんかということだけでは済まないというのが,この問題であります。
ですから,もう一遍,局長にお伺いしておきたいのは,そら,改めて市長にも,市長本人の後援会の連合ですから,これは市長に直接お伺いするとして,その市長の命を受けられた局長としてですね,道義的な,あるいは政治的なモラルと,あるいは一般社会の常識という点から見て,局長はどうお考えなのか,再度お伺いしておきます。
25 ◯小柴みなと総局長 その基準に基づいて出したお金が,簿外処理ということで監査を受けてした分については,これについては我々は非常に遺憾なことだと思っておりますけども,その政治資金の問題については,我々としてどうこう答えるという立場にはございません。
26 ◯分科員(西下 勝) 終わりますが,簿外処理やったことが問題なんですよ。そやから,それについてもですね,今,遺憾や言われましたから,それは遺憾だと,県も同じように言ってはりますけどね,それだけではない。これはそれだけで済む問題ではないと私は思います。局長に,これ以上聞いても,それ以上言われないかもしれませんから,この問題については総括等でもちょっと市長に直接お伺いせないかんとは思いますので,これで終わります。
27 ◯主査(布施典子) お疲れさまでした。
委員の皆様に申し上げます。午前中の審査はこの程度にとどめ,この際,暫時休憩いたします。
午後1時5分より再開いたします。
(午後0時4分休憩)
(午後1時9分再開)
28 ◯主査(布施典子) ただいまから予算特別委員会第3分科会を再開いたします。
午前中に引き続き,みなと総局に対する質疑を続行いたします。
それでは,竹重委員どうぞ。
29 ◯分科員(竹重栄二) 午前中にも質問が出ておりました
スーパー中枢港湾,2点お伺いします。
最初はですね,午前中の局長の答弁によりますと,岸壁使用料が30%安くなる。リードタイムの問題が出ておりました。私はやっぱり一番大事なことは,神戸市の使用料を下げることも一番大切でありますけれど,やっぱりトータルコストの7割から8割を占める民間業者のコスト削減が不可欠だろうと思います。市として具体的に何についてどのように指導・調整していくのかお伺いいたします。
次にですね,
スーパー中枢港湾では,広いバースを単一のオペレーターが取り仕切ることが想定されていますが,現在,共同企業体を組んでいる企業はいいんでありますけれど,そうでないところは,共同利用は困難とも考えられます。今後,どのように進めていこうとしているのか,お伺いをいたします。
この前の日経新聞を読みますと,香港,シンガポールも他の港に貨物を取られて非常に苦しい状況であると載っておりました。これは物流の革命も非常な事態となっている。このような状況を踏まえ,10年前に策定した計画を次の10年を対象に早く変更すべきではないかと考えます。その点についてもお尋ねします。
次に,企業誘致についてお尋ねします。景気の低迷などで日本全体のコンテナが伸び悩んでおる中で,平成14年度の企業誘致については,前年度の倍になっておる。これは担当者の努力のたまものだろうと私は思います。今度,平成15年に向けて誘致方針はどうなるか,お伺いしたいと思います。
これも実は新聞で読んだんですけれど,島根のパソコンメーカーの物流についてというのが載っておりました。工場から直送して,そういうものを出しますと,中国にコスト的には勝つというような意気込みであると。また,小松空港が貨物便の誘致で成功した記事もありました。神戸港,神戸空港ともに特性を十分に分析して,民間の真のニーズをつかんで頑張ってほしいと思うので,その意気込みをお伺いしたいと思います。
次に,複合産業団地について,企業誘致についてお尋ねします。この複合団地は神戸経済の活性化に大きな力になると思います。ここで各企業が複合産業団地に進出したくなるようなセールスポイントが必要だと思います。そこで3点お尋ねします。
例えば,まだ複合団地の中には,光ファイバーと──ああいったものは通っていない。また,そういうことをセールスポイントになるように社会資本の整備を進めるべきと思いますが,お考えをお聞かせ願いたいと思います。さらに,団地の固有の特色を明確にするために,例えば税制面で優遇するとか,また,複合団地の付加価値をつけるために,将来には,あのところを特区制度にというような考えはないのかお尋ねをしたいと思います。
先ほど,局長,前任者への答弁によりますと,40数社, 1,200名があそこで働いておるというような話がありました。あの辺は高速道路,有料道路が非常に発達してよくなっておりますけれど,通勤してくる人,この人たちは車とは限りません。 1,200人もおると,バス・地下鉄,いろんなものを利用して来るわけです。ですけど,今の神戸市の地下鉄,例えば西神中央,あれからのアプローチになるようなバス,通勤バスがないというようなことを皆さんが言っておられると思います。そこで,みなと総局としては,ああいうものを販売して,これからあのまちを守っていこうということに対して,そういうことの配慮が足りないんではないかという点についてお尋ねします。
以上です。
30 ◯小柴みなと総局長 私の方から,
スーパー中枢港湾の関係,それから誘致方針,それから複合産業団地の関係についてお答えさせていただきます。残りは本部長等から説明させていただきます。
まず,第1点目の
スーパー中枢港湾の,いわゆる民間料金の問題でございますが,これにつきましては,
スーパー中枢港湾で今議論になっておりますのは,先ほどご指摘の港湾コストの削減いうことで,国の方でも3割削減,それからリードタイムの1日短縮ということで言われております。民間料金につきましては,トータルコストの中で7割,港によっていろいろ違うわけですけども,大体7割から7割ちょっとぐらいを占めておるということでございますけども,これにつきましては,神戸港では,共同化ということで実際,いろいろ進めておりますし,荷役作業の共同化によって効率のよい作業体制を構築していくという必要があるということを考えております。今も一部そういう共同関係を実施してるということもございますけども,これをさらに進めていくということでございます。
それから,今現在,神戸港利用促進協議会ということで──官民労26団体で構成いたします利用促進協議会がありますけども,その中でワーキンググループを開催いたしまして,いわゆる次世代高規格コンテナターミナル,これの形成に向けた取り組みを行っておりまして,今後,国の方で,育成プログラムの作成の具体的な取り組みの中でそういう取り組みを具体的にしていくということで,それの検討を今やっているところでございます。
また,民間料金の中では,パイロットとかタグとか,あるいは綱取りとか,そういう料金がございますけども,これの削減も図っていく必要があるというようなことで,パイロット料金につきましては,今現在,東京湾あるいは伊勢湾におきまして,ことしの1月に水先法の施行規則の一部改正が行われておりまして,料金のベースとなりますきょう導距離の見直しや,あるいは一部割増料金の廃止というようなことで,コスト削減が既に行われております。大阪湾におきましても,平成15年度に料金の低減が図られると聞いておりますので,できるだけ早期にコスト削減を実現するよう国に対して働きかけていきたいと思っております。また,タグあるいは綱取り料金につきましては,今現在,コスト削減に向けました勉強会をしておりまして,これは事業者とともに進めておるところでございますけども,割増料金,あるいは割増時間帯の見直し,それからボリュームインセンティブということで,そういうものの新たな導入ということで検討を進めていきたいと,そういうような検討を進めていきまして,それを育成プログラムの中の具体的な取り組みということで今後国の方に出していきたいということでございます。
それから,2点目の共同利用という点でございますけども,これにつきましては,今現在,神戸港のコンテナターミナルにおきましては,PC―13,18,これを除きまして2バースごとに個別ユーザーが借り受けまして,ターミナル運営が行われているという状況でございます。今,国の方で言っております
スーパー中枢港湾のいわゆる次世代高規格コンテナターミナル,これにつきましては,3バース以上の複数バースを一体的に管理運営していくとされておりまして,現在,使用していただいているユーザーさんの意向が非常に重要になってくるということでございます。
神戸港におきましては,六甲アイランドの6番,7番におきまして,今現在,荷役作業会社3社による共同化が実際行われておりますし,それから,
ポートアイランド2期のPC―15番,それから16,17番,これにつきまして船会社と港運業者による共同借り受けが行われておりまして,コンソーシアムを超えた共同利用が現在も行われているということで,ターミナルオペレーターの形成に向けた基盤が既に整っているという状況でございます。
現在,港運会社や船社,それから海貨業者あるいは労働組合などとともに,神戸港の利用促進協議会のワーキンググループを開催いたしまして,次世代高規格コンテナターミナル形成に向けた取り組みを行っておりまして,今後,ユーザーの動向も十分に踏まえながら,ターミナルオペレーターの形成に向けて,関係者と具体的な検討に入っていきたいということで考えております。
それから,企業誘致の件でございますが,方針ということでございますけども,14年度の誘致実績ということで,今現在ですけども,25社,約15ヘクタールが契約済みということで,3月中にも数社契約する予定がございますので,昨年のおよそ倍ぐらいの用地処分が進むと我々も期待しているところでございます。平成9年度以降に神戸港の港湾関連用地に進出した企業が71社,56.5ヘクタールございます。そのうち,平成9年の7月から,いわゆる進出要件の緩和というのを行っておりますけども,それによりまして,これまで71社のうち38社,56.5ヘクタールのうち34.2ヘクタールの土地がそういう緩和によって進出してきたということでございます。特に平成11年に新港東ふ頭に進出いたしました兵庫オートオークション,中古車のオークションですけども,これにつきましては,当初, 4.8ヘクタールの土地から始まりまして,今現在では12ヘクタールまで拡張されているというようなことで,毎週約 7,000台の中古車を取り扱っているという状況でございます。それに続きまして平成13年5月,これは
ポートアイランドのPC―7,8,これ,日産自動車が進出してきておりまして,関西圏の拠点センターといたしまして,年間12万台の新車が海上輸送されるということで,神戸港の貨物量の増大にも非常に大きな貢献をしていただいているという状況でございます。
また,最近,
ポートアイランドの旧PC―6番,北側の,もともとコンテナバースやったところですけども,そこに中古建設機械のオークションを行いますコマツクイックが進出してきておりまして,3月9日から神戸港でのオークションが始まるということでお聞きしております。
港湾関連用地の企業誘致方針でございますけども,1つは,もちろんコンテナ貨物の増大につなげるというようなことで,既に進出しております玩具とか生活雑貨あるいは青果物に代表されます大規模輸入物流センターの誘致がやはりこれ必要であろうということで,今後とも西日本への配送拠点となります物流センターの誘致に全力を挙げて取り組んでいきたいと思っております。また,ローロー船あるいは在来船などの誘致には,やはりコンテナ以外の貨物を港で発生させることがやはり重要であるということで,今現在も神戸港で集積が進みつつあります,先ほど申し上げました自動車関連産業あるいは建設機械関連の企業誘致を進めていきたいと思っております。
また,平成14年の昨年ですけど,5月に,いわゆるリサイクルポートということで神戸港が指定されまして,海上輸送にモーダルシフトした静脈産業の誘致あるいは先ほどから話が出てます
スーパー中枢港湾あるいは経済特区の指定を受けた規制緩和の進展の中で,港の貨物の増加と新たな雇用を創出するような企業の誘致を今後とも図ってまいりたいと思っております。
それから,複合産業団地の件でございますが,光ファイバーの件がございましたですけども,これにつきましては,社会資本の充実ということでございますけども,そういうような面では,特に物流とか流通系企業を中心に非常にニーズが高いということになっておりまして,この
神戸複合産業団地におきましても,複数の通信事業者による光ケーブルの敷設が既に完了しております。したがいまして,進出企業からの申し出によりまして接続することが可能な状態になっているということでございます。
それから,特区の話がございましたですけども,これにつきましては,現在の構造改革特区,これにつきましては,規制緩和を中心としたものでございまして,税の軽減とか補助金とかいったものについては一応対象になってないということですので,この
神戸複合産業団地については,そういうような特区より,むしろやっぱり不動産取得税の軽減とか,雇用創出の促進補助金あるいは初期賃料の傾斜減額制度といった,やはり個別のインセンティブで企業誘致を図っていく方がいいんじゃないかなということで,これ,県の方で産業集積促進地区の指定を受けまして,不動産取得税の軽減とか新規地元雇用者に対する補助金などの優遇措置を受けておりますけども,こういうものをやっぱり活用していくということで,今後考えていきたいと思っております。
私の方からは以上でございます。
31 ◯竹山みなと総局技術本部長 港湾計画の件についてお答えします。
現在の神戸港の港湾計画は,平成7年に改訂した計画でございまして,おおむね平成17年目標という計画を立てておりまして,現在はこれに基づいて港湾整備を進めているという状況でございます。港湾計画の改訂につきましては,海運動向の変化等に対応するということで,おおむね10年ごとに改訂をしております。過去におきましては,昭和53年,60年,平成7年ということになっておりまして,今度の改訂は一応平成17年度の予定にしております。ただ,部分的な変更につきましては,これはその都度見直しをやっておりまして,例えばPC―7,8の土地利用の変更については平成12年にやっておりますし,PC―9の見直しについては昨年見直しを行っております。ただ,いずれにしても,今度の改訂,17年に予定しておりますので,もうその準備のためもありまして,昨年度,神戸港21世紀懇談会も開いておりますし,現在も準備の作業は進めております。これから国土交通省との協議もしながら,平成17年度の改訂に向けて準備作業を進めていきたいというふうに思っております。
以上でございます。
32 ◯宮崎みなと総局振興部長 神戸港あるいは神戸空港の特性を生かした企業誘致をやってはどうかというご指摘でございますけれども,ご指摘の新聞記事でございますけれども,島根県にありますパソコンメーカーが工場で生産した製品を工場近くの出荷センターから直接配送するということで,コスト削減に成功しているということでございます。また,今後はですね,法人客の希望時期に合わせてトラック,鉄道,フェリーを組み合わせる物流システムの稼働あるいは経費の安い鉄道の利用を検討するというようなことも出ておりました。
神戸港の特性といたしましては,世界をつなぐ外航航路網,これは99航路ございます。それから充実した内航海運のネットワーク,それからヒンターランドと直結いたしました道路網,それから神戸港と全国主要都市間を大体48時間内で結んでおりますJR貨物の鉄道網がございます。これらの特性を生かしまして,先ほど局長申し上げましたけれども,ターゲットを定めて戦略的な誘致活動をしていくことが重要であるというふうに考えております。今後は,引き続きですね,輸出向けの中古車あるいは中古建設機械を取り扱う企業誘致を加速させていこうというふうに考えておりますし,あるいは西日本で店舗展開を進めます企業等をターゲットに神戸港での大規模な輸入物流センター,これを誘致していきたいというふうに考えております。
それから,空港の方でございますけれども,建設工事は約62%の進捗ということでございまして,平成17年度の開港に向けて着実に整備を進めております。空港の開港によりまして,海上輸送,航空輸送,それから陸上,鉄道ということで輸送モードを組み合わせることができるという特性が出てまいりますので,海・空・陸の物流拠点といたしまして,東京をはじめ北海道,九州など日本全国に神戸を売り込んでいきたいというふうに考えております。
以上でございます。
33 ◯小柴みなと総局長 済みません。1つ,ちょっと漏れておりましたですけども,複合産業団地の関係で,いわゆる通勤バスの関係でございますが,これは委員ご指摘のように,42社の企業が進出してきてまして,従業員が 1,200人ということになっておりまして,今後ともやはりさらに従業者も増加してくるだろうということでございまして,通勤の利便性をさらに向上させるための通勤バス路線ということでございますけども,昨年ですね,神姫バスが神戸,三宮ですけども,三木間の新規路線を開設しておりまして,その際に,複合産業団地内でのバス停留所を設置しておりまして,昨年の4月から供用されております。それで,所要時間につきましては,三宮から約30分ということで,三宮から次とまるんが,この複合産業団地ということで,約30分ぐらいで行けるということでございまして,現在,団地内の停留所では,1日当たり約50人ぐらいの乗客数があるということでお聞きしております。
また,神戸電鉄の木津駅と団地を結ぶ歩道橋につきましても駅舎の改修と合わせまして,平成11年に整備済みということで,これも通勤等に利用されているということでございます。
現状の従業者数から見ると,新規のバス路線開設には,もうしばらく時間がかかると思いますけども,例えば西神中央駅とのバス路線の開設に向けて,今後,交通局とも協議をしてまいりたいと思っております。
以上です。
34 ◯分科員(竹重栄二) 今のバス路線でありますけれど,やっぱり局長が交通局と相談していくということは非常にいいと思うんですが,交通局はバス経営が非常に赤字であります。私が考えますのは,複合団地が将来完成しますと,いろんな人の流れがあるわけでありますから,そういうところはやっぱりまずもって役所同士の中で,そういうことは話しておく必要があると思いますね。 1,200人といっても,例えば神姫バスが三宮から来るバスだけでは,非常に心もとない。例えば,地下鉄の沿線で働きに来る人とか,いろんな人が出てくるわけでありますね。もう1つは,神有電車沿線に木津という駅があるんですか,あそこには近いそうですけれど,やっぱり市民が勤めに行くならば,地下鉄が非常に便利だろうと思うし,そういったところでのやっぱり対策をもっと前向きに検討していただきたいということで要望したいと思います。
港湾計画についてのご答弁をいただきましたが,平成7年で,次は平成17年という答弁,10年間ですから。しかし,今のこの神戸港の状況を見てですね,あるいは神戸港よりかは進んでおるシンガポールであるとか,あるいは香港,こういうところが今非常に慌てておると,大変やと。10年間であるから,平成17年ということでは,非常により一層心配しなきゃならんことがあるんじゃないかと。やっぱり適時適切にですね,そのとき,そのときに合ったやっぱり検討・研究をすべきではないかと思いますので,その辺についてちょっとご答弁をいただきたいと思います。
今の空港ですね,島根のパソコン業者がですね,きょうつくって次の日に──きょうつくって,夜,関空に行って,次の朝アメリカに着いているというようなことで,非常に経費節減をして中国に負けんぐらいのあれやというような意気込みがあるわけでありますから,そういったこと,十分に注目もしていただいて,また,小松空港は貨物便で非常に成功しておる事例がありますから,空港のことについてはなかなか言いにくいこともあるかもわかりませんけれど,もっと思い切ったですね,神戸はこんなことでこうやからというようなことをはっきり明確におっしゃっていただきたいと思いますので,その2点,もう一遍,ひとつご答弁いただきたいと思います。
35 ◯竹山みなと総局技術本部長 港湾計画の件でございますが,港湾計画の変更,見直し,10年ごとの見直しにつきましては,これは大阪湾で足並みをそろえるということで,従来から,大阪港なんかとも一緒にやるという方向で,国土交通省の指導もありまして,そういう形で進めております。ですから,もう17年,それほど時間もありませんので,我々もその時期に向けて作業を進めていきたいというふうに思っております。
以上でございます。
36 ◯小柴みなと総局長 空港の関連で,先ほどパソコンメーカーで島根で成功している件ということですけども,ご指摘のように,神戸空港につきましては,もう既に62%進捗ということで,平成17年度の開港に向けて整備を進めておるわけですけども,空港の開港によりまして,海上輸送,航空輸送あるいは陸上輸送,鉄道輸送の輸送モードを組み合わせることのできる特性を十分生かしまして,海・空・陸の物流拠点として,東京をはじめ北海道,九州など日本全国に売り込んでまいりたいということで,それによって,そういう島根の成功例ありますけども,できるだけ早く,そういう運ぶということについて我々も努力をしてまいりたいと思っております。
以上です。
37 ◯分科員(竹重栄二) 終わります。
38 ◯主査(布施典子) お疲れさまでした。次に,粟原委員,発言席へどうぞ。
39 ◯分科員(粟原富夫) そしたら,早速質問させていただきたいと思います。質問項目は3点です。30分しかありませんので,よろしくお願いをいたします。
第1点目はですね,先ほど議論になってました神戸空港島建設に係る財政計画ということについて質疑したいと思います。
それで,旅客ターミナル会社が12月25日に発足をしたと。この会社はですね,旅客ターミナル,貨物ターミナル,駐車場を運営する事業を行うと。ところがですね,これら事業用地については,当初,平成10年の財政見通しでは, 400億円で臨海都市整備事業から土地を購入をして事業を展開をすると。ところが今回の予算では,
貨物ターミナル用地取得で約30億円が計上されているだけと。駐車場については,空港開業時に回すなど,当初事業枠というのは大幅に縮小された出発になってると。ところが,この 400億円については,神戸空港の土地造成のための財源になっていると。要するに造成しながら,実際に起債では足りませんから,売却をして,造成途中で売却をして財源をつくって,それを財源として充てていくという中に入ってるのが,この 400億円だったと思います。
そうなってくると,平成14年度,15年度で,土地造成の進捗状況もあるでしょうけれども,当然財源不足を来すということになると思います。その不足分については,新
都市整備事業会計の方から,臨海
都市整備事業会計と一体的なものですから,そこから出していっていると。先ほど西下氏の質疑の中で 243億でしたかという質問の中での金額提示がございましたけども,それに対しては,何か当局は何も答えられなくて,繰り入れというところで答えてしまってましたものですから,繰り入れという視点ではなくて,新都市整備事業から繰りかえをしている運用額ね,その差額についての繰替運用している運用総額というのは,平成15年度末見込みで一体幾らになるのか,幾らぐらい,本来は土地造成で入れなければいけないお金をですね,実際的には入らないわけですから,その分については,どこかから負担をしていると思うんですが,その負担総額についてお聞かせをいただきたいと思います。
それに絡んでですね,空港島建設に係る臨海土地造成事業で,平成15年度末見込みでの工事費総額,全体金額は 2,780億円なんですが,平成15年度末見込みでの工事費総額は一体幾らになるのか,それと同じく平成15年度末見込みでの空港島建設に係る臨海土地造成事業での起債総額,これが全体では 1,473億ということになっておるんですが,これが15年度末では一体幾らになるのかというのをお聞かせいただきたい。また,空港整備事業では,空港施設用地を臨海都市整備事業から平成14年度から16年度にかけて買い取ると──これもずれておるわけですけども──買い取ることになっていますけれども,これが総額でですね,本来 361億かかると。平成15年度末までの空港整備に係る国庫補助額,全体国庫補助額は言ってましたが,空港整備に係る国庫補助額は今幾らあるのか。それと空港整備事業に係る,いわゆる起債というのが今まで幾ら出しているのかというのもあわせてお答えをいただきたいと思います。
そしたら,2点目はコンペ事業についてです。
従来ですね,コンペ事業というのが出発をしたのは,六甲アイランド全体の,例えばまちづくりなどで出発をしたと。ところがリザーブ用地などの処分ということで最近使われているわけですけれども,このコンペという手法でいいんだろうかと。現在のようにですね,当局が買い手を探しているような土地処分の現状でコンペ方式というものをやると,形の上は公募というふうにしているんですが,逆に,もうほとんど応募してくるのは1社しかない。本当は話が先についとん違うかというふうなコンペ事業になっている可能性はないのかというふうな気がしますので──例えばですね,今回問題になっておりました名谷での駐車場用地を保育所と分譲マンションの複合施設に変えたと,これは民間コンペでやられて,今募集をしてるということなんですが,実はですね,これは分譲価格10億 9,200万円というふうになってますが,それと同じ時期にですね,同じ日に民間事業コンペで西区の学園西町,これも同じ保育所分園と分譲マンションの複合施設,同じ2月14日に私たちの方にこういうお知らせの報告があったと。
これずっと見てましてね,申込資格というところがあって,この10億 9,200万円の方は,申込資格の中に,市内に本店を置く中小企業者,または中小企業者で構成する企業連合体という枠が1つはまっておるんです。その後には,分譲用地において保育所をみずから建設・運営するとともに共同住宅をみずから建設・販売することと,こういうふうなことになっております。もう1つ同じ日に来た保育所分園と分譲マンションの複合施設,この西区の方ですけれども,これについては,分譲価格は3億 6,100万円ですから,この10億 9,200万円よりは少ないと,小さい金額になってる。そこは逆に市内に本店を置く中小企業者とか,中小企業者で構成する企業連合体という枠はめは入ってないわけですね。そのまま分譲用地において保育所分園をみずから建設・運営するとともに,共同住宅をみずから建設・販売するとなっている。同じ日に来たこの施設の民間事業コンペのそういうので,一方では枠がはまっていると。中小企業,市内に本店を置く中小企業と。一方,それより金額が少ないところの分で,その資格が入ってないと。これ見ると,普通──逆だったら,余り僕は不思議に思わないんですけれども,両方とも市内にある業者だということは,これは市内業者を使おうという神戸市の方針ですから,何も問題だとは思わないんですが,同じやつが同じ日に来て,一方にはそういう枠が入ってて,一方には枠が入ってないと。ある程度,その業者決まってて,その枠をだんだん狭めていっとんかなというふうな気がするわけですよ。民間事業コンペの場合には多分に,昔やったら,この土地で何か企画しますよ言うたら,ワッと人が来たと思うんですよ。最近,それ言うても来ないと,むしろ皆さんの方で話に行って決めてきて,それで,ある程度それに合わしていくような手法になってるんだったら,こんな民間コンペ事業的なやり方は,むしろやめた方がええん違うかというふうな気もしますので,その辺,何でこうなっとるのかということも含めてご説明をお願いをしたいと思います。
それで1つなんですが,ポーアイのゴルフ場の問題で,あれは賃貸だったと思うんですが,あれは賃貸の場合でも,こんなコンペ方式みたいなやり方してるんでしょうか。それ,ちょっと今思いつきましたので,これはちょっと質問,簡単にお願いいたします。
それから,3点目はですね,
ポートアイランドのみなと銀行の撤退問題についてということで,みなと銀行の
ポートアイランド支店がことしの3月10日,もうちょっとですけれども,三宮支店に統合されて,自動サービスコーナーだけが残ると。これは,さくら銀行,今の三井住友銀行ですけれども,この
ポートアイランド支店も数年前に廃止されたと。このままいくと,
ポートアイランドでは自動払いの窓口はありますけれども,人がいる窓口は完全になくなってしまうと。高齢者にとっては,やっぱり窓口のあるところに行きたいし,行くための用もあるということで,全住民の問題になっておりまして,本来,
ポートアイランドというのは,住み,働き,学び,憩うまちとして神戸市が計画的につくった人工島だと。ある意味では島ですべて自己完結しているまちだったんですが,だんだん自己完結するために必要な銀行の窓口そのものがなくなってしまうということで,ある意味では,神戸市が開発をした島の責任として,私たちの方の自治会の方から要望を出させていただいておりますけれども,市当局として存続のための協力をお願いしたいと。そのことについて,どういう,既にそういう要請もされているんですけれども,どういう現状になっているかということをお聞かせをいただきたいと思います。
以上です。
40 ◯小柴みなと総局長 私の方から空港の関係──財政計画の問題,それからターミナル用地の関係等々の関係,当初 400億ほどという話ございましたですけれども,ターミナルにつきましては,空港財政計画当時には事業主体がまだ決まってなかったということで,用地処分のみを計上したところでございますけども,昨年にターミナル会社が設立されたということで,当初考えてた規模から見たら,少ななっているということですけど,これは以前にも申し上げましたが,小さく生んで大きく育てるということで,当初はできるだけ必要最小限の規模で事業着手していこうということで,当初1万 8,000平米で14年度に組んだところでございます。
それで,貨物ターミナルの分につきましても,15年度で1万 1,000平米ということで,29億7,000万ほど予算計上しておりますけれども,旅客ターミナルが48億 6,000万と,合わせまして,今,78億 3,000万ほど組んでおります,予算。それで,当初,必要最小限ということですので,当初計画していた分から見ますと,残りますので,その後どうするかということでございますけども,これにつきましては,駐車場につきましては,以前に申し上げましたように,開港時に間に合えばいいということですので,これは恐らく17年度ということになりますけども,あと,旅客ターミナル,それから貨物ターミナル,これにつきましては,今現在そういうことで必要最小限いうことですけども,これにつきましては,将来をにらみながら,そういうような──拡張していくということでございまして,今だけ見ますと,確かに予定していた収入から比べると少ないということでございますけども,これは,いずれ業務量に応じまして将来拡張していくということでございますので,時間的なずれは確かに出てくるわけですけども,基本的な方針については,特に変わっておりません。事業進捗の程度によって変動が生じてくるわけですけども,根本的に基本的な事業枠組みについては変わっておりません。
それで,当初予定していた分から見ると,かなり収入が少ないというようなことで,その間をどないするかということでございますけども,これにつきましては,従来から申し上げておりますように,新都市整備事業の会計の資金あるいは起債につきましては,今,一応枠としてありますけども,できるだけ土地売却できない分を起債で埋めていくということで,これ,国の方にもお願いして,そういう起債の活用も含めてやっていくということでございます。トータル的には事業枠組みとしては変わっておりませんので,一時的にそういう資金のショートがあるわけですけども,それについては今申し上げましたような新都市の基金あるいは起債で賄っていくということでございます。
それから,ポーアイのゴルフ場の件出ておりましたですけども,これにつきましては,あそこの暫定緑地ということを活用して,練習場,あれしてきたわけですけども,これにつきまして,昨年の9月22日にオープンしております。これにつきましては,従来,港湾でやっております,いわゆる公募方式でやっておりまして,公募が2月の14日から2月20日までの間,一応公募しまして,それによって進出してきていただいたということでございまして,面積は大体約2万 3,000平米ということでございます。
私の方からは以上でございます。
41 ◯竹山みなと総局技術本部長 私の方からコンペの件とみなと銀行の件についてお答えします。
まず,事業コンペの件でございますが,事業コンペ,古くは
ポートアイランドの民間住宅でコンペをやったのが1970年代の終わりごろにスタートしております。その後,委員ご指摘のように,大規模なものとしては六甲アイランドでやっておりますし,須磨ニュータウンから西神ニュータウンの方では,相当数低層集合住宅でも戸建住宅でも中高層住宅でもコンペは重ねてきております。ご指摘のように,経済状況がこういう状況でございますので,バブルの当時は,1回の応募で10数件の応募があったりして,むしろ選考にいろいろ苦労した時期もあったんですが,今は確かに減ってきております。ですから──ただ,減ってはきておりますが,やっぱり民間のノウハウを活用という意味では有効だということで現在も進めてきておりますが,地元向けと一般向けという区分なんですが,これは西神地域でも従来から地元企業から要請があるのについては,できるだけ地元の方で仕事を出したいということもありまして,規模の大小を問わず,地元からぜひという話があれば,地元対応という格好でのコンペをしてきておりますので,今回,学園と名谷でやっておりますのも,複数企業から,ぜひ地元対応でという要望にこたえて,そういう区分けをして現在公募中でございます。
それから,みなと銀行の件でございますが,みなと銀行では,経営改善の一環ということで,昨年の12月,市内の赤字支店のリストラ計画が発表されております。委員ご指摘のように,
ポートアイランドでもそうですし,内陸部で我々が担当しています
西神南ニュータウンでも同じような格好になっております。みなと総局としては,住民の利便性の問題もあるということで,直接みなと銀行の方へお邪魔して,ぜひ存続をという申し入れはしておりますが,非常に厳しい銀行内の経営状態ということで,存続に向けてのいい返事はいただけておりません。ただ,これから
ポートアイランド,特にコンテナバースの再開発とか空港等での港の地域の活性化という問題もありますので,これからも引き続いて,みなと銀行にも行っておりますし,既に三井住友銀行の方にも,かつてありましたので,ぜひ復活をということで,こちらの方にも足を運んでおりますので,何とか時間をかけて,もう1度そういう状態に戻るように働きかけは続けていきたいと思っております。
以上でございます。
42 ◯山本みなと総局空港整備室長 済みません,数字の質問が出たと思うんで。空港会計でございますけれども,15年度末までで空港整備に対する国庫補助が54億,起債が72億ということになっております。それと,臨海土地造成事業について,15年度末の工事金額ということでございますけども, 1,962億ということでございます。起債につきましては 1,790億ということでございます。あと,ターミナル用地でございますけれども,ターミナル用地は旅客・貨物を含めまして78.3億でございますけれども,これにつきましては,新都市会計の基金から空港特会が借り入れて購入しておるということでございます。
43 ◯分科員(粟原富夫) 実は,もう1つ金額お聞きをしたんですが,それをお答えいただかなかったのと,それと資金の大枠の金額は変わってないと言われたんですが,今のお答えでは変わっているということになるんですが。1つはですね,起債なんですけれども,臨海土地造成事業の起債が,この計画では 1,743億ということで,今お答えあったのが 1,790億,これも臨海都市整備事業でということで理解してよろしいですね。そうなると,起債の計画では 1,743億であったものが,今回でもう既に 1,790億円になっていると,これはまだ 1,790億円が 1,743億よりもさらに──この起債がふえていくのかどうかということについてはちょっとお聞きしたいと。それがふえていくとすればですね,実は皆さん今言われた,局長,先ほどから事業計画の大枠は変わってないというふうに言われましたけれども,実は起債という形で大枠は変わっていっているということになりますので,これはやっぱり変更ということになっていきますから,一体,この起債は一番最後でですね, 1,743億だったんですが,今既に 1,790億円と,こう言われてるんですが,これで終わりなのか,これがさらにふえていくのかというのをお聞きをしたいと思います。
それと,私が一番聞きたかったのは,新都市整備事業の基金と,それから使える現金預金ですね,基金も使える現金預金があるんですが,それから既に幾ら──土地造成のための土地処分の金額が進んでないというか,この土地処分の金額は 1,037億予定されているんですが,それがほとんどゼロですから,そうなっていきますと, 1,962億円から 1,790億円を差し引きさせていただくと,大体 200億程度ですか,というものが既に新都市整備の方の,要するにお金から建設費として出されていってると。出されていってるとすれば,その金額は一体幾らまで出していくという形になるのかね,それ一番聞きたかったんです。そうじゃないと,わからないわけですわ,今の事業計画の中身というのは,非常にわかりにくくなる。
新都市整備事業,何遍ね,予算書ひっくり返して,くるくる見回してみてもね,実際に基金として臨海都市整備事業で入ってきた金額と全体の工事費と,その差額というのは,本来土地処分でその差額埋めてるはずなのに,土地処分というものの差額が入ってないということになると,その差額が実際的には新都市整備事業の会計の方から出てしまってるんですけれども,それは同じ会計の中で処理されてますから見えてこないと,それは一体幾らぐらいになるんですかと。これは土地処分が進んでいかなければ,それがだんだんふえていくと。今,皆さんが使える基金って 1,661億円あるわけですから,基金と現金預金ね,それが減っていくということになっているわけです。だんだん毎年,この土地処分が。一体これはどれだけ減っていくんやろなということも含めてですね,それで僕ら,大丈夫か大丈夫でないか,ポーアイ2期もありますから,そういうことを推しはからなければならないので,その辺について,現状がどうなってて,一体,今のところは新都市整備事業の方から幾ら出しているのかね,幾ら実際には,この臨海都市整備事業の中に土地処分の分が進まない分の肩がわりとして出ていっているのかということをお聞きをしておきたいと思います。
それと,空港整備事業についてですが,これもですね,この計画によれば,平成14,15年ぐらいでも,空港用地をこの臨海都市整備事業から買わないかんということになるわけやね。それで 361億円を空港整備事業は持ってないと, 361億円というお金を空港整備事業が持っておかないと,臨海都市整備事業から,いわゆるエプロンだとか,それが買えないわけです。この 361億円との手当てというのは,少なくとも国庫補助 250億円が全部つくということがなければ,実はこのエプロンと空港用地は買えないということになってくるんですけれども,今のところの国庫補助は54億円しかないと。ということになると,この 361億円で臨海都市整備事業から空港のエプロンと空港の要するに関連用地,空港用地やね,空港用地を買わないかんのですわ。それは買えるということになるのかどうか,その資金手当てはどうなのかというのをお聞かせをいただきたいと思います。
それとコンペ事業ですが,従来のコンペ事業ということで説明あったんですけれども,だから,ストレートに言えば,名谷の方はですね,事前にね,あそこで事業させてくれというふうに申し出てた企業が実はあったということやね。それに合わせたコンペの仕方というものを名谷の方ではつけてるということになるというふうに解釈をさせていただいてよろしいんでしょうか。そうなると,コンペ事業と言いながら,実質的には,こちらがある程度提示したものに,みんながコンペ事業として応募してくるんじゃなくて,企業の方が,あそこでこれやらせてくれという話があって,それから,それがいいかどうかということを吟味して,それから公募するという,本来,公募の順番からいうと逆だと思うんですね。ある程度,こちらが,こういうことでこのリザーブ用地を使いたいから,こうこうこういう計画でということで業者に提示をして,業者から公募を受け付けるということじゃなくて,あの場所は,おれのところがこうこうこう使いたいんやと,使いたいから,そういうふうに用途をしてくれと言うて,それに対応して,そしたら今度公募するというふうになっているというふうに理解していいんですかね。そうなったら,えらい僕は問題だと思います。これについてお答えをいただきたい。
それと,
ポートアイランド,みなと銀行の撤退問題ですが,これ,ひとつよろしく──ここまで嫌ごと言うてよろしく言うのもあれなんですけど,これはよろしくお願いをしたい。これは,ある意味で,
ポートアイランドのまちづくりというのは神戸市が責任を持ってつくってきたわけですから。私,一番思っているのは,今後ですね,
ポートアイランド西地域,コンテナバース跡地の開発問題があります。そうすると,やっぱり企業がどんどん来ると思うんですね。みなと銀行さんが撤退する理由というのは,僕も聞いたんですよ。何でなんやと,そしたら,住民が減ったとか,住民の預金高が減ったとか,そんなんじゃありませんと,実は企業がどんどん撤退していって,企業利用が減ったし,見通しが見えないから撤退するんですと,こういう言い方をするわけですね。西岸壁でこれからやるらしいでと,いや,それはあんまり聞いてませんわと。だから,むしろ本当は,ここに今みなと銀行があった方が,本来,企業誘致を進める上にとってもいいと思うんですよね,その西岸壁にね。だから,ある意味では逆になってるんですよ,発想が,みなと銀行の発想が。実は神戸市の方は西岸壁の方の活性化を考えていると,住民の預金高が減ったからじゃなくて,実は企業が撤退していったから出るんですわと言ってるんですよ。だから,そこを考えて,誘致の努力をさらにお願いをしたいと,これは要望にしておきます。
44 ◯小柴みなと総局長 私の方から起債の見通しということでございます。確かに財政計画上は 1,743億ということですけども,今,平成15年度については予算ということでおきますと, 1,790億ということになります。これにつきましては,先ほどからちょっと申し上げておりますけども,やはり一時的に資金が──ターミナル用地とか,そこら辺で,当初考えていた面積を買っていただけないこと,いうようなことがございますので,まあまあ,その一時的な資金のつなぎとして,例えば起債を増額していただくとか,新都市の基金も活用すると, 1,661億ですけども,そのうちの一部を一時的に使うということで対応していきたいということでございまして,これは起債につきましては,最終どないなるかということについては,今の段階ではちょっと,我々,今の段階で,ちょっとなかなか言えませんけども。 1,743億ということで若干ちょっとオーバーしてますけども,できるだけ,起債も借金ですので,借金はできるだけふやさないような格好ではしたいと思っておりますけども,今現在の状況としてはそういうことでございまして,それをちょっと埋めるというようなことで,留保資金,それぞれ充ててますけども,過去から。それで,今,15年度までの留保資金の累計,これが一応 125億ほどになります。それから,先ほどターミナル用地の件で,14年度と15年度で78億ほどございますけども,これにつきましては,新都市事業の基金から繰り入れということで,これにつきましては,一時的には資金,貸すような格好になりますけども,これについては将来,土地代で返していくということで,年間1億足らずぐらいですかね,それぞれ条件に応じて,もちろん有利子で返していくということでございます。
したがいまして,合わせまして大体 200億ぐらいの資金が一時的に使われるということになりますけども,これにつきましては,一時的にそういう状況でございますけども,将来につきましては,この臨海土地造成で造成した土地については,非常に市街地からも近いということで利便性が高いということで,我々としては十分売れるということでございますので,一時的にそういう資金を活用しているということでございます。
私の方からは以上です。
45 ◯竹山みなと総局技術本部長 事業コンペの件でございますが,ここ数年,住宅の用地の方もですね,なかなか順調には処分できないいうような状況になっておりまして,実は昨年度からですね,年度の初めに,我々が今処分できる用地を事業者説明会というのを開いて,過去に事業コンペに参加していただいた企業のほかに,希望がある方,皆さん寄っていただいて,大体 100社ぐらいお集まりになるんですが,その場でそれぞれの用地について,用途・容積も含めて説明して,その際に,事業意欲についてのアンケート調査ということでアンケート用紙をお渡しして,その中でどの場所で,我々は,いつごろ,どんなことをやりたいんかという希望をお聞きしております。それから,それぞれの用地について個別にヒアリングに入って,コンペの準備作業に入るという流れでやっておりまして,あくまでも今回の件についても,我々の方からこういう提案をして,どうでしょうかということで,参加意欲のある方を募ってですね,事業化の可能性が出たんで,コンペをやったということでございまして,地元の企業の方からも,仕事がなかなか少なくなってるんで,ぜひという要望があって,こういう区分けをしたということでございます。
以上でございます。
46 ◯山本みなと総局空港整備室長 空港整備事業の国庫補助金の早期確保の件でございますけれども,神戸空港整備に係る国庫補助金につきましては,ご承知のとおり,14年度の補正予算で国費として6億 5,000万,これはエプロン舗装等のお金を認められております。しかし,一方で国家財政が非常に厳しい中で,15年度の航空局予算のうち,神戸空港を含む一般空港等の枠でございますけれども,全体で 470億円という形で,前年度予算の 676億円に比べて30.5%, 200億円と大幅に削減されるという状況でございます。こんな中で,一般空港等の個別枠配分,これはまだ決まっておりませんけれども,国土交通省といろいろと協議をしておりまして,その内容から,滑走路あるいは誘導路,そういったものの舗装とか照明施設の分として14億円程度になるものというふうに見込んでおるところでございます。14年度の補正と合わせると約20億円ということになってまいるわけでございますけれども,工事費については確保できておるという状況でございます。ただ,用地を含む全体枠 250億につきましては,国土交通省とは既に確認済みでございます,この枠につきましては。したがって,今後ですね,平成17年度開港を前提といたしまして,国費の確保に向けまして,国土交通省と引き続き協議をしていくという状況でございます。
47 ◯主査(布施典子) 粟原委員に申し上げます。もう時間です。
48 ◯分科員(粟原富夫) ちょっと,もう時間ですから,質問はいたしません。
それで,ずっと聞かせていただいておりますと,結局 1,743億円の起債もこのままいけば──既にオーバーしているわけですけれども,事業資金が要するに不足をしていけば,それもふやしていかざるを得ない,幾らの金額になるかわからないと。それから,一方ですね,土地の,今回売れなかったと,売れなかった──買える資金がなかったということで,結果として,これも 200億円,新都市整備事業の基金並びに留保資金というものから出てるということになると,これも一体,駐車場用地の問題は今回のあれですけれども,例えばまた,新交通の車庫用地もあるということになってくると,だんだんね,そこにはまた資金がないわけですから,そうすると,それもこの留保資金からなり,新都市整備事業の基金なり現金預金から出さなあかんということになっていくと, 1,600億円あって,これは大丈夫やと言うとったのが,だんだんだんだんそれでも食われていくという事態になっていくんじゃないかなという危険性を非常に感じてですね。ある意味で,この財政見通し,現状での財政見通しがかなりやっぱりそういう意味では変わってきているわけですから,ちゃんとしたものを僕は情報公開という視点に立って,私たち議員にもやっぱり提供をすべきじゃないかなというふうに思っておりますので,これはきょうの意見としてさせていただきたいと思います。
以上で終わります。
49 ◯主査(布施典子) お疲れさまでした。次に,藤本委員,発言席へどうぞ。
50 ◯分科員(藤本浩史) それでは,港湾の関連の港勢の問題につきまして──から質問をさせていただきたいと思います。
局長,みなと総局長になられて,やがて1年でございますが,いろんなことがありますけれども,日本の経済の非常に長引く不況と,こんなことも反映をしておると思いますけれども,前年対比,まあまあ何とか90%を超えるような状況での港勢の動きが続いております。こんな中でですね,これから15年度以降を踏まえてですね,みなと総局長として,今の神戸港の港勢の現況,本当にどういうふうにご心配なのか,そういったことについて感想をまずお述べをいただきたいなと,こう思っております。
それから,先日ですね,市長もお話しになっておられましたが,企業誘致の1つとして東京で神戸港セミナー,これが行われましたね。これは聞くところによると,毎年行われておるようでございまして,毎年,同じことが課題になっておるのかどうか,話題になっておるのかどうかわかりませんけれども,かなり大規模な会議であるように聞いておりますが,市長以下のポートセールスを行われたその感触,これについてお述べをいただきたいと,こう思います。
それから,次はですね,2年連続の賃貸料の値下げに続いて,15年度には埠頭用地,先ほどから問題になっておりますけれども──議論がありますけれども,使用料の値引きですね。こういうふうなことが,いわゆる港勢を回復するために,いろいろとご苦労をいただいて,官民一緒になって何とか神戸港の活性化のために頑張っていただいておると,こういう姿はわかるんですが,私は全国の主要な港ですね,いわゆる横浜,名古屋,大阪,その他,北九州とか,そういったところも関係があるんですが,港運に,いわゆる港にかかわっておられる倉庫あるいは港運会社ですね,こういったところは,やっぱりそういった主要港には,みんな営業所とか皆持っておられますね。一たん,やっぱり震災で神戸港がこれだけの打撃を受けて,船が着かない状況の中で,すべての主力を名古屋に移したとか,横浜に移したとか,そういうふうな,あるいは福岡に移したとか,そういった日本の国内でも,そのほかの事業所に移されてきた経緯が私はあると思うんです。それに伴って会社のですね,港運会社なんかでもそうですけれども,従業員が大勢の──かなりの数がですね,やっぱり他港に動いておると。神戸では仕事がないということで動いておるんですが,こういった経営上の問題もあって,そういう状況がずっとまだ続いております。これをもとの神戸港の,かつての会社の隆盛をきわめておった状態,いわゆる震災,7年以前の状態に戻そうという機運ですね,これはやっぱり官民一体で頑張らんと私はだめだと思うんですが,今の港勢から考えて,これはかなり難しいんではないかなと,こういう感じを持ちますけれども,これについての局長の見解をお伺いをしておきたいと思います。
それから,
スーパー中枢港湾と,それから特区の話なんですが,これももう午前中から,いろいろお話が出ております。こんな中で,他港に比べてね,他港の──日本の主要港に比べて,神戸は,それじゃ,これによってどんな方向に向くことができるんかということですね。いわゆる神戸港の長所といいますか,そういうことについて局長のこれも見解,承っておきたいと思います。規制緩和とかソフト・ハードのような取り組みもありますけれども,考え方をお伺いしておきたいと思います。
それから,中国貿易ですか,新聞によりますと,今までずっと何年間か, 7.7%以上の経済成長を続けております,ということです。この15年度も中国政府は7%を超える経済成長,これを目指しておるようですね。こういう状況の中で日本とのかかわり,日本の企業はですね,いわゆる大陸に向かってどんどん設備投資をやっておりますけれども,なかなか国内での設備投資の率は非常に低うございます。そんな状況の中で,中国と日本との貿易の窓口はやっぱり何といいましても絞られてくると,こう思うんですが,どちらかといえば,環日本海の港が一番近いということもあって,こちらの方にシフトをするということが考えられます。博多とか,それから北九州,大阪も含めて,そういうことでございますけれども,こういうふうな現況を踏まえて,中国貿易についてどういうふうなご所見をお持ちなのか,これについても実態を踏まえてお話をいただきたいと,こう思っております。
それから,震災後,国の復興特定事業で上海・長江プロジェクトが展開をされまして,今8年ですね。これによって神戸がこの上海・長江との関連でどれぐらいの成果があったのか,この評価・検証といいますか,こういったことについては,まだ2年時期があるわけでございまして,ちょっとそういうことを申し上げるのは早いかもわかりませんけれども,だけど,今の8年を迎えた段階で大まかな,私はひとつの評価というものが考えられるんではないかなと,こう考えております。そういうことから考えますと,今のポーアイ2期の中に,いろんなところの連絡所はできたけれども,それ以外のものは何があったかなというのが私自身が考えて──私どもが考えておる実感でありますけれども,それ以外,どういったことになっておるのか,実態についてお伺いをしておきたいと思います。
それから,次は海外のポートエージェントですね,それから海外事務所,これは局長自身も天津に長いことご赴任をされたり,花木さんもシンガポールですか,長いことお世話になりましたけれども,実際,ようやっていただいておるんです。私も花木さんにもお世話になりましたけれども,あのシンガポールの港,あの当時,私見せていただいて,さすが違うなと,こんなん,神戸や大阪,横浜なんて,比べ物にならんなという実感を覚えて帰ってきましたけれども,そら,もう,はるかあの海峡に船がいっぱいとまってますもんね。こういう状況のシンガポールの港勢,ずっと見せてもらいましたけれども,そんな中で,神戸から海外事務所とかポートエージェントとか,いろいろ含めて,たった1人で行って,どれほどのことができるんかなというのが私のそのとき,今もそうですが,思った赤裸々な気持ちなんですよ。
それで,こんなことをやって,神戸港の港勢に大きく影響を与えるような,そういった状況に結びつく情報収集もそうでございましょうけれども,実際,相手の国が,あるいは港湾関係が動かされて,そういうふうな──神戸港に結びつくような,あるいは日本に対して結びつくようなものになり得る可能性が私はそんなに高くはないんではないかなという気がするんですが,ここら辺の所感と今後の方針ですね,これも見解を承っておきたいと思います。
それから,PC―1から5までの再開発ですね。これ,市長はコンペ方式で今後のスケジュール整備等を行うということでございますけれども,具体的にどういう動きになっておるのか,過去にも出ておりますけれども,お伺いをしておきたいと思います。
それからもう1点は,港湾関係では港湾
カレッジですか,私も期数の若いときに,いろいろとこのことを申し上げてきて,やっぱり神戸港の将来の若い力が港運関係の会社に就職をされて,技術を持って将来を見ながらですね,神戸港で働きたいというふうな私は気持ちで,この港湾
カレッジに卒業あるいは入学していった生徒がかなりおるんですが,最近の情勢は余り聞きません。神戸の港勢がこういうふうな状況になっておる中で,港湾
カレッジとして昇格はしたけれども,あるいは,その子供たちがどのような気持ちで,今,神戸港の関連で働いておるのかどうか,あるいは全部ほかへ,名古屋とか大阪とか横浜とか,そういうところへ流れてしまっておるのか,こんなことについて,就職に関連をする話ですが,お伺いをしておきたいと思います。
それから,空港の話なんですが,17年開港ということを目指して鋭意努力をいただいておるということでございます。心からその方向に向かって頑張っていただきたいという思いがありますが,いわゆる神戸空港は利便性の高い都心型空港ということでの,国の方からも,そういうふうな方向づけがされております。あるいはビジネス目的に利用される割合が大きいと考えられておる,そういうことで,企業誘致の面から見て,使いやすい時間帯に,いわゆる便数を確保するということですね,これがやっぱりこの空港にとって大きな死命を制することになるんではないかなと,こういうふうに思いますが,エアラインの就航状況等ですね,まだちょっと早いかもわかりませんけれども,そういったことについての各関連会社に対して,どんなセールスが行われておるのか,このことについてお答えをいただきたい。
それから空港関連産業ですね,これの空港島への誘致問題ですが,PRをするだけでなしに進出なさって,やっぱりいろんな優遇策とか,いろんなことを検討なされておると思いますけれども,これについての取り組みについてもちょっとお聞かせいただきたいと思います。それから,隣接するポーアイ2期と,それから医療産業都市関連構想の中で,30社の企業が進出をしておると聞いておるんですが,今後さらに企業誘致を進めていく上で,みなと総局と企画調整との連携で誘致活動ですね,誘致活動について,どんな気構えで誘致に対して積極的にかかわろうとしておられるのか,この点についてもお伺いをしておきたいと思います。
あとは時間があれですけども,複合産業団地の話なんですが,これまでいろいろ私ども会派の中でも申し上げてきた経緯があるんですが,いわゆる13年度から導入されました定期借地の方法とか土地代金の長期の分割納入,こういったインセンティブの効果が,いわゆる環境関連産業なんかの集積の核となって,総合リサイクルセンターのオープンということがあるわけですが,その中での環境関連の企業誘致の面,それ以外にどんなものが集積されようとしているのかですね,これについてもお伺いをしておきたいと思います。
それから,住宅団地に関することなんですが,神戸市も非常に意欲的に新都市の方で住宅団地,西神南とか西神中央,いわゆる西部ですね,春日台の周辺,ああいったところとか,今まで,どちらかといいますと,駅から遠いということで敬遠して置かれておったところについても分譲開始をするという方向のようでございまして,かなりの面積が,あるいは戸数が処分を計画をされておりますけれども,こういったようにして,多くの,いわゆる分譲地が整備をされて,その宅地が分譲されていく中で,やっぱり今の状況から,国の状況あるいは神戸市内の景気を反映して,やっぱり土地の値段が相当やっぱり一時のことと比べたら下がっておるということは否めないと思います。これがですね,この周辺で開発をされております神戸西グリーンタウンとの関係ですね,特に被害を受けておるのは,私はJAが中心になり,あるいは都市整備公社も入っていただいて,開発をしておられる多くの住宅団地,これに非常に大きな影響を与えております。なかなか神戸市の値段が下がり過ぎていくんで,民間の組合とか会社がですね,とてもやない,そういったことで立ち行かないというふうな状況,危機的状況だと,こういうふうに言われております。こんなことについてどんなお話し合いができておるのか,また,これからもどんなことを考えて関係のところとお話し合いをされていこうとしておられるのか,これについてお伺いをしたいと思います。
以上です。
51 ◯小柴みなと総局長 私の方から港勢,神戸港の港勢,現状把握と感想いうことでございます。この点と,それから使用料,値下げしているが,貨物が何か戻ってきてないということで,これについてどう考えるかと,それから神戸の特性あるいは方向性の件,それから中国貿易についての考え方の件,それから空港の関係で企業誘致の面でエアラインの就航状況あるいは企業誘致,医療産業との関係の問題,それから複合産業団地の環境関係の企業の誘致ということで,これについて私の方からお答えさせていただきます。それ以外は本部長あるいは担当部長からご答弁させていただきます。
神戸港の港勢についてでございますが,これはコンテナバースの取り扱いの実績ということでございますけども,これは兵庫県の港運協会が昨年の速報値で出しておりますけども,これでいきますと,2002年,昨年の外貿コンテナ取扱個数,これ 171.7万TEUということで,前年比で98.3%ということで,ほぼ横ばい,若干微減ということでございまして,震災から8年たつわけですけども,なかなか戻ってこないと,依然としてやはり厳しい状況ということでございます。しかしながら,一方,先ほども申し上げておりますけども,昨年の11月からこの2月まで,4カ月連続で前年比を上回っているということで,先ほどから申し上げた昨年の1月からコンテナバースの──下げたり,あるいは賃貸料を下げたりとか,いろんな施策を講じまして,そういうような効果が出てきているんかなと思っております。
また,これはコンテナじゃないんですが,税金の方で税関統計というのを出しておるわけですけども,これの昨年の貿易概況,これを見ますと,前年比で 104.3%ということで,特に輸出につきましては,この間,新聞にもちょっと出ておりましたですけども,神戸港が東京港を抜いて8年ぶりに3位に浮上したということでございまして,港勢につきましては,一応下げどまりの状況かなという感想を持っております。今までいろんなことを,トータルコストの削減ということでいろいろやってきた効果が徐々にですけども,出てきているのかなと考えております。
また,神戸市の港湾統計で昨年の1月から11月までの純輸出入貨物の合計で見ましても,前年同期比で 105.4%ということでふえてきているという状況でございます。ただ,トランシップ貨物につきましては,やはりアジアの諸港が整備されると,それから地方港も整備される中で,従来,神戸港から大きな船で北米とか行ってたんが直接行けるようになったと,あるいは地方から釜山等を通して行くというようなこともございまして,トランシップ機能がやはり年々低下してきていると,これは事実でございまして,これにつきましては,
スーパー中枢港湾等でアジア諸港とも競争できるコスト削減ということでしてますので,そういうようなもの等活用しながら競争力をつけていくということで,トランシップ貨物についても回復していくような方向で進んでいきたいと思っております。
そういうようなことで,いろいろ船舶・貨物の輸出につきましては,徐々にですが,明るい兆しが見えているということでございますけども,この船舶・貨物の誘致だけじゃなくて,やはり港頭地区にやっぱり企業誘致を積極的に進めていくと,それによって,そこから新たな貨物も出していくというようなことで,企業誘致についても,やはり力を入れていきたいということで,先ほども申し上げておりますように,13年に比べて14年については倍ぐらいの面積の処分をしたというようなことでございますので,そういう企業誘致も積極的に進めていきたいと,これにつきましては,スーパー中枢あるいは国際みなと経済特区の取り組みの中で,国内他港との一層の差別化を図りながら,輸出貨物あるいは輸入貨物の神戸港利用を積極的に働きかけていきながら,神戸港の活性化につなげていきたいというようなことで考えております。
それから,2点目の使用料の値下げですけども,従来からいろいろ,コストの削減についてはいろいろ施策をしているところでございますけども,今回につきましても,埠頭用地,上屋について値下げするというようなこともしておりますけども,先ほど申し上げた公社バースのリース料の大幅な低減あるいは中国貨物につきましても,昨年の7月から,いわゆるインセンティブ制度ということで導入してきております。また,各種いろんな減額措置や,内航フィーダーの直着けとか,IT化への取り組みということで,料金面あるいはサービス面での優位性を打ち出しながら港勢の回復に努めてきているということで,最近,例えば船社とか,そういうところでも具体に,あるいは関西での拠点機能を神戸港にシフトするというようなことも具体的に例として出てきております。従来,他港で扱ってた分を神戸港積みに変更するとか,あるいは神戸港に物流センターを設置するとかいうようなことで,そういうような動きがかなりいろいろ出てきております。そういうようなことで,さらにそれを進めることによって,震災等で他港にシフトしたものを神戸港に持ってくるということで,今後とも努力していきたいと思っております。
また,企業誘致につきましても,西日本の拠点となります流通センターや自動車,建設機械などを取り扱う企業の進出によりまして,港頭地区での貨物の創出・増加が進んできているということでございます。さらに,港湾物流の情報プラットホームの実証実験,これが神戸港をモデルにして実施されております。これにつきましても,国内他港に先駆けて積極的に取り組んでいくということで,さらには神戸港独自のそういう取り組みについても今後進めていきたいと思っております。さらに,
スーパー中枢港湾あるいは国際みなと経済特区の取り組みの中で,トータルコストの削減,リードタイムの短縮等に努めながら,他港との一層の差別化を図りながら,優位性を発揮させ,他港からの神戸港の利用を積極的に進めていきたいと思っております。
それから,神戸の特性,方向性ということでございますけども,神戸港につきましては,
スーパー中枢港湾の中でもちょっとお話しさせていただきましたですけども,とにかく時代を先取りしながら,そういう整備を進めてきたということで,やっぱりコンテナ化が進んできたときには,いち早く日本で一応最初の摩耶ふ頭にコンテナターミナルをつくっておりますし,船舶の大型化に対応した格好でそれぞれ水深の深いバースをつくっていったということで,従来から,そういう取り組みを行ってきたということで,そういう今までの努力が今の,いわゆる次世代高規格コンテナターミナルと言われるような,要するに整備が進みまして,そういうバースができているということでございますので,今後はそういうバースを,既存のバースを活用しながら,貨物をふやしていくということで,
スーパー中枢港湾で取り組んでいくということでございます。
また,神戸港につきましては,瀬戸内海で結ばれた西日本の拠点港というようなことで,道路網を含めた背後圏とのアクセスが非常によいという評判でございまして,そういう面から瀬戸内海の諸港との連携も深めながら,取扱貨物量の増加を図っていきたいということでございます。また,コンテナバースの背後にも港湾関連用地,非常に広大な用地がございまして,そこに例えば配送センターを設置するとかいうようなことも考えながら,背後と──コンテナバースと背後を一体的に活用しながら貨物の集積を図っていくということでございます。
先ほどから申し上げてますように,自動車,建設機械とか,そういう取扱企業もふえてきておりますので,これをさらに進めていくということで,さらに自動車リサイクルの取り組みが進められておりまして,昨年もリサイクルポートの指定を受けたところでございますので,そういう自動車リサイクルへの取り組みも今後進めていきたいということでございます。
さらに,昨年度,一応神戸港の将来像ということで21世紀懇談会いうのをつくりまして,一応東,六甲アイランドからポーアイ2期につきましては一応物流ゾーン,それからPC―1から5,それからハーバーにかけまして,そこを親水ゾーンという位置づけをしておりますので,物流はもちろんですけれども,そういう親水ゾーンを活用いたしまして,やはり多くの人が港を訪れて,にぎわいのある,あるいは親しめるウオーターフロント空間を創出すると,そういうことによって港の活性化も図っていきたいということで両面からやっていきたいと思っております。
それから,中国貿易の関係でございますけども,中国は確かに非常に経済成長率が高くて,物流,貨物の量も非常にふえてきているという状況でございまして,神戸港との中国の外貿貨物取り扱いのうち,輸出入とも4分の1以上を占めるということで,非常に──最大の取引相手国ということでございます。2001年の12月にWTOへの加盟ということで,今後もさらに対中貿易の増加が見込めるということでございます。
この中国貨物を対象にいたしましたトータルコストの削減策ということで,昨年の7月から公共バースでの荷役に係るクレーン使用料を3分の1減額するというインセンティブを実施しておりまして,この結果,
ポートアイランドあるいは六甲アイランドの公共バースにおきまして,14年の下半期で昨年同期に比べまして15%ほど増加しているということで,そういう効果も出てきているということでございます。
また,日本国内,特に関西で中国貨物を扱っております荷主企業を訪問して,航路や便数の多さ,あるいはアクセス面での優位性,そういうものもアピールしながら利用促進を働きかけると,あるいは直接中国に出向きながら,中国国内の船社あるいは荷主,フォワーダーに対しましても,神戸港の利用のメリットを説明して,航路や貨物の誘致に努めているということ,昨年もセールスで中国に行っているところでございます。
さらに,中国航路につきましては,1万トン未満の小型船舶が多いわけですけども,これにつきまして,1万トン未満の船舶の夜間入港に際しまして,パイロットの乗船が義務づけられておったわけですけども,これも海上保安部に働きかけまして,昨年の10月から規制緩和を行ってきております。また,この3月には中国に寄港する航路が2航路,新規開設される予定でございまして,中国関連の航路もかなり充実してきているということでございまして,官民一体となって,今後とも中国貨物の増加に取り組んでまいりたいと思っております。
それから空港の関係でございますが,
エアポートセールスですか,でございますけども,これはご指摘のとおり,空港の,神戸空港の利用・活用に向けた取り組みということで,昨年の4月に民間の方にも入っていただきまして,そういうエア
ポートセールスチームを立ち上げまして,経済界とともに取り組みを進めているということで,具体的には,就航想定路線の空港所在地の訪問あるいはターミナル会社の事業化の検討,エアラインとの路線就航協議,航空関連企業の誘致ということで,そういう取り組みを今までもずっと進めてきているということでございます。とりわけ,やはりエアラインの誘致が,やはり何といっても一番重要ということで,これは市長,助役によるトップセールスを含めまして具体的な協議も進めておりまして,昨年,ターミナル会社を設立したわけですけども,そこにも大手エアラインの出資あるいは役員の就任をいただいているということで,大手エアラインにおいては,路線就航に向け,具体的な検討に入っていただいていると我々は理解しております。また,市民参加型のイベントということで,これはエアラインとのタイアップで親子航空教室,この3月と4月に,そういうイベントをやるということで,より具体的なそういう路線就航についても協議を今後進めていきたいということでございます。
企業誘致につきましては,昨年から航空関連産業を対象にいたしまして誘致活動を進めておるところでございますが,既に50社を超える企業訪問を実施してきておりまして,今回,
神戸起業ゾーン条例の改正案を上程させていただいておりますけども,新たにそういう特定分野に航空関連産業も追加して,空港島への空域拡大を図っていくということで,ポーアイ2期を含む起業ゾーンへの企業の集積を加速していきたいというふうに考えております。
神戸に拠点を置いて全国に営業活動を行う企業にとっては,企業訪問の中でも非常に大いに魅力あるというような声もお聞きしておりますので,こうした企業に対する重点的な誘致活動も進めていきたいと思っております。
医療産業との連携の問題でございますが,これは先ほども申し上げましたけども,庁内でいろいろ関係局,企画調整局あるいは産振局とか,そういう関係局とも庁内連絡会議も定期的に開いてしておりますので,そういう企業誘致の担当部局や東京事務所とも連携も深めながら,総力で企業誘致に取り組んでいきたいと思っております。
それから,複合産業団地の件でございますけども,これにつきましては,平成8年度から処分を開始いたしまして,ことしの2月末現在で42社,進出いたしまして,約15.5ヘクタールの処分が確定しております。また,ご指摘のとおり,平成13年度から初期賃料の傾斜減額を盛り込んだ事業用定借あるいは長期分割納入ということで,こういう新制度を導入しまして,13年度で5社,14年度で12社ということで,合計17社の企業が
神戸複合産業団地に進出を決めております。
ご指摘の環境関連の企業誘致でございますけれども,これは16年度に総合リサイクルセンターが完成し,稼働する予定ということで,そのリサイクルセンター周辺に環境関連企業の誘致を進めておるわけですけども,この中で,昨年の12月に廃発泡スチロールあるいは空き缶リサイクルを行う企業2社の進出が決まっておりまして,ほかに申し込みが1社あるいは引き合いが数社ございますので,引き続き誘致を積極的に進めていきたいと思っております。
企業誘致に当たりましては,新制度によるインセンティブの有利性のほか,広域的な交通アクセスのよさ,あるいは市街地やニュータウンに近く,パートなどの労働力が得やすいということですので,そういうような優位性もPRしながら積極的に企業誘致を図っていきたいと思っております。
私の方からは,以上でございます。
もう1点ちょっと,PC―1から5の再開発いうことでございますけども,これにつきましては,基本的な大きな方針といたしまして,ポーアイ2期における物流機能あるいは神戸医療産業構想等連携しながら,都市機能も含めた新しい都市型ウオーターフロントの空間を創出する。それから,民間事業者の創意工夫を最大限生かした再開発を行う。これは非常に大きな面積,72ヘクタール,背後も入れますと,ございますので,これはやはりある程度段階的な整備を進めていく必要があるということで,事業の見込みの立ったところから段階整備を行っていくということで,一応機能といたしましては,水際ゾーンということで,係留機能を持つような,例えばプロムナードとか水際線の有効利用,それから,あと北部──北の方につきましては非常に既存の都市機能にも近く,ロケーションが非常にすぐれているということで,再開発のリーディングエリアというようなことで,商業・集客・居住機能を導入した,にぎわいのあるまちづくりを目指したいと。南部につきましては,ポーアイ2期の物流機能あるいは
神戸医療産業都市構想等関連した業務機能を導入,中央部につきましては,北部に続く次期事業展開用地として,さらににぎわいの創出を図っていくということで,昨年の10月に都市再生の緊急整備地域に指定されましたので,そういうようなメリットあるいは起業ゾーン条例のエリアも拡大して入ってますので,そういうようなメリットを利用しながら,今後とも積極的に企業誘致を図っていきたいということで,既に説明会,意見交換等も行いまして,非常にたくさんの企業が関心を持たれているという状況でございます。15年度に事業着手ということで,いろいろ港湾計画の手続とか,そういうものを進めながら,できるだけ早く着手に向けて頑張っていきたいと思っております。
私の方からは以上です。
52 ◯岡口みなと総局経営部長 港湾短期大学校神戸校の件でございますが,同校は港湾機能の一層の高度化が求められる中で,高度で専門的な知識・技能を有する実践の技術者の養成を目的といたしまして開校されたものでございまして,雇用・能力開発機構が現在,設置・運営してございます。同校では,さまざまな機器を活用いたしました実習や実践を重ねることで最先端の物流システムを実際に学ぶことができます。また,コンピューターネットワークやデータベースなどの情報処理に関する実習,また,フォークリフトの運転技能の習得など,主に港湾物流業界への就職の際に必要な実践的な知識・技術を総合的に学ぶことができるものでございます。また加えまして,クレーン運転士,大型特殊自動車の免許取得などに向けた実習も行っているところでございます。
現在,港湾流通科と物流技術科の2科があり,約80名が在籍してございまして,これまでに3回の卒業生,全 124人が卒業してございますが,そのうち 103人が就職しております。お聞きするところによりますと,そのうちの90%以上の方が神戸港の港湾物流業界を中心とした企業に就職されてるというふうにお聞きしてございます。就職別では,主にコンテナターミナルでの荷役作業の管理やオペレーター業務,倉庫管理業務などで,神戸港の第一線としてご活躍をしていただいております。また,この2月末の就職者につきましても,現在内定者が希望者32名のうち25名と,78%の内定率になってございますが,この25名のうち20名の方も神戸港での港湾物流企業にご就職と,予定というふうに聞いております。今後,神戸港の活性化を図ってまいります上で,高度で専門的な知識・技能を有する実践の技術者の養成を図っていただいております同校の役割は大変重要でございまして,神戸市としても必要なご協力をやっていきたいと考えております。
53 ◯宮崎みなと総局振興部長 私の方から,神戸港セミナー,それから上海・長江プロジェクト,それからポートエージェント,それから住宅団地の価格につきましてお答え申し上げます。
まず,東京セミナーでございますけれども,このセミナーは首都圏の船会社あるいは荷主企業を中心にいたしまして,港湾関係業界を対象に神戸港の最新の状況あるいは施策について直接説明をさせていただくということで,神戸港への船舶・貨物の誘致を図っております。ことしは市長が出席をいたしまして,トップセールスを実施いたしました。2月3日に実施したわけでございますけれども,出席者につきましては,全部で 220社, 390名ということでございまして,前の年に比べて約60人増加をいたしまして,一番,これまでで多い方に参加をしていただいております。ことしの特徴といたしましては,年度当初以来強化をしてまいりました,民間の方を入れた
ポートセールスチーム,これによる,荷主さんをずっと訪問しておりまして,その成果といたしまして,荷主さんの比率が,会社数で言いますと,昨年度の25%から31.3%ということで大幅に増加をしたことでございます。
そのセミナーの内容でございますけれども,私ども神戸港のビジョンといたしまして,ユーザーの物流ニーズにこたえる港,それから,アジア諸国と競争のできる西日本のハブ港,それから海・空・陸の総合物流拠点ということで3点を挙げまして,現在取り組んでおります施策あるいは今後の方向性について説明をいたしまして,変わりつつある神戸港を印象づけることができたというふうに考えております。その後,意見交換の場を設けまして,出席者との活発で有意義な交流あるいはセールスが図れたものというふうに考えております。それから,セミナーのフォローアップということで,出席者に対しまして,メールマガジンの送信を行うということと,それから,出席予定ということで当日来られなかった方々に対しまして個別に訪問いたしまして,当日の配付資料を直接手渡しまして,セミナーの状況あるいは神戸港の状況について意見交換をさせていただきまして,きめ細かいセールスを展開しております。このように企業の個別訪問とこういったセミナーを補完し合うことでセールスの相乗効果を図りまして,神戸港への船舶・貨物の集約に一層努めてまいりたいと考えております。
それから,上海・長江のプロジェクトでございますけれども,これにつきましては,大震災からの復興のために,平成7年10月,国の阪神・淡路復興委員会から提案された復興特定事業でございまして,目覚ましい発展を遂げる上海・長江流域経済圏と神戸・阪神経済圏の交易・交流を促進することによりまして,神戸らしい国際性あふれる港町としての魅力,活力を向上させ,人・物・情報を集積させることを目的としております。
これまでの主な取り組みと成果でございますけれども,国の阪神・淡路復興委員会の方から提言が3つございました。1つは長江流域と直接神戸を結ぶ専用船の開発,建造,運航でございますけれども,これにつきましては,平成9年2月からフォーチュンリバー号という船が就航しておりまして,現在は上海を中心に,不定期航路でございますけれども,雑貨,建設機械あるいは鉄鋼材等を運んでおります。それから,2番目が専用船による直接交易を図るための交易港区の設置でございますけれども,これにつきましては,
ポートアイランド2期に交易港区を設置いたしまして,平成11年3月に神戸港国際流通センター,これが,その交易港区の中に整備をされまして,中国からの輸入貨物を中心に保管・流通・加工を一体的に行っております。それから,3つ目が新たな中国人街の形成でございますけれども,これにつきましては,現在,中国地方政府の事務所,これが13カ所,それから中国の企業さんでございますけれども,13カ所が進出をしております。ことし,第5回のビジネスチャンスフェアを行いましたけれども,成約額が65億円ということでございまして,着実に成果が上がっております。
それから,港湾独自の成果ということでございますけれども,南京港と平成11年から15年の5カ年事業ということで,技術交流団の相互派遣をしておりまして,ことしも秋ごろ,2週間,南京港からの方を受け入れて技術研修をしていきたいというふうに考えております。
このプロジェクトの検証でございますけれども,産業振興局が所管をしておりますが,このプロジェクトの総括ということで,多くの実績を上げ,軌道に乗りつつあるということでございまして,復興10年を2年後に控え,本プロジェクトの今後2年間の目標,それから,ポスト復興特定事業についての青写真,こういったものを描く時期に来ているというふうに認識をしております。ポスト復興特定事業についての青写真につきましては,基本的には新年度から始まります復興の総括と検証,この作業の中で描いていきたいというふうに聞いております。
みなと総局といたしましては,このプロジェクトの経済効率の面で参画をしておりますけれども,上海・長江プロジェクトの成果やノウハウを生かしまして,関係部局,関係企業と連携を図りながら,航路や貨物の誘致に取り組んでまいりたいというふうに考えております。
それから,ポートエージェントあるいは海外事務所でございますけれども,神戸港のポートセールスの活動は大きく分けて2つございまして,1つがポートエージェント,海外事務所などを活用した海外のポートセールスでございます。それからもう1つは,私どもが直接海外に行きまして,直接向こうの船会社さんとお話をするような直接のセールスがございます。ポートエージェントでございますけれども,世界の海運会社の集積する世界の主要8都市,ソウル,上海等でございますけれども,ここにポートエージェントを設置をいたしまして,各地域での海運・物流・港湾関係情報を収集いたしまして,現地におけます神戸港のセールス活動を行っております。通常は月1回,各地域での業務報告書を提出をしていただいております。これに加えまして,神戸港側の個別の依頼によりまして,現地海運等に関する臨時調査の委託あるいは神戸港のPR活動,それから神戸港の海外出張時におけます現地アテンド,それから訪問後のフォローアップなど,いろいろなことをやっていただいております。
このポートエージェントにつきましては,現地の主要な船社あるいは代理店のトップということで,いずれも現地の海運情報に精通したベテランの方にお願いをしておりまして,現地の海運業界に対して大きな人脈あるいはネットワーク,影響力をお持ちの方ばかりでございまして,こうした個人的な資質に加えまして,所属する会社全体で応援をしていただいているということで,会社全体の力を駆使して行われております。そのため,業務は迅速・確実なものでございまして,十分な成果を上げております。具体的にも幾つか船会社を神戸港に誘致をした実績もございます。
それから,海外事務所でございますけれども,これは天津,南京,シアトルに設置をしております。局・公社,ポートエージェントなどと連携をいたしまして,現地の荷主あるいは船会社に対してセールスを実施しております。例えば南京事務所でございますけれども,去年の6月には上海のポートエージェント──これは日本郵船の支店長さんでございますけれども──と共同で中国荷主企業の調査を行っておりますし,それから,天津事務所につきましては,去年,私ども中国のポートセールスをやりましたけれども,そのフォローアップということで,船社の訪問あるいは情報の収集を実施しておりまして,新しい航路の誘致を精力的にやっております。今後とも海外ポートセールスにつきましては,現地の情報収集あるいはフォローアップなど,ポートエージェントや海外事務所を活用して積極的にセールスを展開してまいりたいというふうに考えております。
それから,住宅団地の価格の問題でございますけれども,私どもが事業展開いたしております西神3団地につきましては,新住宅市街地開発法によります事業地でございまして,住宅に困窮する国民のための居住環境の良好な住宅地の大規模な供給を図ることということを目的としております。宅地の価格につきましても,まちの成熟度あるいは位置等を勘案しまして,処分計画で定めることとなっております。それから,個別の宅地の価格につきましては,処分計画単価を基礎に通常の土地の価格と同じように,方位あるいは形状,個別要因を勘案して決定をしております。平成14年度の未契約宅地の再募集に当たりまして,西区の平均住宅用地の価格が下落しているという,そういった動向を勘案いたしまして,当初の販売価格に比べますと,3%から10%強の減ということで──の価格で再募集を行っております。
一方,区画整理事業でございますけれども,保留地の処分価格につきましては,計画段階におけます総事業費あるいは保留地の面積によって決定をされております。その価格は総事業費の縮減あるいは保留地の拡張など,いろいろ手法を駆使し,また,工夫を入れまして見直しを行っております。現にある区画整理組合の保留地単価も当初から約10%低減をして見直したというふうに聞いております。この西神の3団地の近くにある区画整理の事業地でございますけれども,その中には地下鉄沿線の駅前で展開をされているところもございます。私ども,再募集しました空き区画というのは駅からかなり離れておりまして,その区画整理の事業地と利便性等から見まして,単純に比較できるものではございませんけれども,今後の価格設定に当たりましては,今後の地価動向とともに区画整理事業の価格設定あるいはその販売状況,そういったものを勘案しながら設定を考えていきたいというふうに考えております。
以上でございます。
54 ◯岡口みなと総局経営部長 先ほどの港湾短期大学校の答弁の中で,過去3回の就職者 103人のうち90%以上が神戸の港湾物流業界へと申しましたが,90%以上は港湾関連物流業界への就職でございまして,神戸市内は65%になってございますので,おわびして訂正いたします。
55 ◯分科員(藤本浩史) 話を聞いておりましたら,いいことばっかりで,本当に順風満帆というような感じで聞いたんですが,私は実態が本当にそうなのかなと,そんなに早く,ここ何年かで,すばらしい──前年度対比が98%とか99%とか 100%超したと。コンテナならコンテナの実績かも知りませんけれども,しかし,他港との関係をね,他港との関係を見る場合は,まだまだやっぱり努力をしなければならん点も私はたくさんあると思うんです。そういうふうなところを,このたびの新しい踏み込みによってどういうふうな展開がなされていくのか,これからの分野と,こう思っておりますけれども,大いに興味を持ちながら,興味といいますか,関心を持ちながら見守っていきたいと,こう思っておりますが,このPC―7の日産,新港地区の兵庫のオートオークション,こんな関係の分野は非常に好調なようでございまして,そういったところを見るとですね,例えば非常に日産自動車が最近は業績を上げておられますわね。こういうふうなこともあって,神戸と非常に,こういうふうにおつき合いをしていただいておるというような状況でありましたら,日産,座間市の工場閉鎖したり,いろんなことをやってきて,本当に厳しい状況の中から立ち上がってきておられるんですが,そんなことを踏まえて考えてみると,やっぱりそんなところにアクションをもう1回起こしていく必要もあるんではないかなと,こんな思いもいたしております。これについても鋭意営業努力をいただいて,やっぱり背後地が神戸につながるというふうにおっしゃったことが,即そういうふうなことにつながっていくようにご努力をいただきたいと,こう思っております。
それから,背後地の関係ですが,どこまでのことを考えておられるのかわかりませんが,なかなか神戸の背後地といいましても,広いようで,そんな大きなエリアを持った産業団地というのは私はないと思います。だから,兵庫県内だけを見たら,そんな状況ですね。兵庫県外で,県外でそういった大きな生産地があったり,そういう背後の工業団地があったり,そういうふうなことがあるならば,それは一応道路網が整備されておる関係もあって,神戸港にということになるかもわかりませんけども,これも下手したら,やっぱり大阪に取られるという,そういった都市条件といいますか,いろんなルーツの関係で,そっちの方へ引っ張られる可能性の方が非常に私はやっぱり依然としてあると,こういうふうに,これからは仲よくやるというふうにおっしゃっていただいておりますけれども,そういうことが非常に懸念されると,こう思っております。だから背後地,どういうふうにお考えになっておるんかわかりませんが,そこらの考えについては,また後ほどお聞かせをいただきたいと,こういうふうに思います。
それから,新都市の方の複合産業団地並びに今度の関連の地下鉄沿線の売り出しですね。これはやっぱり,前もおっしゃいましたけども,3%から10%下げて売られたけども売れなかったという実績があるようなんですが,やっぱりそういった利便性の高いところで下げられたら,この周辺,20地区で 680ヘクタールの──これは局が変わりますけれども,区画整理組合でやられておるんですね。これはやっぱり非常に苦しい打撃を受けておられるんですね。今,ちょっとそういうことも触れていただきましたけれども,これについても,できるだけ鋭意整合性がとれるような,やっぱり施策を打ち出すべきやと,こういうふうに思いますので,特に事業者の方に神戸市の方から積極的に,新都市の方からもお話をいただくということが大事ではないかなと,お互いにやっぱり足の引っ張り合いをすることが神戸の発展につながるものではないと,こう思っておりますので,これも要望にしておきます。
それからもう1点,エアラインの話でですね,路線就航についてのセールスの問題でございますが,これも,これからかなという感じはするんですが,これは一番大事な私は問題でないかなと,浮沈にかかわると思ってますので,これについての局長の考え方だけ,ちょっとお聞かせをいただいて降壇したいと思います。
56 ◯小柴みなと総局長 エアラインの就航誘致でございますが,これはちょっと先ほども申し上げましたが,非常に重要なことであると思っておりますので,市長,助役によるトップセールスを含めまして,具体的な協議をしております。ただ,時間がちょっとまだあるということですけども,今から早く,そういう協議も進めながら,できるだけ開港時にはなっていくように頑張っていきたいと思っております。
57 ◯分科員(藤本浩史) 終わります。
58 ◯主査(布施典子) お疲れさまでした。
この際,約20分間休憩いたします。
(午後3時2分休憩)
(午後3時24分再開)
59 ◯主査(布施典子) ただいまから予算特別委員会第3分科会を再開いたします。
休憩前に引き続き,みなと総局に対する質疑を続行いたします。
それでは,三好委員,どうぞ。
60 ◯分科員(三好道夫) 朝から,もう既に5会派の委員から質疑がなされておりますので,それらを踏まえまして,整理をしながら簡単にご質問をしたいと存じております。
まず最初に,
スーパー中枢港湾についてでありますが,この5月1日から使用料約30%コストダウン,そして,リードタイム1日を何とかしたいと,こういう方向で具体的に上がっておるわけでありますが,大阪港とあわせて今,国の方にこの
スーパー中枢港湾の指定についてお願いをしておると,こういう状況でございます。私は,大阪港と,いわゆる共存共栄を図りながら,これらに取り組むことについてはやむを得ないと,このように思っておるわけでありますが,ただ,感じとしては,何か国が旗を振って,地方に何か押しつけておるというような気がせんでもないわけでありますけれども,競争,いわゆる国際競争力を高めていくということで,この共存共栄を図っていくということで私は取り組むべきと思っておりますが,お聞きをしたいのは,この指定がなされますと,具体的にどのようになるのかということであります。
局長のご答弁の中におきましては,いわゆる従来にも増して船が入ってくるであろうと,こういう見通しを述べられておるし,さらにこのことによって,国に,いわゆる支援を要請することもあり得ると,こういうようなことを言われておるわけでありますが,神戸市あるいは神戸港としてどのようなメリットがあるのか,整理をする意味で局長のご見解をお伺いしたいと存じます。
それから2つ目でありますが,ちょっと飛びまして恐縮でございますが,長田港のマリーナ計画についてであります。リーディングプロジェクトの位置づけとして,この長田港あるいは長田南部地区の活性化の一環としてマリーナ計画が当初からございましたが,いろんな地元の意見も踏まえる中で,そのマリーナ計画がいろいろと変化をしておることを耳にいたしております。現在,このマリーナ計画はどういう段階なのか,状況をご説明お願いしたいと思います。
次の質問でありますが,兵庫運河の再開発についてであります。既にみなと総局の15年度予算では, 100万円の調査・検討費というものが計上されております。大体何をするにしても 100万円からのスタートであるわけでありますが,この兵庫運河の再開発に向けまして,本会議等では,庁内でワーキンググループを立ち上げ,いろいろと全庁一体となって進めていくと,こういう答弁があったわけであります。みなと総局でこの 100万円が計上されておるわけでありますが,この 100万円の予算の内容は,今のところ水面利用実態の調査を行うというふうにご説明をいただいております。この水面利用実態の調査ということでありますが,兵庫運河の現状と今後の方向性について局長のお考えを伺いたいと思います。
それから,港湾事業会計の最後でありますが,客船の誘致についてであります。先般,クイーンエリザベス2世号が入港いたしまして,朝入り,夜出港したわけでありますが,お聞きいたしますと,長崎に寄って,日本では神戸に来て,そして台湾へ向かっていったということでありまして,恐らくセールスのたまものであろうと,このように私は考えるわけでありますが,これらの客船,本年は10隻ぐらいが入るかもわかりませんけれども,客船誘致に対してどのような努力をしておるのか,伺いたいと思います。
次に,空港の関係でありますけれども,現在,空港島は62%の進捗を図り,そして平成17年の開港を目指して,とりあえず工期的には順調に進んでおると,こういう状況であります。一方では,市長,助役が中心となって
エアポートセールスということで,エアライン関係を中心に回っておるというわけであります。その努力は評価をしたいと,このように思っておりますが,ここでお聞きをしておきたいのは,空港島の北側におきましては,再開発並びに臨空関連産業の,いわゆる産業立地を計画しておりまして,約97.9ヘクタール売却をこれからしていかないかんという状況であります。当然のことながら,これらの
エアポートセールスの一環として,航空関連産業の誘致に努力をしていかなければならないと思うわけでありますが,お聞きをする段階では,まだ,神戸空港が平成17年に開港するというようなことを知らない全国各地の動きも雰囲気もあるというようなことも耳にしておりますが,この北側のこの用地の処分,
エアポートセールスに向けた取り組みをどうこれから進めていくのかを重点的にお聞きをしたいと存じます。
あわせまして,この北側の部分には,市民に親しまれる空港ということで,人工ラグーンをはじめといたしまして,緑地を造成することになっておるわけでありますが,この市民に親しまれる空港づくりといたしましては,朝ご説明がございましたけれども,親子の航空教室であるとか,あるいは船上見学会,いわゆる空港島の見学会とか,いろいろと考えられておるわけでありますが,これから15年度以降,どのように市民と親しまれる空港づくりを目がけて,当局は取り組まれるのか,お考えをお聞きしておきたいと思います。
次に,新
都市整備事業会計の関係でお聞きをしておきたいと思いますが,今日まで,この新都市整備事業は,多くの利益を計上いたしまして一般会計に貢献をしてきたことを私どもはありがたく存じておるわけであります。この平成15年の予算におきましても,17億円余の利益を計上しているというふうになっておるわけでありますが,ひところの開発局当時の状況から比べますと,この一般会計への計上は減ってきておると,このように思うわけであります。今,神戸市は緊迫した財政であるわけであります。しかし一方では,この土地の処分が大変厳しい経済環境になっておるわけでありまして,これから新
都市整備事業会計として,一般会計に繰り入れるこの利益は並大抵のことではないと思うわけでありますが,今後の見通しについてお伺いをしておきたいと思います。
以上であります。
61 ◯小柴みなと総局長 私の方から,
スーパー中枢港湾の関係,それから空港島の
エアポートセールスの関係,それから,あとPR,それから新都市の関係の利益処分,一般会計への繰り出しでございますが,この点につきまして私の方から説明させていただきます。残りは技術本部長あるいは部長でお答えさせていただきます。
まず1点目の
スーパー中枢港湾でございますが,今回一応大阪との共同で目論見書を提出させていただきまして,この間,第3回目の選定委員会で候補港湾が出たわけですけども,その選定委員会の中でも,今回,神戸と大阪だけが一緒に出したというふうなことで,非常にこれについては高く評価していただいているということでございまして,我々としましては,先ほども申し上げましたように,従来からそれぞれで競争しながらやっていくということでしていたわけでございます。それで,やはり港だけじゃなくて,港の背後も含めたアクセスとか,そこら辺の問題も含めてのまちとしてのこともありますので,単なる港だけいうことじゃございませんので,そういう面で非常にやはり一緒に何かやっていくのは非常に難しい面もございますけども,港として,何か共同でやれる分というふうなことで,とん税,特別とん税の問題で1開港化を図るとか,あるいは情報関係の共有化あるいは内航フィーダーにつきましては,それぞれ共通の背後がありますので,そういうものを使うことによって,関西全体を活性化していくという面で,いわゆる共通の分について一緒にやっていくということでございますので,これにつきましては,今後,育成プロジェクトを作成する中で,できるものについてはやっていこうということで進めていくということでございます。
国土交通省の方では,
スーパー中枢港湾につきましては,港湾間の広域的な連携に基づいて,ソフト・ハード両面にわたる特例的な施策の導入等によって,コンテナターミナルの整備,管理運営方式やコンテナ物流システムの改革を推進する次世代高規格コンテナターミナルをモデル的に育成する地域という位置づけをしております。これのメリットいうことですけども,これはやはり我々としても,行政としていろいろコスト削減とか,いろいろ取り組みしてますので,やはり地域でやっていくにしては,やはり限界がございますので,ぜひ,我々としては国の支援も受けて,民間も一緒になって,そういう取り組みを行うことによって,官民一体でそういうコストを削減する,あるいはリードタイムを短縮していくということでございまして,そういうことをすることによって,また,国の支援につきましては,ソフト・ハード面にわたる,いわゆる特例的な施策ということですので,そういうものもぜひ導入して,そういうコストの3割削減あるいはリードタイムも1日程度には短縮ということで海外諸港とも競争できる,そういう港にしていくということでございまして,それによって結果として神戸港の取扱貨物量が増加し,港の活性化あるいは神戸経済の全体の活性化を図るということでございまして,震災後,非常に厳しい状況が続いておるわけですけども,先ほど申し上げましたように,昨年の後半ぐらいから少しずつふえてきていると,いろんな施策の効果が出てきているということですので,さらに,これ,スーパー中枢港を利用して,さらにそういう強力に推し進めることによって全体を活性化していくということで,今の段階では,我々としては震災前の水準に戻していこうということで今頑張っているところでございます。
それから,2点目の空港島の
エアポートセールスの関係でございますけども,これにつきましては,昨年4月に,そういうチームを,民間の方も入っていただいてチームをこしらえておるわけですけども,こんな中で大手エアラインへの路線就航の働きかけ,あるいは空港利用の促進のための取り組みを行っているところでございます。
まず,空港の利用促進に向けた取り組みということで,飛行機の利用が想定されるような北海道とか東北方面あるいは南の方も含めまして,そういう予定される分につきまして友好空港キャンペーンというようなことで出向きまして,それぞれの空港所在地の官公庁とか,あるいは商工会議所,旅行代理店なども訪問して,神戸港の今の──空港の進捗状況あるいは兵庫・神戸の観光のPRとかいうようなこともしているところでございます。訪問先からは,関西圏との,いわゆる航空ネットワークが充実することについては非常に歓迎すべきことであるとおっしゃっていただいてますし,観光需要についても非常に関心を寄せていただいているということですので,引き続き,1回だけじゃなくて継続的に実施していきたいと思っております。
それから,ターミナル会社が昨年設立されたところでございますけども,さらに航空関連産業の誘致活動についても,今回上程させていただいている
神戸起業ゾーン条例の改正によるインセンティブ,そういうようなものも活用しながら,強力に誘致活動を進めていきたいということでございます。エアライン等につきましては,先ほども申し上げましたように,市長,助役のトップセールスをしながら,継続的にお願いしていっているという状況でございます。
航空関連産業の誘致につきましては,今現在50数社ほど回らせていただいて,一部,そういうような非常にいい感触のとこもございますけども,ちょっと時間がまだございますので,これは根気強く継続的にずっと進めていくということで取り組んでいきたいと思っております。
それから,PRということですけども,これにつきましては,進捗率が1月末で62%ということで,年度末には80ヘクタールが陸地化するというようなことで,この神戸空港島の工事の進捗状況,これにつきましては,従来から広報こうべとか,あるいは神戸空港ニュースあるいはホームページなどを活用しながら,市民の皆さんにもわかりやすくお知らせするような,今まで努力してきているところでございます。また,講演会あるいはセミナーの開催あるいは出前トークも行いながら,あるいは船による空港島の見学会等も行って,やっぱり実際に目で見ていただくということによって,そういうPRに努めてきたというところでございます。実際に建設状況をごらんいただいた方からも,開港への期待の声をいただいておるところでございまして,さらに市民理解を深めていただくというようなことで,各種団体を対象にいたしまして,船上見学会あるいは現在整備中でございますけども,
ポートアイランドの2期の南側に,いわゆる展望スペースもこしらえまして,見学会も実施して,建設している状況を直接ごらんいただくということも考えていきたいと思っております。
それで,先ほども申し上げましたエアラインとタイアップした春休みの親子航空教室を3月29日と4月6日に実施する予定でございます。これにつきましては,空港島の船上見学会もあわせてやるということでございます。またさらに,主要な公共施設へのパネル展示,空港の工事の進捗状況等をパネル展示して,工事の進捗状況をわかりやすくお知らせしていきたいと思っております。また,空港島の連絡橋が仮供用して,空港島への上陸が可能となる時期が来れば,空港島の中での見学会や市民ウオーキング等,市民参加型のイベントを開催することによって,より親しみやすく,わかりやすいPRに努めていきたいと思っております。
それから,新都市整備事業の利益でございますけども,確かに非常に昨今の経済情勢等がございまして,処分がなかなか厳しいというようなことで,利益につきましては,従来に比べて若干ちょっと落ちてきている部分がございまして,非常に厳しい状況でございますけども,新都市整備事業につきましては,マスタープランに基づきまして,住宅団地や産業団地等の都市基盤の整備を通じまして,市民生活の向上や神戸経済の活性化,雇用の確保に寄与してきたということでございまして,また,事業の執行を通じまして税源の涵養の面におきましても貢献するというようなことで,市民福祉の増進の役割を果たしてきたと考えております。
新都市整備事業から生じた利益につきましては,平成13年度までに一般会計へ 688億繰り出してきております。さらに震災による復興事業に充当するということで,これ,平成8年度から3年間で 150億円,これを 688億円と別に一般会計への特別繰り出しも行っておりまして,そういうようなお金が教育,福祉,復興事業などをはじめとする本市の施策の充実に役立てられてきたということでございます。
新都市整備事業を取り巻く現下の経済社会情勢は非常に厳しいわけでございますけども,13年度決算の利益は20億円,平成14年度予算の経常利益は14億円と,それから平成15年度の予算の経常利益が17億円ということで,今現在の状況を考えますと,利益繰り出しの面では従来のような水準を今後もやっぱり維持していくというのは非常に厳しい状況でございますけども,今後とも精力的に企業誘致を行って利益の確保に努めていきたいと思っております。平成13年度からは初期賃料の減額を盛り込んだ事業用借地などの定期借地制度の導入あるいは長期分割制度というような分譲制度も新たな
インセンティブ策を設けまして,企業の進出しやすい環境を整えまして,積極的に企業誘致を進めております。それによりまして,若干そういう企業誘致していただけるものもふえてきているということでございますので,今後とも,そういう積極的にPRを行って──企業誘致を行っていきたいということでございまして,それによって固定資産税をはじめとする税源の確保あるいは雇用の確保,地域経済の効果も見込めるということですので,今後とも積極的に進めまして,できるだけ利益を確保して一般会計にも繰り出していきたいということで考えております。
私の方からは以上です。
62 ◯竹山みなと総局技術本部長 兵庫運河の件についてお答えいたします。
兵庫運河の現状でございますが,この運河は従来から貯木水面として使われておりましたが,平成13年度以降,新たな木材の搬入はありません。今,そういう意味で貯木目的で水面を使っているのは1社だけという現状でございます。また,この運河を利用している企業も産業構造の変化などによって,現在は27社が利用しているというのが現状でございます。平成15年度に予定してます,兵庫区と連携した調査では,この運河水面のもう少し詳細な利用の実態調査をやりたいということで思っておりまして,運河の利用状況や運河周辺の土地利用の現状も把握していきたいと,それを踏まえて,これからのまちづくりや観光面でどんな格好で生かせるのか,新たな活用方策について検討するということで考えております。
この兵庫運河は,ご案内のように兵庫と新川と苅藻島の3つの運河から成っておりまして,水面積で言いますと,約34ヘクタール,延長で 6.5キロと,かなり規模の大きいものでございます。過去にこの新川運河のプロムナードの整備というのは,兵庫津の道の整備とあわせて,もう整備しておりまして,現在は広く市民の方にも利用されておりますし,ペットボトルいかだレースなどのイベントにも利用されているのが実態でございます。
この兵庫運河を含めた兵庫南部地域の再開発といいますか,新たなまちづくりにつきましては,従来から兵庫南部コンパクトシティづくり推進会議とか市街地活性化プロジェクトチームいうのが,これ,企画調整局が中心になって庁内でいろいろ検討されてたんですが,ことしになってから,兵庫運河活性化の検討ワーキンググループというのも設けておりまして,これから本格的に庁内を横断的な形で取り組んでいくということにしております。
この再開発に当たりましては,地元の方でも兵庫運河の夢を実現する会というのが設けられておりまして,地元の皆さんや企業の方も参画していろいろ検討されておりますので,これからはこういう意見も聞きながら,できるだけ早い段階で活性化なり新しい利用ができるような検討をこれから進めていきたいというふうに思っております。
以上でございます。
63 ◯宮崎みなと総局振興部長 私の方からは客船誘致につきましてお答え申し上げます。
客船の誘致につきましては,神戸市では関係官公庁,船会社,それから運航代理店,旅行代理店など52の団体で組織をしております神戸市客船誘致協議会というのを設置しておりまして,クルーズ客船の誘致に努めております。主な活動といたしましては,神戸港への寄港を促進するために客船を運航しております内外の船会社あるいは船舶代理店等を個別に訪問いたしまして,神戸港のPRをしております。それから,外国籍のクルーズ客船が神戸港に寄港いたしました際には,歓迎セレモニーなど実施いたしまして,直接船のお客様あるいは船長以下の乗組員に対して神戸港のイメージアップを図ることに努めております。昨年は外国籍の客船の寄港数が13隻ということで震災前の11隻を上回りました。ことしもですね,この前のご指摘のクイーンエリザベス2世号をはじめ,きょうですけれども,6日,セブンシーズマリナー,これはフランスの船でございますけども,それから,19日にはドイッチェランド,これはドイツの船でございます。それから,25日にはクリスタルハーモニーなど豪華客船が次々と入港する予定でございまして,上半期だけで外国籍の客船は7隻ということで,好調に数を伸ばしております。
誘致に当たっての課題でございますけれども,日本に寄港する外国籍のクルーズ客船というのは世界でも少のうございまして,日本国内の港で非常に誘致の競争が激しいということが挙げられております。今回のクイーンエリザベスにつきましても,今,本社はアメリカのマイアミにあるんでございますけども,そこを直接訪問しまして,神戸港のメリットを説明いたしまして,今回の寄港につながったのではないかというふうに考えております。
それから,外国の船会社が日本での寄港地を決定する要因に,日本側代理店の意見が反映されるということが多いということでございまして,東京にあります販売代理店あるいは運航代理店には,できるだけきめ細かく訪問いたしまして,神戸港のメリットを伝え,本船の寄港につなげられるように働きかけております。
それから,もう1つの課題でございますけれども,まだ日本ではクルーズマーケットが熟成しておりませんので,日本人がクルーズを楽しむという土壌がまだまだ未整備であるところでございます。そのために,客船誘致協議会では,日本の船会社さんの協力を得まして市民クルーズというのを実施しております。2001年から6回やっておりますけれども,約 680人の市民の方が市民クルーズで神戸港発着のクルーズを体験していただいております。このようなことで,クルーズの定着を図っているというところでございまして,今後とも神戸港に多くのクルーズ客船が寄港できるように官民一体となって積極的に誘致活動を行ってまいりたいというふうに考えております。
以上でございます。
64 ◯中野みなと総局参事 長田港のマリーナ計画でございます。
マリーナ計画を考えるに当たって,長田港の物揚場とか,そういうところで企業の皆さんが立地をされておりますので,まず,企業の方に移っていただくなり,いうことで,これまで長田東物揚場というのを別につくりまして,企業の7社についてはそちらの方に移っていただいたというのが現在の再開発の現状でございます。あわせて上屋なんかについても,2棟のうち1棟を使っていただいた企業さんにはもう1つの方に移っていただいて,集約なり,そういうことをしております。したがって,今の長田港の現状は一部物揚場なり,上屋があいておるという形の状況でございます。ただ,こういう再開発に当たりましてのいろんな企業さんに移っていただくことをやりながら,あわせて地元の,あるいは関係者の皆さんにも意見を聞いたりをしておるんですけれども,マリーナ計画についての見直しということについての要望も,先ほど委員おっしゃいましたように,そういうこともございますので,もう少し意見を聞きながら,この辺どうするかについて検討を進めていきたいというように考えております。
ただ,先ほど申しましたように,物揚場なり上屋が一部あいた状況になっていますので,せっかくこういうところについては暫定利用ということで,そういうことも──暫定利用を考えていきたいと。ただ,上屋の利用に当たっては,別の事業をするような方から,こういうこと,使いたいというような提案もちょっと出てきておりますので,そういうことも踏まえて暫定利用も考えていきたい。この長田港の東の方で大阪ガスの跡地の集客施設の整備というのがこれから進んでまいります。ですから,その辺の整備と関連づけた形で新しい利用が考えられないかどうか,そういうことも含めまして見直しをしていきたいというように考えております。
以上でございます。
65 ◯分科員(三好道夫) それでは,簡単に再質問をさせていただきますが,この
スーパー中枢港湾の関係についてご質問をいたしておりますが,今日まで神戸港は震災後,いろんな苦労をしてまいりまして,例えば護岸の修復から始まりまして,強制水先対象船の基準の見直し,あるいは24時間, 364日の問題など,順次解決といいましょうか,改善を図り,そしてまた,今回,3割のコスト削減ということで,正直なところ,厳しいコスト削減を強いられておるわけでありますが,要は,その身を切るということに対して,やはり国際港神戸に対してですね,さらなる船に出入りしていただくということが当面の大きな課題であると思うんでありますが,この
スーパー中枢港湾の指定ということが決まった後,どのような状況になるのか,非常に私自身はわかりかねるんであります。質問といたしましては,これは国において,いつごろ解決をする状況なのか,ちょっとそこらあたりの動きをですね,もしわかる範囲で結構でございますから,大阪と共同で出しておるわけでありますが,それらが実を結ぶのは大体いつごろになるのかを,わかる範囲で教えていただけたらと思います。
それから,順序が逆になるわけでありますが,長田港のこのマリーナ計画でありますが,一応質問をいたしますのは,見直しということで,いわゆる,もう取りやめということではないのかどうかということですね。大阪ガス跡地の集客施設等々の連携のもとで,何をしていくのかは検討していくということでありますが,このマリーナ計画そのものは,いわゆる取りやめになったということではないのかどうか,そこのところをお聞かせ願いたいと思います。よろしいでしょうか──よろしゅうございますか,はい。
須磨にヨットハーバーがあるわけでありますが,お聞きするところでは,希望者がまだようけおるというようなことも耳にしておりまして,これらのニーズに神戸港全体の中でどうこたえていくかという課題もあるわけでありますが,一応再質問としては,長田港は取りやめになったのかどうか,まだ生き残っておるのかどうか,そこのところだけをご説明いただきたいと思います。
それから,兵庫運河の再開発の関係で,現状はご説明をいただいたとおりであろうと思いますし,ちょっとやそっとで,あの周辺を整備するというのには,相当な民間の協力あるいは地元の協力がなければですね,前に進まないというふうに思うわけでありますが,一方で中央卸売市場の建てかえの問題あるいは,先ほどご説明あった新川の関係あるいは津の道の問題,いろいろとあの条件に潜在化する観光等の問題について,そこら──観光対策ということは,この方向性の中に十分入っておるのかどうかですね,ワーキンググループとしてですね,これからもあらゆる角度で検討されるんだろうと思いますが,その元締めはみなと総局になるんだろうと私は思うんでありますが,そこらの,これからの方向性が,ワーキンググループで皆さん,好きなこと言うてくださいと,その中から時間かけて,金も都合しながらやりましょうということで,10年,20年かけてやるものなのか,あるいはもう少し早めに手を入れていこうとしておるのか,そういった思いはどんなものかだけでもお聞かせ願いたいと思います。
それから,客船の誘致につきましては,これは相手があることでございますし,この日本の中で,長崎あるいは神戸に寄っていただくということは,やはり私どもとしてはうれしいことでありますから,引き続き,あらゆるポートセールス等含めて努力をしていただきたいと,これは一応気持ちだけを述べておきます。
それから,空港島の関係でありますが,いわゆる今造成をしておると,そして一方では,
エアポートセールスをしておると,そして
エアポートセールスの柱としてはエアラインがメーンであると,これは当然のことであります。一方で北側の航空産業の誘致についてどうか──雰囲気はどうかということでお聞きをしておりますが,まだ土地が造成されておりませんから,当然のことながら,商談がまとまるはずはないと思うんでありますが,再質問として,そういう雰囲気を,感触を多少なりとも得ておるのかどうか。そこらあたり,現在時点動いた,
エアポートセールスの中での雰囲気をちょっとお聞かせ願いたいと思います。
それから,市民に親しまれる空港づくりの中で,昔から人工ラグーン付近で魚釣りはできないのかという質疑が委員会等の中にあったと思うんであります。いっときは,そこでの魚釣りはもうできないと,こういうことを耳にいたしておりますが,現時点はどういうふうになっておるのかをお聞かせ願いたいと思います。
それから,新都市事業の利益につきましては,おっしゃるとおり,この17億円が今回予定をされておるわけでありますが,
ポートアイランド2期の状況は,まだ処分が31.5%ということで,まだまだこれから土地の処分が約70%残っておりますから,いろんな複合産業団地の関係等あるいは宅地供給との関係等含めて,私どもは,この一般会計への繰り上げを期待しておりますが,これは要望ということで一応答弁どおりにしておきたいと存じます。
再質問は以上であります。
66 ◯小柴みなと総局長
スーパー中枢港湾の関係でございますが,今後のスケジュールということですけども,我々お聞きしておりましたのは,今回,目論見書を提出いたしまして,この間,第3回の選定委員会で候補港湾を決めるということで,それは既に出ました。それで,その後のスケジュールについては,育成プログラムをそれぞれ各港から提出するということでございまして,それは具体的な取り組みを挙げた,いわゆるそういうプログラムということで,それが一応我々聞いてましたのは,5月末までにそれを提出ということでお聞きしております。それに向けまして,我々,今現在,民間等も一緒になって,官民一体となって,いわゆるそういう具体的な取り組みをしているということでございますけども,ただ,若干,育成プログラム提出は5月末いうことでお聞きしておったわけですけども,若干,ちょっとずれるような話もあるわけですけども,我々といたしましては,とにかく国の支援ということもお願いしてますし,平成16年度の予算に十分反映されるというようなこと──反映させていただきたいというようなこともございますので,我々としては,当初の5月末を目指して,今後具体的な取り組みをやっていきたいというふうに思っております。
それから,空港の用地処分,北側の用地の処分の取り組みということですけども,先ほど申し上げました50数社ほど回っておりますけども,まだちょっと時間がございますので,具体的にいうことはございませんけども,一部の企業につきましては,非常に期待してるというようなこともございまして,いい感触のところもございます。ただ,これにつきましては,まだ造成もできていませんので,これはやはり粘り強く継続的に積極的にそういう何回も足を運ぶことによって理解もいただくということで,これは継続的に今後実施していきたいと思っております。
それから,空港島での魚釣り場でございますけども,これにつきましては,できないということではなく,一応検討するということでございまして,今後,関係機関との調整も経まして,できる限り,実現に向けて努力していきたいと思っております。
私の方からは以上です。
67 ◯竹山みなと総局技術本部長 兵庫運河の件でございますが,運河の活用という意味では,地元の協力も不可欠ですし,当然,市場の再開発との関連も出てこようと思っております。これからの方向性ということですが,当然のことながら,観光面も含めた検討になると思っておりまして,どこの局がというんじゃなしに,全庁的な取り組みをということで今取り組みに入ったところでございます。いずれにしましても,これの具体化になるには,やっぱり民間活力の導入というのが不可欠になってこようと思いますので,もう少しそちらの方の意見もこれから聞いて,若干時間はかかると思いますが,前向きに取り組んでいきたいというふうに思っております。
以上でございます。
68 ◯中野みなと総局参事 長田港のマリーナ計画でございますが,見直しも含めていいますのは,長田港でのマリーナ計画というのも,場合によっては,計画自身をなくすということも含めてということでございますが,ただ,そういう形が今すぐ決められるということではないので,マリーナ,いわゆる海に親しむという,こういうスポーツというのは,今後ますます盛んになるし,海の港の役割としては,こういうマリンスポーツなり,マリンレジャーなり,あるいは海に親しんでいただくという形のことは,これは当然今後もやっていかないかんと思います。ですから,ただ,このマリーナをつくるに当たりましても,地元の皆さんとか関係者の皆さんともよく話しながら,これ,つくっていく必要がございますので,港の中でマリーナ計画として違うところも含めまして,そういうところも検討しながら,そういう意味で,見直しも含めて少し検討していきたいということでございますので,よろしくお願いします。
69 ◯分科員(三好道夫) これで再質問は終わりますけれども,神戸市の大きな課題であります神戸空港等につきましては,形がだんだんと見えてきておるというふうに思いますが,実質的には,やはり5年,10年先を考えた取り組みが一層必要になってこようと,このように思うわけであります。
神戸港の現状も朝からのいろんな質疑の中で大変今厳しい環境に追い込まれておるということも私ども理解するところでありますが,この海・陸・空,この3つが一体となって,この神戸市の経済を支えると,こういう大きな使命があるわけでございますので,1つ1つ問題を改善していただき,ご期待にこたえていただきたいと,このように思っております。
以上で本日の質問を終わります。
70 ◯主査(布施典子) お疲れさまでした。次に,恩田委員,発言席へどうぞ。
71 ◯分科員(恩田 怜) それでは,しんがりで3点ほどお伺いしたいと思います。
第1番目は,この15年度の予算案,そして,けさからの議論を聞いておりまして,大変がっかりしたわけでございます。それはなぜかというと,神戸に元気がないというのは,まさに神戸港が元気がないからであるという認識をしておりますが,この10年間,1990年から2000年の間に,神戸港は世界の第6位の港から第22位の港に没落したと言わざるを得ないわけでございまして,これは世界の例を見ないことでございまして,まさにこれは失態であると,私はそのように考えております。
そういうことで,昨年,港湾整備局からみなと総局というのに名前が変わったから,私はそういう意味で,今までとにかく設備をつくるということに命をかけてこられた皆さんがですね,やっと気がつかれて,要するに港の経営といいますか,いかにソフト面を充実するかということに気づかれたんだと考えておったわけですが,先ほど言いましたように,今回の予算を見ても,朝からの議論を聞きましても,従来と何ら変わりがないと言わざるを得ないわけでございます。特に今回の予算の港の施策の中心を見ますと,
スーパー中枢港湾ということに特化しているわけでございますけど,私は,
スーパー中枢港湾というのは,これは政府頼みの話であって,本当に神戸として何がやれるんか,何をやるんか,それが中心になって,その上に
スーパー中枢港湾という位置づけがなされて初めて有効になるものであって,中身が何にもないと言わざるを得ないわけで,もちろん,例えば自動車関係のいろんな設備ができてきたとか,そういったコンテナの下げどまったと,あくまでも,これは下げどまったという程度の話であって,やはり神戸港,神戸市が元気を出す,神戸港が元気を出すという根本的な対策が何も打たれてないと言わざるを得ない。これはもちろん,私はみなと総局だけでできるとは思っておりません。だけど,そのことを本当に──昨年は何とか委員会があったわけでございますが,その結果も盛り込まれてないし,本当に先が見えない状態であると言わざるを得ないわけです。
そういう意味で,皆さん方が本当に神戸港を復活さそうという気があるのか,私はその辺が大変疑問で,下げどまれば,それで十分と思っておられるんか,その辺について局長のご意見をお伺いしたいと思います。
それから,空港問題はですね,もう朝からの質問ございましたし,私の経験から,議論をしても余り進展がないということで今回はやめさせていただきますが,今回の土地のですね,売却する,売却するという話で,売却収入が 184億予定されておるわけでございます。13年度は土地が売れる,売れる言ってたのが売れなくて, 108億の市債の借りかえということを行ったわけでございまして,これについては,けさほどの議論でですね,それは制度があるから,借りかえただけやというような話でございますが,これは大変な思い違いでございまして,本来,10年とか20年とか市債を起債して返すという約束をしておって,土地が売れなかったから返せないというのは,これはまさにですね,そこで借りかえするのは,まさに赤字金融債であってですね,民間企業なら,そこでつぶれるんですよ。それがですね,そういう制度があるからって,しゃあしゃあとして土地が売れない,売れない,人のせいのようなことを言っては,これはもう議論の余地もないわけでございます。
そういうことで,14年度が間もなく終わろうとしてるんですけど,14年度の見込み,予算どおり営業収入として土地が売れたのかどうか。それから,15年度の予算, 184億の土地を売るという計画になっておりますが,それは具体的には中身としてどういうものがあるのか,そういうことについてお聞きしたいと思います。
それから,第3点目はですね,新都市整備の基金が打ち出の小づちのように話されておりますが,それも苦しくなってきたという話でございますけど,14年度末で基金残が 1,269億というふうに認識しておりまして,15年度は 1,275億のようになっておりますが,これはですね, 1,200何十億か,これは使える金ではないと私思ってるんですね。そら,中身が例えば土地であったり,いろんな形でですね。だから,この内訳を14年度末でも15年度末でも結構ですから,基金の中身をちょっと教えていただきたいと思います。
以上3点をお願いいたします。
72 ◯小柴みなと総局長 まず1点目の神戸港元気がないということでございますけども,先ほどからずっと申し上げておりますけども,確かに以前,世界で,大分古いんですけども,昭和50年代の初めごろ世界2位でしたときもございました。それからずっと推移してきまして,だんだん地位が落ちてきて,やっぱりアジア諸港の伸びが非常に大きくなったということで,香港とかシンガポール,それが上位に占めるという中で,やはりアメリカとかヨーロッパの港,そして日本もそうですけども,従来トップを占めていた地位がだんだん落ちてきているということで,推移を見ますと,震災前で,一時神戸港が6位ぐらいのときがあったわけでございますけども,それが震災で一度に落ちてきたということで,これは何も震災だけのせいではないと思いますけども,やはり震災でかなり,やはり大きな打撃があったというようなことでございます。さらに,アジア諸港の伸び等もあるわけですけども,そういうようなことで非常に貨物がいろいろ入ってきたと,さらにアジア諸港については,どんどん伸びていくというようなことで,今現在,平成13年では25位というようなことになったと思います。
それで,委員もご指摘のように,従来ハードを中心でやってきたということで,ソフトに転換というような話もございましたですけども,今までも述べておりますように,やはり神戸港は,日本の中でも,やはり中心的な位置を占めてたというようなこともございまして,やはり時代の変化に対応して,それぞれ整備を進めてきたということでございまして,やはり日本で最初,コンテナ化に対応して,日本で最初に,いわゆるコンテナターミナルをつくって,昭和42年ですかね,摩耶の方でつくったと。それ以降,船舶も大型化してきたので,それぞれ水深の深いバースをつくって整備して対応してきたということでございます。
それで,コンテナバースにつきましては,従来も申し上げてますように,これはあくまでユーザーさんの意向によって整備をしてきたというようなことでございますので,何も我々が勝手に整備して来なさいということではなしに,ユーザーさんの意向によって,そういう整備を進めてきたということでございまして,そのような結果として,今現在,非常に
スーパー中枢港湾の中でも,いわゆる次世代高規格コンテナターミナルと言われておりますけども,そういうような要素を備えたコンテナバースができてると,背後地も含めまして,そういうバースができてきてるという状況でございますので,我々としましては,そういう今までつくってきた,そういう既存のバースをうまく活用しながら,これからはやはりソフトに力を入れながら,特にコストの削減あるいはリードタイムの短縮ということでやっていこうということで,今,
スーパー中枢港湾の指定を受けるべく,官民一体となっていろいろ取り組みを進めていくということでございます。
ただ,これはなかなか一度にいうのは非常に難しゅうございますので,我々,今当面の目標と──当面いうても非常に大きいんですけども,震災前のコンテナの数で言いますと, 270万TEUがございましたですけども,震災後,去年,おととしで 201万TEUと,外貿・内貿合わせましていうことで,昨年もお答えいた──一緒ですので,非常に目標は大きいわけですけども,震災前の数字にもっていこうということで,いろいろ取り組みを行っていくということでございますので,なかなかすぐには効果は出ませんけども,我々としても,取り組みすべきところはいろいろ,値段を下げたりとか,手続面でもいろいろ具体的にやっていけるところについてはやっていってるということですので,あとは
スーパー中枢港湾で国の方の支援もいただきながら,民間も一緒になっていきながら,そういう取り組みをやっていこうということでございまして,とにかく震災前の水準を目標にして頑張っていこうということでございます。
それから,新都市の基金の話が出たわけですけども,平成14年度に 1,269億,平成15年度で 1,275億という話がございましたですけども,我々,使えるお金というようなことで,現金預金と,それから基金預金というのを考えておりますけども,これを合わせた部分を一応使える金ということで考えておりますけども,それでいきますと,平成14年度末で 1,494億でございます。それから,平成15年度末で 1,364億ということでございます。確かにこの土地処分の問題が非常に厳しいということでございますけども,これはいろんな新しい制度も導入しながら処分を進めていこうということで今しておりまして,徐々にですけども,そういう企業の進出も出てきているということでございますので,さらにそういう努力を行っていきたいということでございます。さらに,今現在借りていただいているとこにつきましても,やはり将来は購入したいというような話もございますので,我々としても,将来的にはそういう処分を進めていきたいということで考えております。
それから,土地売却の件でございますけども,14年度でございますけども,これは一応土地売却だけでいきますと,99億 3,800万円ということでございまして,それから,空港の関係もございますので,合わせますと 198億ほどの予定になっております。それで,14年度執行見込みといたしましては,13年度の決算額を上回るということで我々は考えております。
私の方からは以上でございます。
73 ◯分科員(恩田 怜) 神戸港の活性化については,私は,例えば上海・長江,もう8年もして,何にも答えが出なかったと,これはもう大失敗であったと思いますし,さらには神戸空港,これはまさに決定的な失策という結果になるということを危惧するわけでございます。そんなことよりも,例えば24時間稼働とか,いろんな対策が必要だと思いますし,昨年,アムステルダムへ行って見てまいりましたけども,アムステルダムなんか,実にですね,部分,部分によって,例えば農産物のところには青果市場があって,世界の6割がそこを通るとかですね。また,いろんな加工工場が近接しているとか,石炭とか,そういうエネルギー関係のバースにはエネルギーの石炭のブレンドをやって,いろんな目的にそこを通って石炭が流れてるとか,いろんな意味で1つ1つの部分が大変,そこを通らないと行けないような形というのができ上がっておるわけでございまして,そういった意味で,神戸港というのは,そういう本当に1つ1つの部分がですね,例えば摩耶ふ頭はこういうもの,六甲アイランドはこういうもの,
ポートアイランドはこういうものという,そういうふうな本当に単に物が通過するだけじゃなくて,そこでいろんなことができるようなことを,もっと長期的に考えていかないとですね,ただ単に物が通過してアジアに取られてしまうというようなことでは,私は挽回ができないと考えます。これはもう意見にしておきます。
それから,私がお聞きしたのは,基金と現金があることはよく存じ上げておりますが,この基金の中身はですね,例えば14年度末で 1,269億だけど,本当にこれが例えばAOIAの土地を買い戻したんなんかも,土地として基金として入ってるはずですから,本当に使えるのが,このうちどれだけかということをお聞きしたわけで,そのことにお答えいただいてないんで。それから,土地を売るというのは,そうすると,この前のような,14年度,15年度は市債の借りかえというような事態にはならないと言えるのかどうか,その2点,お聞きしたいと思います。
74 ◯小柴みなと総局長 借りかえの問題でございますけども,これも既に申し上げましたですけども,今現在,13年度から5年間の分について,今,借りかえ,ちょっと予定しておりますけども,朝もちょっと申し上げましたように,非常にこういう厳しい経済情勢の中で,従来売れてたものが売れなくなってきたというようなことで,これは大きなそういう情勢の中で,そういう非常に厳しい状況になっているということでございまして,そんな中で,我々としては処分するために売却ができたらいいわけですけども,売却だけにこだわらずに,定期借地とか長期分割とかいうようなことをいろいろ考えながらやっていくということでしてきているわけでございまして,そういうような処分方法を変えざるを得ないというような状況の中で,従来はやっぱり一括で返してた分を,今回はそういう借りかえの制度があるから,そういう借りかえの制度を活用していこうということでございまして,処分方法が変わってきたから,それに見合う償還の方法についてもそういう制度を利用したということでございます。
私の方からは以上です。
75 ◯岡口みなと総局経営部長 資金のお話ですが,私どもが申し上げておりますのは,新都市会計内で持っております基金現金と,それから基金のうちの土地等を除きました現金部分の合計でございまして,平成13年度末では,それが 1,661億円,14年度末になりますと 1,445億円,平成15年度末の見込みで 1,286億円という形で,一応現金部分相当の金額としてお答えしておるものでございます。
76 ◯分科員(恩田 怜) そうすると,この基金残というのは,全部現金であると解釈していいわけですね。
77 ◯岡口みなと総局経営部長 基金の中には,現金及び有価証券,また土地等もありますので,例えば15年度末の基金をお話ししますと,基金残高は 1,275億円でございますが,そのうちの現金等に当たりますものが 859億円と,ちょっと数字がニアリーでございますので,ややこしいですが,そういうふうにご理解いただきたいと思います。
78 ◯分科員(恩田 怜) はい,わかりました。借りかえの話はですね,例えば土地として 3,000億以上あって,市債が 3,000億以上あると,そういうことで,右も左も大体同額になっておりますけども,これは皆さん方が土地が将来売れると,しかも予定した値段で売れるからという前提にあるわけで,現在,土地の値段というのはどんどんどんどん下がっておる。下がっておるというのは,将来上がる見込みがないから下がるわけでございまして,しかも借地とか,そういうような,10年間借地とか,そういうことをやりますと,ますます神戸市の開発した土地は売れない覚悟しなきゃならないわけで,これはですね,まさに借金地獄になるわけで,皆さん方が笑って,これは借りかえするだけやというような話では決してないわけで,まさにこれは神戸市の財政破綻の道を真っすぐ進んでいると言わざるを得ないわけです。
以上で終わります。
79 ◯主査(布施典子) お疲れさまでした。
以上でみなと総局関係の質疑は終了いたしました。当局,どうもご苦労さまでした。
80 ◯主査(布施典子) 以上で本日の日程は全部終了いたしました。長時間の審査,お疲れさまでした。
委員の皆様に申し上げます。
当分科会の審査は本日をもって終了いたします。本日までの間,当分科会の運営に格段のご協力をいただき,本当にありがとうございました。
なお,来る10日から委員会審査に入りますが,10日は市長,助役等に対する総括質疑を午前10時より当委員会室,この28階の第4委員会室において行いますので,よろしくお願いいたします。
本日はこれをもって閉会いたします。
(午後4時26分閉会)
神戸市会事務局
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